苦手なことがあって当たり前。それよりも自分の得意なことで輝こう【教養を深める中国古典のお便り#11】
皆様、こんにちは!
メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」11通目になります。
こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。
前回は『史記』からお届けしました。
今回は、以前にもご紹介したことのある、司馬光の『資治通鑑』を取り上げます。
『資治通鑑』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。
というわけで、今回は『資治通鑑』から、「完璧な人など存在しない」というお話について、学んでいきましょう。
記事の最後には、漢文に関する学びも記載していますので、最後まで読んでいただけますと嬉しいです。
『資治通鑑』に学ぶ
今回取り上げるのは『資治通鑑』唐紀・太宗貞観二十年からの言葉。
人に完璧さを求めてはならない、という意味。
唐の二代皇帝太宗(在位626~649)の言葉です。
太宗の本名は李世民(598~649)。
とても優秀な皇帝で、その治世は「貞観の治」と呼ばれました。
世界史の授業で必ず習う箇所ですね。
ということで、今回は太宗の言葉を中心に見ていきます。
人は不完全な生き物である
太宗が語った以下の言葉。
太宗は「完全無欠な人なんて存在しない」ということをよく理解していました。
それを踏まえて、以下のように語ります。
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