花 さきのみたま
とろとろとろけるように
先立った人の思いが
こゝろに沁みわたり
そばにいたはずの
そばにいたはずのあの
白い花がそうなのかと
疲れ切ったからだに
まとわりつきながら
かげろうがすべってゆくから
そばにいるはずはないのに
そばにいるように話してしまう
じりじり刺すように
暑い日が続くと
汗なのか涙なのか
月日なのかそれぞれなのか
流れるものすべてが
どれなのかもわからず
無限の雲と同じであっても
あの日から咲いている
あの白い花は嘘ではなくて
誰にも見えるはずないけれど
わたしには見えるこの白い花
*****
お盆ですね。
毎年、実家では簡素ですが
こゝろを込めて
ご先祖さまをお迎えします。
今年も里帰りができないので
健やかでいられることへの
感謝をもって
わたしへと繋いでくれたご先祖さまに
ここから手を合わせたいと思います。
自然が時々暴れていますので
皆さまも安全が確かな中で
ご先祖さまのご冥福を祈りつつ・・・
暑気で疲れた体を
休ませてあげられますように。
こよない夏の
お休みとなりますように。
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