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ご質問にお答えします!『キャラクターを掘り下げる方法は?』

脚本家志望の方から、こちらのご質問をいただきました。

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ご質問ありがとうございます。

まず私が「キャラクターの掘り下げ」を重視するようになったきっかけをお話したいと思います。
ずいぶん前に劇作家の平田オリザさんの著作(書名は失念しました。すみません…)を読んだところ、このようなことが書かれていました。
・社会的な問題を扱うストーリーの場合は、主人公の個人的な面について考えることが重要。
・個人的な問題を扱うストーリーの場合は、主人公の社会的な面について考えることが重要。

具体例を挙げると、「ケースワーカーとして働く主人公の目を通して、日本の格差や貧困問題を描くストーリー」ならば、「社会的な問題を扱うストーリー」に当たります。
この作品では、主人公が仕事をしている場面が中心になるはずですが、あえて「個人的な面」(家族構成は? 生活のスタイルは? 趣味は? 友人関係は?等々)を考えるのが大切ということです。

「アラサーOLが主人公のラブストーリー」ならば、恋愛という「個人的な問題を扱うストーリー」なので、あえて「彼女の社会的な面」(勤め先はどんな会社? 職場での彼女の仕事内容は? 上司や先輩後輩からの評価は? 等々)を考えましょう、ということですね。

ドラマであれ映画であれ、原則として、登場人物の24時間をすべて克明に描くことはしません。
ですが登場人物を「架空の人」ではなく、「どこかに実在している人」と捉えるならば、その人生には、ストーリーの表側では描かれていない時間も存在しているわけです。
この「表側では描かれていない時間」、つまりキャラクターの「裏側」を書き手が思い描くことで、人物像が立体的になるということなのだと私は理解しています。

従って、私が行う「キャラクターの掘り下げ」とは、「ストーリーの裏側にいるときの姿も含めて、登場人物像をより詳細に思い描くこと」ということになります。
「詳細に思い描く」と言っても、頭の中で想像を膨らませるだけではありません。
自分なりの決まった方法でアウトプットをします。
実は、このアウトプット方法をご説明した記事をnoteに投稿済みなのですが、これが有料記事なのです……。

こちらの記事は、昨年シナリオスクールで有料で行った講義の内容をまとめたものなので、有料とさせてもらっています。
宣伝になってしまって申し訳ないのですが、こちらもお読みいただければ、よりよくご理解いただけるのではないかと思います。

これからもお互いがんばりましょう!

ご質問のある方はこちらからどうぞ。
※シナリオコンクールの規定、審査基準に関してはお答えできませんので、その点はご了承ください。


脚本、小説の有料オンラインコンサルも行っていますので、よろしければ。


これまでに脚本家志望のみなさんからいただいたご質問への回答は、こちらのマガジンにまとめてあります。


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