不登校支援に効く「部活動」

最近はコロナウイルスの関係で学校に登校できない状況である。今まで、多くの生徒がやっと学校に来るようになり、元気になっていたため、少し寂しい気もするが命が最優先である以上は仕方ない。多くの生徒が元気になる過程で大切なことは「遊びを通した人間関係構築」だ。勉強ではない。

学校に来たら何よりもまずは勉強を意識するだろう。先生と授業があるよ、となったら多くの生徒はやむなく登校する。だが、それは不登校出なくなったわけではない。親としても「学校に行きたいから行って」欲しいはずだ。そのためには「遊びを通して人間関係を構築」させることが極めて重要だ。

例えば、部活動。巷でイメージされる厳しいものではなく、楽しいサークルのイメージが好ましい。「仕方なく行く」ではなく、「行きたくて行く」にするためである。小学校の部活動はこのイメージに近いのではないだろうか。

中学生・高校生には確かに厳しい部活動も有意義である。ただし、そこまでのホップ・ステップがあるのだ。正直に思うところ、不登校の子に厳しい部活動は合わない。「仲間と集まり人間関係や信頼関係を構築できる楽しい場」いわゆる登校の目的になるような部活動がいい。そうした部活動から友人ができ、次は「友人に会うために」登校するようになるわけである。その次のステップはいわゆる夢の共有からの勉学である。そこまで来ると子供は「勉強のために」登校し始めるのである。

大人の見方はそうではないことが多い。

「受験生なのだから急いで勉強しないと」「周りの子も勉強し始めているでしょう?」といった不登校生徒からすると2段階以上ステージの高い目標を提示してしまうのである。これは本末転倒だ。むしろ「気が向いたら勉強してくれたらいいや」くらいがちょうどいいこともある。

「うちの子には勉強しなさいと言ったことないですよ!」

学力の高い子どもがいる親御さんがこのように言うのももっともである。人は本来「知的好奇心」を必ず持っている。でも、それは己の深奥から引き出されたものでなければならない。

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