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3月31日

春の味はほろ苦い。

それを知っていることで、なにが人生の得になるかと言われると明確に得になるものはないけれど、なんとなく豊かだ。

私の母は、春になると菜の花を食卓に出してくれていた。そのありがたさたに気づいたのは、自分で自分の食事を用意するようになってからだ。

極論、食事は、食べれられさえすればいい。しかし、身体のことを考えたり、より豊かな生活を考えたりすることで食事というものの奥行きはぐっと広がる。

土井善晴先生の『一汁一菜でよいという提案』

という本を少し前に購入して、この本に書かれている食事に対する考え方に感銘を受けた。

もともとは私の好きな歌手のYUKIさんがラジオの中でおすすめしていた本だったのだけれど、読んでみると食事を軸にした生活のリズムを築くこと。しかし決して気負わない生活の仕方が記されていて、興味深かった。

生活はただの生活ではない。それが積み重ねられることが一生なのである。

自宅で過ごす時間が長くなっている今、生活をどんな風に過ごすのか、なにを選んでどんな風に作って食べるのか、考えてみることができる機会だと思う。それどころじゃない、と投げやりになるのを少し待って、小さなこと(美味しいコーヒーをいれるなど)を取り入れてみると何が変わるのか、に目を向けてみたい。

そんな3月31日。

エチカ

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