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今こどもに戻れるなら、もっともっと学びたい。けれどそれは、大人になったから思うんだ。

こどもの頃、勉強は"大人にやらされているもの"だった。将来のためだとか、自分自身のためだとか、大人は詭弁ばかりだ!と、ひねくれたこどもだった私は思っていた。

学生の頃は"学ぶ"ことの重要性を理解しておらず、「もっと勉強しとけば良かったって後悔するよ」だとか、"人生の先輩方のありがた〜いお言葉"を聞いたところで、「ふんっ!」とそっぽを向いたものだ。反抗期ってやつだったのかもしれない。

「大人だからってわかったようにぐちぐち言いやがって!」くらいに思っていた。それはおそらく、大人にこども扱いされるのが悔しかったのだろう。

いつ使うのかわからないような計算を習うより、お店の経営について知りたかった。
今じゃ通じないような古典を習うより、お店の人が使うような丁寧な言葉(その当時はぼんやりとしかわかっていなかったが、おそらく接客用語)を知りたかった。最近の若い子はレジの金銭授受の言葉がなっていないと年配の方々が愚痴るのをよく聞いていたので。

どうせならもっと大人になってから必要なことを教えてよ」と。

◆◆◆

いつの間にか、もう"いい大人"になって思うのは、「もっと勉強しとけば良かった」だ。

当時散々言われた言葉が、今になってバッシバシ突き刺さる。

大河ドラマを観たり、よしながふみさんの大奥を読んでいて、「もっと歴史勉強しておけばよかったなぁ」と思った。
覚えては忘れていった地理も、知らないと恥をかく
算数だって理科だって、知らないと恥をかくことは多々ある。

知識的な面でも「勉強しておけば良かった」なのだが、もっと大事なのは、勉強で身につく他のことかもしれない。

例えば夏休みの宿題の取り組み方でタスク管理を学んだり、もっとそういう社会人になって必要な面でも、理解して学べていたら良かったなぁと思う。

そんなこと学校じゃ教えてもくれないが。

友達と真剣にクレラップのオリジナルCMを考えて、角度こっちのほうがいいんじゃない?とか昼から夕方まで何度も何度も実演しているようなこどもには、夏休みの宿題なんて頭からすっかり抜け落ちているし、コツコツ計画してやるなんてできたもんじゃなかった。

せっかくの学びの期間、もっと学べば良かったと今では本当に思う。

◆◆◆

帰省した時、ずいぶん久しぶりに年の離れたいとこに会った。まだ中学生の彼女に私は言った。

「勉強はしといたほうがいいよ。もっと勉強しとけば良かったー!って後悔するから」


自分がこどもの頃はあんなに言われて嫌だったのに、いつのまにか言う側になっていた。

私も大人になったもんだ。


#エッセイ #日記 #勉強 #大人 #学生 #大人になったと思う時




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