見出し画像

『奏のフォルテ』 〜音楽を通して心を開く

こんちには、ことろです。
今回は『奏(かなで)のフォルテ』という小説を紹介したいと思います。

『奏のフォルテ』は、著・黒川裕子、装画・北村みなみの小説です。
全6章で構成されており、序章、第一楽章~第四楽章、最終章と音楽にちなんだ名前になっています。

主人公は、遠峰奏(とおみね かなで)。14歳の中学2年生。家は三代続く酒屋で、音楽一家というわけではない。奏は生まれた時から音楽が好きでミューズに呪われていて、あまりにも音が外れていたりすると気持ち悪くなって吐いてしまう、自身はホルン吹きの元天才児。昔から友達がいなかったため、心を開くということを知らない。アメリカにあるジュリアード音楽院のプレカレッジ(高校生以下)部門の入学オーディションを受けるも不合格となってしまう。

レオニード・アブト。モスクワ出身、アメリカ在住のロシア人で、今年33歳になるホルンの神様。ニューヨーク・フィルハーモニック(通称「ニューヨークフィル」)の現役ホルンソロ首席奏者。オーケストラでは合奏部分には参加せず、ソロしか吹かない。奏の憧れの人。ジュリアード音楽院の入学オーディションの審査員をしている。奏を不合格にした張本人。

桂木雄介(ユースケさん)、24歳。奏がジュリアード音楽院の入学オーディションを受けているときに出会った日本人。新進気鋭のピアニスト。東京藝術大学音楽学部の大学院を休学して、ジュリアード音楽院に留学している。

高崎竜樹(タカサキ・リュージュ)。ドイツ人と日本人のハーフで、14歳。年齢が若いためジュリアード音楽院の本院ではなくプレカレッジに席を置いているが、特例の奨学金全額つきで本院のコースを自由に取っている。噂では、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学から最年少で入学許可が下りて、ジュリアード音楽院を蹴ってそちらに行くとかなんとか。奏と同い年のオーボイスト。

小山田明(おやまだ あきら)先生。通称ヒゲクマ。管楽器販売リペア専門店「アインザッツ」のオーナー。奏のホルンの師匠でもある。京都出身でユースケさんと同じ東京藝大出身。かつてベルリンフィルでホルン協奏曲をソリストで客演した唯一の日本人ホルニスト。日本屈指のプロオケである日本フィルハーモニー管弦楽団に所属していたが、四十代半ばでなぜか現役引退をし、現在はアインザッツを開いたり、地元の学校で音楽を教えたりしている。

黒沢藤吾(くろさわ とうご)。奏より頭一つ分くらい背が高く、運動部並みにガタイがいいフルート吹き。奏のことが嫌いで、いつも突っかかってくる。同じ私立習志野大学附属中学校の吹奏楽部部員。奏と同じ2年生。

中条周子(なかじょう しゅうこ)。背中まで伸ばしたまっすぐな黒髪に、銀縁の眼鏡をかけたおとなしそうな女子。クラリネット吹き。奏とは幼稚園からの幼なじみ。習志野大学附属中学校の吹奏楽部部員、中学2年生。


遠峰奏は、吹奏楽コンクールで全国大会常連の私立習志野大学附属中学校で、異例の二年生トップ(第一ホルン)をやっています。日本ジュニア管打楽器コンクールのホルン部門で文部科学大臣賞を受賞し、月刊バンドジャーナルや管楽器専門誌で個人特集を組まれたこともある、いわゆる日本管楽器界のホープと呼ばれるものでした。
しかし、中学に上がる前くらいから伸び悩みはじめ、二度目、三度目のジュニアコンクールでは優勝を逃します。今年はプレッシャーで体調を崩して結局個人では出ずじまい。今ではすっかりリアル・元天才児です。
そんな奏は、学校を休んでニューヨークのマンハッタンに世界で一番有名な音楽学院ジュリアード音楽院のプレカレッジ(高校生以下)部門の入学オーディションを受けに来ていました。
それは、あの憧れのレオニード・アブトが審査員をしているから。奏の夢は世界で通用するソリスト、オーケストラをバックにホルン協奏曲や有名なソロを吹く独奏者になることです。
小学生の頃、小山田先生にアブトの演奏音源を聴かされて心に雷が落ちた奏は、唯一アブトだけを追いかけて何年も音楽をやってきました。
アブトは国立モスクワ音楽院の神童と呼ばれ、弱冠十二歳のときにモーツァルトのホルン協奏曲第二番でベルリンフィルとデビュー共演。二十歳で、めったに一位を出さないミュンヘン国際音楽コンクールのホルン部門で最年少の一位を獲得しました。それまで管楽器では首席ソリストを置かなかったニューヨークフィルで、はじめて専属ソロ奏者になったすごい人。愛器はコーン社製8DS-ERシルバーカラー、好きな音楽はチャイコフスキーとショスターコーヴィチ。
……とまあ、こんな風に奏はアブトの経歴や好きなものを何でも覚えているほど憧れの人なのです。

そのアブトを目の前にしてオーディションの演奏をしたのですが、まさかの最初の十小節しか吹かせてもらえず、挙げ句の果てにはペンを投げつけられる始末。もうだめかな……と思っていたところ、首根っこをつかまれ、とある小さなホール室に連れて行かれました。なんと、そこでもう一度吹けと言うのです。しかも、初めて会ったユースケさんという男性のピアノ伴奏付きで。
ユースケさんは、二十代半ばの日本人男性でピアニスト。アブトの友人で、英語があまりできない奏に代わって通訳を押し付けられたようです。ついでに伴奏を頼まれました。

ユースケさんは言います。
「きみはプレカレの生徒さん? ホルン持ってるし、アブトのクラスかな」
「いえ、プレカレッジの……受験者です。遠峰奏といいます」
あとでわかることですが、教授が通訳まで呼んでホールを使わせるなんてこれまでにないことなのだそうです。とても名誉なことです。
しかし、結果は不合格。
なんとアブトには、「きみの音には愛がない」とまで言われてしまいました。
落ち込む奏。
技術はあるようだから他の教授に推薦してあげようかとアブトに言われるも、奏はアブトじゃないと意味がないとアブト本人に突き返します。
けれど、アブトは「わたしが育てたいのは最高のオケと表現の限界まで共鳴できるソリストであって、独りで吹いている密室のソリストではない。愛とは何だ? 音楽を続ける限りきみはかならず同じ問題に突き当たるはずだ。でもきみの音楽にはその答えがない。だからきみはまず、いまの楽団で落とし物を見つけなさい」と言います。
それは、奏にとってどん底へ突き落とすような言葉でした。

オーディションが終わると、ユースケさんがカフェに誘ってくれました。貧乏学生にも関わらずホットチョコレートを奢ってくれます。
「きみって見た目はおとなしそうなのに、プライドが富士山みたいに高そうだよね。ほんとならここまでこれたことだってすごいことだ。でも音楽家にはそういうの、大事だよ。そのプライド、大事にね」
奏は驚きました。この高すぎるプライドのせいで今まで何度も周りからさげすまされてきたというのに、大事にしても良いものだったのか……
吹奏楽部のメンバーから散々言われてきた言葉を思い出し勝手に凹んでいると、ユースケさんが提案してきます。
「そうだ。もうじきアリス・タリー・ホールでジュリオケのシュトラウスやるよ。ちょっとおもしろいソリストなんだ。ぼくもいまからじゃ練習室おさえられないし、よかったらいっしょに聴きにいかないか。きっといい刺激になると思うよ」

奏は半ば強引にカフェを連れ出され、同じリンカーンセンターの敷地内にあるアリス・タリー・ホールに向かいます。
全面ガラス張りのおしゃれな建物は、アブトが十五歳のときにハイドンのホルン協奏曲を客演した、アブトオタクの奏にとって聖地でもありました。
入り口でパンフレットをもらいホールに入ると、すでに客席はほとんど埋まっています。かろうじて二つ空いていた、真ん中寄り、前から三番目の席に座りました。
「これ、無料なんだよ。時々ジュリオケでフリーコンサートやってるんだ。無料っていっても、オケメンバーはオーディション選抜組だし、一流指揮者も振ったりするからお得なんだぜ」
ジュリオケとは、ジュリアード・オーケストラの略。メンバーには、マスタークラスの学生を含むジュリアード音楽院の正規学生の中でも、未来のソリスト、あるいは未来の名門オケの楽団員がそろっています。

チューニングがはじまり、音が引くと、指揮者が出てきました。
指揮者は、アンドレ・コルトー。ジュリアードの指揮科でマスタークラスを開いている教授の一人。一昨年までミラノ・スカラ座でオペラを振っていた世界的指揮者。そんな人が、ジュリオケとはいえアマチュアで指揮を振るなんて。
奏はパンフレットに目を落とします。
「オーボエ・ナイト」と記されたタイトル。曲はシュトラウスのオーボエ協奏曲と、マルティヌーのオーボエ協奏曲の二曲。めずらしい、ダブルコンチェルトでした。
ソリストの名前を確認すると、リュージュ・タカサキと書いてあります。
なんとまだ十四歳。奏と同じ年の男の子です。
年齢の関係で本院ではなくプレカレッジに籍を置いていますが、特例の奨学金全額つきで本院のコースを自由に取っていて、噂によると、ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学から最年少で入学許可が下りて、ジュリアードを蹴ってそちらに行くとか、すでに大手レーベルとレコーディング契約を結んでいるとか、いろいろ言われています。奏が勇気あるサムライボーイなら、彼はモンスターでした。

タカサキ・リュージュが舞台に出てきます。
奏より少し背が高そうな少年で、ノーカラーの白シャツにノータイ、すらりとした長い手足をシンプルな黒のスーツに包んでいます。ライトを反射してきらきら輝く長めの金髪に、つんととがった鼻先。まるで家来でも見るようにオケを見渡すお人形めいた横顔を見て、奏は思わず声をあげそうになりました。
(こいつ、さっきホールの客席にいたやつだ!)
ホールとは、オーディションのときのホールのこと。アブトに首根っこをつかまれて連れて行かれた小さなホールで、聴いていたのはアブトだけではありませんでした。

リュージュの演奏は、とてつもなく上手でした。オーボエは管楽器の中でもダントツにピッチ合わせと指使いが難しい楽器なのですが、複雑なパッセージをいとも簡単に、一つも音程を外すことなく正確なリズムに乗せていく。そして、音色がやさしく豊か。官能的で深みがある。こんな十四歳がいるなんて……
ーーちくしょう。
知らず知らず、奏は嫌なやつになっていきます。
音を少しでもいいから外してくれ。
おまえとぼく、何が違うんだよ。……あ、才能か。
奏が殺してやりたいくらいの気持ちでにらみつけている先、ステージの上で十四歳のオーボイストはまるで激しい怒りを叩きつけるように、しかめっ面で十本の指をキーに滑らせています。こんなにキレながら吹く奏者ははじめて見ます。

第二楽章に入りました。
音を聴いて、奏の頭の中にはたくさんの情景が浮かんできます。
あまりの才能に、勝てないと涙する奏は、いますぐオケにまざりたい、リュージュのうしろで演奏したいと思ってしまいました。それは何よりも屈辱的なことです。友達すら作らず一日中練習してソリストを目指し、そのためにニューヨークにまで来た自分が、オケ奏者としてオーボエを支えたいだなんて……
バイバイ、ぼくのプライド……
なんでぼく、ここにいるんだろう。
もう聴きたくない。
でも、こいつの音がぼくを離してくれない。

気がつくと拍手喝采、演奏は終わっていました。
そして、奏はダラダラと涙を流していました。
鼻水を大きくすすり上げたとき、リュージュ・タカサキと目が合ったような気がしました。それはもう、バチバチっと音がするくらいに。
彼は客席からでもわかるくらいあざやかなブルーの瞳を大きく見開くと、何か独り言をつぶやいて、次の曲に備えて指揮台に戻っていたコルトーに何かを耳打ちします。コルトーが、ひどく驚いています。困惑顔のオケ団員の前で、二人はさらに言葉を交わしているようです。
短い言い争いのあと、コルトーは額を押さえてため息をつくと、団員に向かって声をかけます。困惑な表情を隠しもせずに、楽譜の順番を入れ替える団員たちの姿に、客席がざわめきます。
(なんだろう、曲目の変更……?)
ざわざわしている観客の前で、彼は優雅に一礼します。アタマを上げたとき、またバチバチっと視線が合う。ありえないけど、自分に向かってお辞儀された気がしました。

演奏がはじまります。
「四つの最後の歌」の<春>。
シュトラウスの死の一年前に作曲されたソプラノ用の歌曲です。ピアノアレンジは聴いたことあるけれど、オーボエ用のアレンジは聴いたことがない。
「四つの最後の歌」は、迫りくる人生の終わりを見透かしたように、シュトラウスが死を想いつつ作曲した歌。その内容のとおりに、タカサキ・リュージュの音楽は、奏に絶望をもたらします。春とは名ばかり、命を刈り取る死神のように……
もう限界だ。死神の鎌がアタマにはっきりと浮かんだところで、奏は奥歯をかみしめて勢いよく座席から立ち上がりました。
これ以上聴いていても、自分がみじめになるだけ……
その瞬間、信じられない出来事が起こります。タカサキ・リュージュは奏が席を立つのを見て、なんと演奏を止めたのです。
そして叫びます。
「ーーだれにことわって、途中で席を立ってんだテメェ!!」
オケをかき消さんばかりの大声でそう怒鳴ると、彼はスーツのポケットからちょうど小指くらいの高さの小さな筒を取り出し(たぶん、予備のリード入れ)、野球選手みたいにきれいなフォームでそれを奏のおでこに投げつけました。
おでこから顔にダラダラと水が垂れて、喉まで伝わっていく感触が夢にしてはやけにリアル。
「と、トオミネくーん!!」
ユースケさんの動揺しきった叫び声がどこか遠くで聞こえる。
全身からふっと力が抜ける。日本を発ってからこっち、緊張とプレッシャーでボロボロになっていた神経が今度こそぷつりと切れた。奏は見たくないものから逃げるかのように、意識を失ってしまいました。
そうして奏は、名門アリス・タリー・ホールの創設以来、はじめてリードの水入れをアタマに投げつけられた男になったのでした。

そこから、このタカサキ・リュージュという少年との交流がはじまっていきます。


日本に帰国して、奏はどう音楽と向き合えばいいのか悩みます。
一大決心をしてニューヨークまで行ったのです。ジュリアード音楽院に合格することが前提で、アメリカの中学への転入手続きをすることを学校の先生に手伝ってもらうことになっていたのに、不合格になってしまって、これからどうすればいいのでしょう。

姉のマツリにも揶揄されます。
そして、我が家には今、お金がないことを知らされます。
三代前から酒屋をやっていた奏の家ですが、婿養子の父に経営がバトンタッチされてから、事業を拡大して、習志野市と千葉市で大型酒販ディスカウント店を三店舗、お酒を充実させたコンビニエンスストアを二店舗経営することになりました。
物心ついたころから羽振りはよく、進路や音楽など何かを我慢しなければいけないことなどなかった家なのに、今は売り上げ悪化で倒産ギリギリだといいます。
マツリは、国公立以外の大学は厳しいと両親から聞かされているのに、奏は音楽のことで甘やかされている。特に父に。
自分だけ家の事情を聞かされてなかったことにショックを受ける奏。
だんだんと、音楽をやめることが頭によぎります。

ある日、来日していたタカサキ・リュージュとばったり出会います。リュージュは自分のことをルーと呼べ、と何故か親しげです。そして、探しものをしに日本へ来たと言います。
ルーは音楽をやめるという奏に、アブトにあんなこと言われて悔しくないのかよと言います。さらに、音楽をやめるならせめて好きなままやめろと忠告をします。
確かに、あんなに好きで人生をかけてやってきた音楽、ホルンを、このままでは嫌いなままで終わってしまう。そんなのはだめです。
「アブト、六月に来日するだろ」
「そこで最後にぶちかましてやろうぜ」
ルーは、アブトが来日して泊まる有楽町のホテルのロビーで弾丸アンサンブル・コンサートをする提案をしてきました。もちろんホテルの人に無断でやる危険な行為です。警察に捕まってしまうかもしれません。けれど、奏はそれをやりたいと思いました。
ホルンがメインの木管五重奏(ウィンド・クィンテット)。オーボエはルーがするとして、他の仲間を探さなければなりません。
どうして、ぼくのためにそこまでしてくれるの、と奏は思わず尋ねます。
ルーは、ただの暇つぶしだと言いました。
本当は奏に対して並々ならぬ想いを抱えているのですが(恋愛感情ではありません)、今はまだ秘密にしています。
ルーとしては、奏に音楽を続けてほしいのでした。

奏は木管五重奏のために仲間を探します。
一人はフルート吹きの黒沢という男子、もう一人はクラリネット吹きの周子という幼なじみに声をかけました。本当はもう一人必要なのですが、奏の周りに吹ける人が見当たらなかったためルーに相談し、四重奏(カルテット)に変更することにします。

奏は部活で思ったことを正直に言ってその場の雰囲気を悪くしてしまうためデストロイヤーと呼ばれていました。合奏でも、みんなに合わせることができず、一人完璧に吹いてしまい険悪なムードになるのです。他のみんなが自分より下手だからといって、自分が引っ張っていこうとか合わせようとかそういう気概は奏にはないのでした。

なので、仲間に誘うときも、まず険悪なムードを解くところから始まります。謝って、誤解を解く。
ルー含め4人で練習するときも最悪なムードになってしまうのですが、そうやって周りを意図せず傷つけてしまう自分の愚かさに吐き気を起こしながらも、それでもアブトに言われた「きみの音には愛がない」という言葉や「探し物を見つけろ」という言葉を胸に、なんとか乗り越えていきます。

奏は、この練習で、ずっと苦手だった、心を開くということを学んでいきます。
相手の音を聴くということ、合わせる、ゆだねるということは、お互いに心を開いて認め合うことと同義だということを、ホルンを吹きながら、あるいはケンカしながら学んでいくのです。

ルーとも、ケンカを通して深い仲になっていきます。
ルーは、奏に対して音楽を続けていてほしいのですが、それにはある理由がありました。
それは実際に本を読んで確かめてほしいところです。

ロビージャックも無事にやり遂げることができるのか、できたとしてその後どうなるのか、また奏は本当に音楽をやめてしまうのか、ぜひ本を読んで確かめていただきたいです。


長くなってしまいました。
いかがだったでしょうか?
音楽を通して仲間と心を通わせる、児童文学的な小説でとても楽しかったです。
奏の音楽に対する思いや、音を聴いて頭に広がっていく情景の描写が美しいこと、音楽の知識はない私でも読んでいて面白いと思えることなど、音楽を扱う小説だからと言って読んでいて難しいということはありませんでした。
独りよがりだった奏の音楽が今後どんな風に変化していくのか、心を開けた奏だからこそ、もっと高みへ行けるのではないかと思います。
ぜひ、一度読んでみてください。

それでは、また
次の本でお会いしましょう~!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?