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#26 パリ五輪の開会式に心を鷲掴みされたのでまとめておく


パリ2024の開会式は独創的で唯一無二

『屋外で開催すること、革新的な式典にすること、もっと多くの観客がアクセスできること…これらの課題にパリ2024は挑んだ。大会組織委員会、パリ市、フランス政府、IOC、CNOSFが協力して取り組んだ努力が実り、オリンピック開会式は新たに生まれ変わる。』(公式HPより)

パリ2024の開会式はスタジアムの外で行われました。これはオリンピック夏季競技大会史上初めてだそうです。舞台はなんとセーヌ川!セーヌ川を選手たちが船に乗って入場します。その周りのパリの歴史的建造物で大規模な出し物が繰り広げられます。街全体が開会式の会場です。河岸の上流側へはチケットなしでアクセスでき無料で見られるとのこと!こんな開会式見たことない!ああパリへ行きたい!
なのに私ったらパリへ行っていないし、NHKの生放送も見逃し再放送も見逃し録画も忘れ。。というか元々オリンピックファンでも開会式ファンでもパリフリークでもないのでノーチェックだったのですが、後のニュースで開会式の映像を見て心を鷲掴みにされ、NHKプラスに登録し、全編視聴している次第でございます。
今回は、パリ2024開会式を視聴して興奮冷めやらぬこの感情・感想をまとめておきたいと思います。スポーツも歴史もイデオロギーもそんなに詳しくないのですが、ミュージカルやショーが好きな一般人としての感想を綴ります。

オープニング映像

フランスの有名なコメディアンが聖火ランナーとしてスタジアムに登場したが誰もいない、会場間違えた!ノッチにちょっと似てる!
⇒ジダン現る!ワールドカップ優勝に貢献したフランスサッカーのレジェンド・ジダンが聖火を受け取りセーヌ川へ。街中を駆け抜けるジダン。オレンジ・水色・赤・黄色。色とりどりの車。フランス車?ルノーとか?かわいい。昼間っからカフェでチェスや読書をしている人々。ああ美しいパリの街。
⇒スケボー・スクーター・自転車のアーバンスポーツをする子供たちが、走るジダンを発見し追いかける。
⇒ジダン、地下鉄に乗る。が即停電。地下鉄が止まる。外には追いかけてきた子供たち。止まった車両の中から窓越しに、子供たちへ聖火を渡す。聖火は子供たちに託された。
⇒聖火を持って地下の墓地を進む子供たち。ドクロ!10世紀から数百万人のパリ市民が埋葬されているとのこと。なんで!?ググってみたら「パリ地下墓地ツアー」がたくさんあった。フランスは土葬で(現在は火葬へ移行しつつある)、パリの発展に伴い墓地に次々と遺体が運び込まれても土に帰るのが追い付かず、異臭・疫病の流行・地下水汚染なども生じ、遺骨の搬出先として採石場跡があてがわれた、これが地下墓地。たぶん。勉強になるなー開会式。
⇒ジャジャジャジャジャーン♪ジャジャジャジャジャーン♪オペラ座の怪人キターー!謎の仮面の人が小舟で現る。ファントムと呼ぼう、勝手に。子供たちはファントムの小舟に一緒に乗り、リアルセーヌ川へ。

アンシャンテ(はじめまして)

12のタブローに分かれている。ひとつ目はアンシャンテ。おしゃれなタイトル。
セーヌ川にかかるオステルリッツ橋から青・白・赤の花火がドーン!フランス国旗の花火?煙?この橋が入場門になっていて、選手団は船に乗って国ごとに入場!斬新!かっこいー!爽やか~!気温は20℃ぐらいだそう。国によって出場人数も違うので、多い国は大きい船だし、少ない国は小舟だったり合同で一隻に乗ったり。いろいろな船があって良いと思った。
⇒ここでショー。フランス発祥のキャバレーやミュージックホールのショーだしょう。歌うのはレディーガガ。ガガ様とフランスの関連は知らないけど豪華で良かった。椎名林檎を思い起こさせた。ガガ様の衣装はディオールのものとのこと。
⇒選手団の入場は続く。時折挟まれるファントムの映像。聖火を持ってあちこちの屋根を軽快に走ったり飛び越えたり、ジップラインで建物から建物へ。
⇒川岸ではムーランルージュのダンサーによるフレンチカンカン。どピンクで派手でポップ。曲調は若干テクノ風なエレキ風な感じ。

シンクロニシティ(共時性)

ノートルダム大聖堂の工事現場。5年前の火災から再建が続いている。のこぎりやカンナなどの音が音楽となる。工事現場ダンスが圧巻。組まれた足場に命綱こそ付いているが、こんな場所でダンスしているの見たことないYO!
地上でのダンスも足元がビチャビチャなところで踊っているから、水しぶきが舞って綺麗。ルイヴィトンのケースも登場。富裕層に売れるね!

リベルテ(自由)


ファントムが入った部屋は・・・いきなりレミゼラブルキター!戦う者の♪歌が聞こえるか♪ドラクロワ風な映像。フランス革命!!
⇒そしていきなりギロチン処刑されたマリー・アントワネット登場!首がもげた状態で歌っている!!す、すげー。@コンシェルジュリーの窓辺。ちな、マリー・アントワネットが幽閉された牢獄。ちな2マリー・アントワネットが歌っている歌は「アサイラ」という革命歌。おまいが歌うんかーい!しかもリズミカルで頭に残る。
「ゴジラ」という名のヘビメタバンドが演奏開始。炎がどっかーん!血な感じの赤いリボンがどっかーん!花火がどっかーん!カッケー!!続きまして、ポンヌフ橋。フランスの作曲家・ビゼーのカルメンの曲が流れる。長い棒にワンピース的なものをまとった人が乗ってゆらゆらしてる。なんじゃこりゃー!!ワンピースの柄も相まって美しい。フランス国立図書館の映像。愛についての本。ハート型の飛行機雲のようなものが空に。

エガリテ(平等)

フランス学士院の前にファントム登場。聖火を地面に着けると花火がシャー。奥から現れたのは、アヤ・ナカムラ。中村!?日本人と血縁はないとのこと!バービーみたいな感じかな。

フラテニーテ(友愛)

ファントムはルーブル美術館へ。すると絵画の中の人たちが飛び出しセーヌ川へ!!顔だけ水面から出ている。その前を選手団たちがパレード。シュールな絵面。大好き。
⇒再びルーブル美術館の映像。モナリザが盗まれた。(実際1911年に盗まれた)映画を発明したのはフランスのリミュエール兄弟→星の王子様→ミニオン!?→ミニオンがモナリザを盗んでる!→セーヌ川に浮かぶモナリザ。なかなか強引な流れ(笑)アメリも見たかったな。

ソワリテ(女性たちの間の連帯)

フランスの歴史を作ってきた10人の代表的な女性たちの紹介。女性の権利を主張した人、法律家、ジャーナリストなどの金の像が川面からせり上がってくる。パリには260の男性像があるが、女性像は40程度。これらの像はこの後パリ市に贈られるとのこと。作っただけでなく有効利用するのがヨーロッパって感じ。素敵。

スポルティヴィテ(スポーツマンシップ)

セーヌ川にステージができ、ブレイキンの選手でオペラ歌手でもある方がパフォーマンス。ど、どゆこと?オリンピック競技には出ないのかな?才能の塊。
⇒フランス人ラッパー登場。サンプラザ中野的な風貌。ファンからは親しみを込めておじさんと呼ばれているとのこと。

フェスティヴェテ(祝祭)

この辺りから夕暮れ時。薄暗い。
レッドカーペットが敷かれたドゥビリ橋でパリコレさながらのショー。きっとLGBTQをけっこう押しだしているショー。ヒゲのロングヘアのダンサーとか。
ネットでは最後の晩餐だ!と言われていたがそうなのかな?横並びにしたらそう見えるだけじゃ?むしろ、最後の晩餐だ!とどうせみんな言うでしょ?ていうひっかけ問題な気がしてる。
ファントムもレッドカーペットに現る。聖火片手に側転しててすごい。
ここでタヒチの映像。サーフィンはタヒチで行われるとのこと。まだ明るいタヒチ。
選手団は全員入場を終え、ひたすらダンスパフォーマンス。EUのマークが登場。EUが大切にする多様性がテーマらしい。結構長い。最後、話題の青い裸のおじさんが出てきた。フランスのシンガーソングライターらしい。「ヌ゙」という曲を歌った。意味は「裸」。す、すげえ。

オブスキリテ(暗闇)

また多様性ダンサーズが激しいダンスを披露。最後は全員倒れた。
⇒ピアノの乗ったボード登場。燃えるピアノ!イマジンの歌唱開始。素敵な歌声。かなり癒される。が、炎が正直心配(笑)イマジンは今大会以降開会式で必ず歌われる事となりました、とのこと。え!そうなの?誰と誰との契約?とりあえず早く消火してー(笑)

ソリダリテ(連帯)

騎手登場。オリンピック旗をマントにして、メカゴジラなみにギンギラギンな馬に乗り、セーヌ川を下る。クーベルタン男爵の映像。古代オリンピックを復興させ、近代オリンピックの基礎を築いたフランス人。
馬が橋の下を通ると、橋に羽の形の電飾がライトアップされる。馬に羽でユニコーン?と思った私とあなたは不正解!ブー!正解は、「平和の象徴鳩の象徴」だそう。昔は本物の鳩を開会式に登場させるのがお決まりだったが、ソウルオリンピック以後、生きてる鳩は使わなくなったとのこと。これは、ソウルオリンピック 鳩 でググればすぐ出てくるのですぐわかった。
エッフェル塔の足下から本物の馬に乗ったギンギラギン騎手登場。イエナ橋を渡る。到着。騎手下馬。何か反物を受け取る。「レディース・アンド・ジェントルメン!オリンピックフラッググ!」。オリンピック旗を受け取ったらしい。背中のマントとは違うものなのか??オリンピック旗を両手で持ち一歩一歩進む騎手。エッフェル塔型のステージ。どおりで真っ直ぐ歩かないと思ったわ。旗掲揚。やっぱりマント一緒に見える〜👀

ソラニテ(儀式)

開会式で定められている儀式。オリンピック月桂冠賞。バッファ会長のご挨拶など。
聖火を持ったファントム登場!久しぶり〜。そしてジダンも登場。聖火はジダンへ。そしてジダンからナダルへ。ナダルは舟で聖火を運ぶ。ずっと踊ってるダンサー。光線出しまくりなエッフェル塔。到着し、今度は陸路で聖火をつなぐ。

エターニテ(永遠)

聖火をひとりまた一人と繋いでいくんだけど、ランナーが避らず増えていくのがカッコ良かった。あとランナーていうかウォーカーだった。
最後車椅子のおじいさん→選手2人→聖火台→聖火台は気球だった!(気球はフランス発祥)浮き上がる気球型聖火台は迫力満点。セリーヌ・ディオンの愛の讃歌で締め。

おわりに

12のタブロー無事完成!大規模ショーとして見ることができた。
屋外の実際の街並みで行われたことがナイスアイデアだと思った。この開会式でいくつ観光地を覚えたことか。インバウンド効果アゲアゲ。私は10年後に行けたらいいな。
ミュージカル好きとしては前半が特に良かった。レ・ミゼラブルの民衆の歌をずっと口ずさんでしまう。後半は多様性ダンサーズやエッフェル塔からのビームが刺激的ではあったけどだれてしまったかな。燃えるピアノと気球型聖火台は、刺激的なんだけど癒しもあり、二面性を感じられて良かった。
日本だったら〜を考えるのも楽しい。人力車で入場(無謀)とか。
NHKプラスで1週間見られますよ。見逃した方、ぜひどうぞ。


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