見出し画像

ご質問にお答えします!『映画やドラマから学ぶためのコツは?』

脚本家志望の方から、こちらのご質問をいただきました。

画像1

ご質問、ありがとうございます。

ご質問を読んで私が最初に感じたのは、映画やドラマの鑑賞時に「脚本の勉強をする」と目標設定をすると、注意すべき点が多すぎて、混乱するだろういうことです。
ひと言で「脚本の勉強」と言っても、内容は多岐に渡りますよね。
構成、セリフ、キャラクターの描き方、シーンのつなぎ方、作品のジャンルごとの描き方の特徴、ナレーションやモノローグの使い方、回想の使い方、等々……。
これらすべてを一気に学ぼうしても、なかなか難しいと思います。
仮に初心者レベルの人であれば、「注意すべきポイントが多すぎて、混乱するばかり」ということになりそうです。

そこで、私からお勧めしたいのは「注意するポイントを、自分が苦手な点に絞って観賞すること」です。
質問者さんは、スクールに通う、独学する等、何らかの形で脚本を学び、習作を書かれているのだと思います。
その中で、苦手だと感じているのはどんな点でしょうか?
スクールに通っているのであれば、「構成が弱い」「セリフが不自然」等、具体的な指摘を受けたこともあるだろうと思います。
その点に関して「プロはどのように描いているのか?」に注目しながら鑑賞するということです。
例えばセリフが苦手なのであれば、「いいな!」と感じるセリフを書き留め、自分の書くセリフとの違いを分析してみるといいと思います。

ただし、「学ぶために観る」という意識が強すぎると、純粋に「いいな!」「今、グッと来たな!」という感覚が鈍ってしまうのではないかという気もします。
そこで、時間に余裕があるときは、「1回目は心で観る、2回目は頭で見直す」という鑑賞法がおすすめです。
1回目はあえて「学ぶ」という意識を捨て、純粋に観客として作品を楽しみます。
そして2回目は観客としてではなく、書き手の視点で「なぜ面白いと感じたのか?」を分析しながら観ます。
1回目は「心」だけを働かせ、2回目は「頭」だけで分析をするということです。
過去に観た好きな作品を、書き手の視点で、「頭」だけを使って観直すのも良いと思います。

この鑑賞法については、こちらの投稿にも書いてあります。
良かったら試してみてください。

これからもお互いがんばりましょう!

ご質問のある方はこちらからどうぞ。
※シナリオコンクールの規定、審査基準に関してはお答えできませんので、その点はご了承ください。


脚本、小説の有料オンラインコンサルも行っていますので、よろしければ。


これまでに脚本家志望のみなさんからいただいたご質問への回答は、こちらのマガジンにまとめてあります。

スキ♡ボタンは、noteに会員登録してない方も押せますよ!

#脚本 #シナリオ #エンタメ #質問 #マシュマロ
***********************************
Twitterアカウント @chiezo2222

noteで全文無料公開中の小説『すずシネマパラダイス』は映画化を目指しています。 https://note.mu/kotoritori/n/nff436c3aef64 サポートいただきましたら、映画化に向けての活動費用に遣わせていただきます!