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街頭で候補者と会おう(選挙ボランティア・街頭ビラ配り編)

直接自分の目で候補者を見てみた方がいい

このコラムは、統一地方選挙2023、選挙ボランティアとしてのビラ配り体験をまとめたものですが、それをふまえて一有権者として思うことは「街頭で候補者と会おう」です。
自分の目で見て、演説をきくといい、話しかけるとなおいい、です。

苦行、ときどき喜びあり(慣れます)

まず、街頭ビラ配りの話から。6回ほど立ちました。
場所、時間によって、出会う人たちも、その反応も、ずいぶんちがって新鮮でした。
夕方の帰宅ラッシュの時間帯、他の候補者も多い駅前は、立っているのもビラを渡そうとするのも、なかなか苦行でした。
一方、好天の週末、まだ桜が残るころ、公園へ向かう道での活動は、道ゆく人の表情も柔らかで、自分の気持ちも自然と緩みました。

自分はどうだったかな?と思い出すと、これまで、選挙ビラを受け取ったことはなかったと思います。
駅前に政治家が立っているだけで、ネガティブな感覚をもつか、全くスルーだったと思います。誰も気にしてないはずですが、受け取るところを人に見られたくないような気持ちもあったかもしれません。そこに誰がいるかを意識にあげることすらしないで、宗教活動のビラ配りも、自治体のなにかの啓発の配布も、区別していないときもあったと思います。


ビラ配りをしながら考えていたことは、「10人に1人でも、30人に1人でも、このビラを通して、自分が応援しているAさん/Bさんに、関心を持ってくれる人、名前を見る人、がいますように」でしょうか。


もらってもらえないことが普通なので、基本苦行だけれど、割とそれは慣れます。そして、たまに受け取ってもらえると嬉しい。応援の言葉をかけてもらったりすると、ものすごく嬉しい。
「さっき投票してきたよ」「応援してます」とか!!
マイナスの記憶に残るような渡し方や態度にはならないよう意識しながら、せっかくなので、どうしたら、ほんの少しでも受け取ってもらえる可能性があがるかな?と無意識に試行していました。

あくまで感覚です。わたしが意識したのは、その人が歩きながら無理なく手に取れるところにタイミングよくビラを出すことです。ビラの向きを整えて、視界に入りやすいようにして。
わざわざ近づくかはその時々でかえ、急いでいたり避けようという意思が伝わってきたら(すごく伝わってくる)追わない。手に物をもっているときは諦める。それでも、名前を一回は言ってみる。名前だけでなくひとこと添えてみる、なんて言葉を添えるかは相手をみたりそのときの感覚で、などなど。
無意識の試行は、応援の気持ちからきていたと思います。
(自分では気づきませんでしたが、低いところからチラシを視界に入れる、独特の動きをしていたようで….。背が低いだけなのでは?と思ったりもしますが…。)

《 街頭ビラ配り、こんなことがありました 》

「要りません!」と目を見てキッパリ言われる →スルーがほとんどなのでこれはこれで新鮮
「客観的にみて、Bさんってどういう人ですか? なんで応援してるんですか?」と尋ねられる →自分の想いを伝える
「選挙権がありません」と言われる →夜で渡すときには気づいていなかったけど、外国人の方でした。とっさにすいません、と出ましたが…
「私は○○を応援しているの、よくしてくれてるからね…」を自分が支持している政党の話をたくさんされる →お話をひととおりきく、なお、私は支持していない政党
応援演説にいらした政治家のビラ配りのプロ感に関心する →姿勢の美しさ、フットワークの良さ、礼儀正しさ、ビラの見せ方の華麗さ!

《 街頭ビラ配り、渡すか迷いました 》

子ども、若者 →基本渡す、けれど、「子どもをだしにして…」と返って悪い印象を与えないだろうかと考えてしまう
ベビーカー →手が塞がっていたり余裕なさそうなときは渡さないけど、でも小さいお子さんをお持ちの人にこそ、Aさん/Bさんのことを伝えたい、という気持ちがあって迷う
信号待ちのとき →基本渡す
バス待ちのとき →これは反則かな…ということで自重

応援したくない人のビラはやっぱり受け取れない

選挙ビラ配りを体験してみて、有権者として選挙ビラを受け取る機会もふえました。受け取ると大変感謝されるのですが、配る体験すると、この感覚はすごくわかります。
選挙ビラは候補者によって個性がでます。何が書いてあるのかにも関心が湧き、もらって並べて見比べてみよう!と思ったのですが…
いざ、受け取ろうと思っても、応援したくない候補者のビラはもらってくる気になれなくて、自分でも驚きました。
そうか、受け取るモードになったとしても、受け取れる人、受け取りたくない人がいるのかと。一律にスルーしているようで、意外とそうではない人もいるのかもしれないですね。

視点がかわると投票率40%が驚きの数字に思える…

駅でビラ配りをすると、投票率40%というのは、むしろすごいことに思えてきます。低いの反対のすごいです。
ほとんどの人が、なんの関心もありません、という表情でスルーしていくけど、そのなかの多くの人が、投票には行っているわけです!(いや、低いんですけど…)

話しかけていい、反応があることはありがたい(たぶん)

さて、冒頭の話に戻ります。
街頭は、候補者を直接見られる絶好の機会だと思います。
選挙事務所や集会に入るのはすごく勇気がいりますが、街頭だと、通りかかったり待ち合わせしたりしている風で、様子をうかがえます。
演説内容はもちろんですが、候補者本人の雰囲気や佇まいを感じられます。
ポスターや選挙公報、SNSよりも、圧倒的にリアルな情報です。
動員されてるのかな?など陣営の雰囲気もわかります。ビラ配りしている人に、候補者について尋ねてみるのもいいと思います。
「あなたの目からみてどういう人ですか?」「どんなことに一番期待していますか?」など。
そして、候補者本人にも、ぜひ話しかけたらいいと思います。

わたしは、演説中は話が途切れるまで待って、少しお話してもいいですか?と声をかけていました。
その前に、チラシやWebサイトを見て、演説を聞ける範囲で聞いて、そこから生まれる疑問を大事にしながら。こちらの想いから入るよりも、相手への質問から入る方が、自然に話せた気がします。
「議員になったら一番なにを実現したいですか?」
「現職中にどんな政策をどんなふうに実現したんですか?」
など、ききたいこと、なんでもいいと思います。もちろん伝えたいことも伝えます。
応援している方だったら、応援や激励の言葉をしっかり伝えます(これはとても大切!)。

街頭に会いにいく作戦で意外と苦労したのは「予定がわからない」こと

候補者のWebサイトやSNSで予定を確認して、街頭を目指したわけですが、予定がわからず、実現できなかったこともありました。
必ずしも、候補者が、まめにWebサイトやSNSで街頭の予定を発信しているとは限らず(防犯などの事情もあるかもしれません)、天候や場所取りの都合で変更になることもあり。
そもそも、時間がない、合わないと、無理ということもあるかと思います。

びっくりするくらいかんじの悪い人(候補者)がいました…

こんなことにも遭遇しました。
候補者同志が出会うと、エール交換をするのが慣習なんですね。選挙運動をねぎらい、お互いの健闘をたたえあう。最初にみたときは新鮮でした。
そんななかで、街頭ですれ違った某氏。
国政政党公認の絶対当選するだろう…という現職ですが、上から目線でとてもかんじが悪かったです。自分のなかにある「古い時代のネガティブな政治家像」を体現しているような人でした(この自分のイメージもアップデートしないとです…)。
これも、直接見られてよかったです。
ちなみに、当選してました。

選挙ボランティアは、ほかにもいろいろな候補者の応援の方法があるので、別のコラムで書きます。数少ないボランティア経験のなかでは、街頭ビラ配りが選挙ボランティアの醍醐味を一番感じられました。
最後にもう一度…

候補者に直接会って話をしよう


票ハラスメント(票ハラ)

最近知りました。すいません。
議員や候補者が有権者から受けるさまざまなハラスメントで、投票の見返りに不当な要求をされることが後を立たないそうです。
性的、もしくは暴力的な言葉(ヤジを含む)による嫌がらせ、性別に基づく侮辱的な態度や発言、身体的暴力やハラスメント(殴る、触る、抱きつ くなど)など。SNS、メール等による中傷、嫌がらせなど。
断固NOです。
街頭で安全に候補者と有権者が出会えるように、ハラスメント対策も緊緊の課題です。

》【全体版】政治分野におけるハラスメント防止研修教材

内閣府男女共同参画局公式YouTube

》女性議員のハラスメント相談センター
統一地方選挙2023にあわせて開設、4月末までの期間限定


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