デザインへの想い
デザイン解説:「交わる」をイメージした名刺デザイン。依頼者とクライアンとの出会いを「交わる」と表現し、2つの世界が混ざり合うさまをデザインにおこしました。裏面の気泡は、交わることで生まれた化学反応を具現化したモノになります。表面の線は「2つの世界の境目」を表現し、混ざり合うさまを「渦」で表現することで、出逢いをきっかけに関係を築き、新たな1歩を共に歩むというメッセージをデザインに込めました。また、職業連想ができるようにイラストを取り入れ、全体との調和を考慮して仕上げました。
◾️デザインキーワード :交わる、インパクト性
[必要な情報を引き出す重要性]
依頼を受ける段階で情報が不足する場合、提供いただいた情報が「どんな用途」で使用されるかを依頼人に確認する必要があります。「職業」と「事業内容」からどんな用途で使用されるかぐらい想定できるとしても、あえて聞く必要性があります。デザインは憶測で進めると、依頼人との認識の違いが生じ、完全に間違った方向に導いてしまう場合があります。これは、時間や労力の無駄になるだけでなく、依頼人が不信感を抱くことにも繋がります。ここは、手間をかけて双方の認識を都度擦り合わせながらデザインを絞っていくことがとても大切です。
[依頼人が想定されるイメージを定める手法]
依頼人がイメージするモノがどんなモノなのか、作り手がイメージできるまで互いのイメージを刷り合わせる必要があります。話を重ねながら少しずつ深掘りし、完成イメージを描けるまで話し合うことが大切です。例えば、オシャレなイメージなのか、それとも親しみやすいイメージなのかなど。言葉では表現しづらい場合は、依頼人がイメージしている方向性に近い画像を数枚ピックアップしていただくことも一つの手立てです。ただし、画像をいただく場合は、必ず聞くべきことがあります。選んだ画像の「どこがイメージに近いと感じたか」ということです。正確に、イメージを把握することが何よりも大切となります。例えば、色の配色、幾何学的デザイン、素材の見せ方、文字の表現など聞かないと分からない部分が多く存在します。
[依頼人の表現ワードの加減を絞る手法]
人の好みが様々なように、キーワード「シンプル」のニュアンスは一人ひとり異なります。次回の提案で確実に、依頼人のイメージに合ったモノを提案するため、あえて仮デザインを1つ挟むことでゴールへの近道となる方法をご紹介します。次のような、仮デザインを2つ用意します。1つは「どシンプルな仮デザイン」、もう一つは「少し過激な仮デザイン」。相反する、両極端の仮デザインを提案することで、イメージを絞ることがより簡易になります。「0」と「100」の規定イメージを定めることで、目的のイメージを依頼人に求めた場合、回答は以下となることでしょう。返答例1)現状の70ぐらいのシンプルさ。or 返答例2)現状の120ぐらいのシンプルさ。
規定となる範囲(物差し)のない場合、「0」以上も、「100」以上も無限なのですから・・。絞り込むことができず、当てずっぽ方式となることでしょう。
▼ 依頼内容を詳しく見ていきましょう。
【 制作物 】名刺
① 依頼主:林 晃慶(はやし あきよし)
② 年齢:二十代後半
③ 職業:マーケティングコンサルタント / キャリアデザイナー
④ カラー展開:グリーン / ブルー / グレー
⑤ 事業内容:個人事業化向け( 起業コンサル / 動画制作&コンサル / HP制作 / SNSコンサル )、企業向け( マーケティングコンサル / SNSコンサル / 営業コンサル / コミュニケーションコンサル )
⑥ 用途:個人活動 / 対企業(会社)での使用
⑦ 要望:デザイン性があり、あまり緩くならないことを考慮したデザイン
⑧ 掲載要素:メールアドレス、住所、電話番号、QRコート
⑨コンサルタント:一般的に「企業の様々な経営上の課題を明らかにし、解決する助言をする」職業。
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