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親以外のつながりが心に届けるもの

毛布と共に生きている、次男高3。

進路を決める今年度。


7月に行った専門学校のオープンスクール以降は
通信制大学の資料が時々家に届いています。

通学よりもこれまでと少しでも変わらない
在宅ベースの通信を選びだしているのね。

進路について時々声をかけるけど、
これといった返事はないまま。
私も無理に返事を求めることなく過ごしている毎日。

誕生日プレゼントを買いに


9月の誕生日プレゼントを
3週間遅れで一緒にお出かけして買い物に行きました。

幼い頃は欲だらけだった次男ですが、
抑圧強い長男との関りや
不登校や家庭の不安定や私の経済力など、
いろんな影響があり、
またその環境だけでなく、
彼の心の在り方として、
「何が欲しい」も「これがいい」も
今は大きな欲を出すことなく
生きている姿は、
思春期の私と重なる姿。

そんな次男になにがいいかと考えて
思い浮かんだのが、
カッコイイファッションばかりの
セレクトショップでのお買い物。

そのお店には、
次男が小学校低学年のころに
自宅にお邪魔して夕食まで食べさせてもらった
やすくんが働いている。

面倒見よく、いつもオープンハートで
自分全開で生きているやすくんに
次男を洋服を選んでもらうって、
きっといいはず!という私のひらめき。

事前にやすくんにお店のオープン日を確認して、
行く日を決めて、
自宅から40分くらい離れているお店に次男と二人ドライブ。

行きの車の中で、
進路についてちょっと声をかけると
運転席の後ろに座る次男の顔が
バックミラーから見えなくなっていく(笑)

まあ、そんなもんね。

10時オープンのお店に10時20分くらいについて、
車を近づけると
おや!

【本日12時オープン】

って、入口に大きく書かれている紙が!

おお――――!
こんなこともあるさ。

向かいにある100円ショップに用事もないし、
1時間以上、よく知らない土地で彷徨うのも気疲れしてしまもの。

そのお洋服屋さんがやっている
すぐ隣のコーヒーショップに
しぶしぶ感みせる次男と一緒に入ることにしました。

コーヒーショップで語り合う


お店の入り口には
パン好きの次男の顔がちょっとほころぶ
パンメニューがあり、
「これ二人で食べよ♪」って。

まだコーヒーなるものを
ちゃんと飲んだことのな次男。

りんごジュースとか無難に行くのか、
初めてちゃんとしたコーヒーにチャレンジするのか、
それもわくわくでお店のカウンターへ。

メニューには
【カスカラ】なる文字が。

「なんですかこれは?」

コーヒー豆の果皮と皮実を乾燥させたものだそうで、
ポリフェノールが豊富で
味は紅茶に近く、
カフェインゼロだとか。

物珍しいもの好きの私が
「じゃ、カスカラソーダで」と頼むと、
次男も同じものを注文。

美味しそうなパンメニューも注文して、
二人で道路が見えるカウンター席に座りました。

12時までまだまだ1時間以上。

運転中の会話にならなかった会話の続きで、
進路について問いかけてみました。

今度は、次男も口を開き、
一問一答、
私の問いかけに答えてくれる嬉しさ!
にやける顔を抑えながら話を聴く私。

そこから、今候補の学校のサイトを開いてみると、
なんて面白い!!

すっごくいいね!いいんじゃない!
へー---!
スゴイね!!!

家ではここまで話せなかった。
車中でももちろん。

問いかけと受け止めのトーク力は
私の得意とすることで、
どんどんと次男の考えや気持ちが見えてきました。

ちゃんと考えているし、やっている。

今の生活を変えることは
とってもとっても怖いと思うけど、
それでも自分で調べて選んで動いている。

コーヒーショップで語ってもらう

そんな進路話が宴もたけなわなタイミングで
いつも通りの、いつも最高の笑顔で登場のやすくん。

「わー!久しぶりだねー。大きくなったなー。
覚えてる?うちでご飯食べたの?
覚えてないよね。小さかったもんなー」

心ある言葉しか発しないやすくんの
明るくやさしく温かくユーモア交えた言葉の数々は、
次男が自分を抑える鎧を少しづつ溶かして行く感覚を
隣の私は感じていました。

そのやすくん。
お願いしていないけど、
何にも話していないけど、
自分が高校生だった時のことや
今の生き方、働き方の話に合わせて、

  何でもやってみるといいよ。
  失敗もいいんだよ。
  嫌なこともあるけどね。
  福利厚生ある仕事じゃなくっても、やりたいことしていることは
  面白いし何よりかっこいいと思うんだよね。

やすくんらしい、
そしてそれは私が次男に伝えている、
また伝えていきたいメッセージとつながる言葉たち。

次男は、終始笑顔のやすくんの次々溢れる話を
まっすぐ目を見て、
細やかにしっかりとうなずいて聴いていました。

お店が10時に開いていたら、
進路の話を私が聴くことも、
めっちゃカッコイイ生き方の話を
やすくんから聴くこともできなかったこと。

全てはベストタイミング。

親の私が伝えるのではなく、
小さい頃の次男を知っている、
そして今も懐かしさと一緒に
目の前の自分にまっすぐに向き合ってくれる
他人の存在と言葉は本当に大きいもの。

これまでも、
いろんな人に会わせて
次男にチャンスを作ってきたけど、
次男が自ら欲しないことで
途絶えること多く、
それはそれで、
今の次男がそれを選んでいるのであれば、
それもそれで受け止めてきました。

長男が奇跡の出会いで道が開いたように、
次男にもいつかそんな時が来るはずと希望はいつも持ちながら、
現状は閉鎖的な生活が長く続いています。

そんな次男に久しぶりの
絶好タイミングのヒットな再会。

これがすぐに大きな展開や変化になるわけではないんだけど、
それでも誕生日プレゼントという物質以上の
大きな神様からのギフトとなった時間だと
次男のまっすぐな目を見て感謝が溢れた私。

その後、
隣のカッコイイセレクトショップで
そのやすくんにお洋服を見立ててもらい、
どれもこれもカッコよく。



予算大幅オーバーでも
3着買ってもいいんじゃない!って私の心は思っていたけど、

今日は1着にする~と、
決めた次男。

これまで着たことのない、
スタンドカラーのアースカラーの
シャツを選びました。

長男と出かけることの多い私が。
次男のために、次男と二人の時間を持ったことも
この嬉しい時が生まれた源かも。

  信じて待つこと。

これをこれからも信じながら、
次男と二人時間を大切にしたいと思いました。
















サポートいただけたら嬉しいです。今は自立が難しい長男のアート作品を使ったグッズ制作販売やそのためのスキル取得など、彼と共に生きる術に活用します。