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「ことり」は以前、昇任試験を受けました。前に居た病院に戻ってちょうど1年経った頃です。
上司の勧めに『NO』と言えなかつたことも有りますが、『管理』について勉強してみたかった程度の理由です。

これが「ことり」が『看護を嫌い』になった理由の1つです。

今回は、『失敗』について綴っていこうと思います。

①  世界が一変した日

前述の通り、「ことり」はたいした理由も覚悟もなく『副看護師長』というものになりました。
まさかこんなことになるとは…。
受験した時も結果が届いた時も、辞令が降りた時だって『世界が一変する』なんてこと考えていませんでした。

「ことり」が働く病院では、昇任すると病棟が変わります。新しい病棟に足を踏み入れると『誰この人』というみんなの反応。『そうだよなぁ』という感想です。

出戻って1年半の『ぽっと出の副看護師長』です。信頼関係もない、病棟での実績もないのですから、まずは、病棟の仕事が出来るようになろうと思いました。

昨日まで『いち看護師』だった「ことり」は、『看護師』として自分を考えていました。でも、スタッフは『副看護師長』として「ことり」をみていました。『世界が一変していた』のです。

『こんなことも知らないの?』的なスタッフの対応に、ココロが折れそうになったことは何度もあります。それでも、「ことり」が選んだ道だと思い、出来ない「ことり」を自分で責めました。

『ちゃんと出来てるよ』と、上司やもう1人の副看護師長は言ってくれました。「ことり」にはそう思えなかったのです。

『患者さんのためにもっとこう出来ないかな?』などというと、『仕事量が増える』『ここにはここのやり方がある』『それは指導ですか?』返ってくる返ってくる。

ただ『患者さんにより良い看護』をみんなで考えたかっただけですが、立場が変わると『相談』が『指導』になって伝わるのです。

経験があれば『根回し』的なこともできたのでしょうが、長く働いているスタッフの影響力が強い病棟だったので難しかったのです。

若いスタッフからは、『仕事が楽しくない』という相談を何度もされました。『質の高い看護』をしている病棟だったのですが、その裏でスタッフの『愚痴』や『不満』『悪口』等が充満していました。

②  看護が嫌いになったとき

「ことり」は患者さんが大好きです。ベッドサイドにいるときだけは、癒されました。

ナースステーションに戻ると、スタッフや患者さんの悪口大会です。みんな『仕事が辛いんだなぁ』と思いながら、何となく話を逸らしたり、『どうすれば解決するか』など話をしました。

『患者さんのために』『スタッフのために』前向きなディスカッションがしたかった。
「ことり」は『副看護師長』に向いていない。『失敗だった』そんなことばかり考えるようになりました。

日を追うごとに、「ことり」のココロは壊れていきました。仕事に行こうとすると動悸と過換気に襲われます。

『看護が嫌い』になっていきました。

でも、『本当の失敗』は『副看護師長になったこと』ではなかったのです。

『本当の失敗』については、次の「ことりのつぶやき」で綴っていきますね。

今日、1日が『あなた』にとって素敵な1日でありますように。
いつも、最後まで読んで下さっている『あなた』へ。
『ありがとう』の気持ちを込めて…。


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