宇宙人気分で(!?) 暮らしていく…

写真は、ようやく芽を出してくれたアボカド。
先に根が出て、その根が日に日に伸びて…。
「芽を出すには、しっかりとした根が必要なんだよ」アボカドからのメッセージかな ♪

55年近く生きているけれど、しっかり根を張れているかというと…。心許ないなぁ。

　　生きていることについて
　
生きているってどういうこと
　と蛇に聞けば
　腹に草を感じることさと答えるだろう。

生きているってどういうこと
　とブルーバードに聞けば
　世界の上を高く飛ぶことさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　と木に聞けば
　一ヵ所に根を下ろすことさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　とアリに聞けば
　踏まれないようにすることさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　とコヨーテに聞けば
　他のものたちより鋭敏であることさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　とカタツムリに聞けば
　自分のペースで行くことさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　と川に聞けば
　いちばん荒々しい自由を見つけることさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　と風に聞けば
　吹きたい方に吹くことさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　とマキバドリに聞けば
　知っている中で一番甘い歌を歌うことさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　とハリモグラに聞けば
　ひとりぼっちでいることを学ぶことさと答えるだろう。
　
生きているってどういうこと
　と虹に聞けば
　地球のまわりに美をかけることさと答えるだろう。
　
自然界のものはどれもまぶしいばかりに生き生きとしていて
　創造主がなぜ
　彼らを各々の場所に配したのかを明快に物語っている。
　
『今日という日は贈りもの』ナンシー・ウッド より

5年前に夫が倒れて以来、環境ががらっと変わり、ぼんやりと描いていた未来が見えなくなり…。
ある意味、この出来事は、私にとっての転換期… と手探り状態で暮らしていた中、今度はコロナ禍。
またまたぐらり。
正直、弱気になってしまう瞬間も多々あるけれど。

世の中で常識と思われていることや、周りからのアドバイスにとらわれ過ぎずに、
自分の感覚を信じて、こうありたいと想う方向に進んでみる。
人生の実験のような気持でいこう。
そんな思いで過ごしている毎日。

もう、こうなったら、
まるで初めて地球にやってきた宇宙人のように（！？）
体があるからできること
心があるから感じられること
の素晴らしさを日々味わうような気持ちで、
泣いたり笑ったりしながら
いらなくなったものは手放し、風通しのよくなった心で過ごし…。
もっともっと自由になっていこう。
… なんて想うようになったのです。
自分の努力ではどうにもできないことは、受け入れていくしかないし。
だからこそ、自分で変えていかれることに関しては、小さな選択を大切に、少しずつ私なりのゆるやかペースで前に進んでいこうと。

生きているってどういうこと
　と聞かれたら
　この世界の美しさを感じること

…と、現時点での私は答えるかも。

かつて「かなし」は「悲し」だけでなく「愛し」や「美し」とも書かれていたということを知ったときには、すごく腑に落ちて。
ここ数年、痛いほどそれを実感しているので…。

4年半ほど前、夫の転院後1ヶ月程経った頃のこと。季節の歩みにさえおいていかれているような気持で過ごしていて。ただただ自宅と病院を往復するだけで精一杯。周りからは「思っていたより元気で安心した」と言われていたけれど、それは表面上だけで、本当はうまく心が動いていなくて…。
そんなある日のこと、バスの中から目にした樹々の葉が、今まで見たことないほど輝いて見えた瞬間があって。窓は閉まっているのに葉を揺らす風さえ感じられて。なぜか一瞬にして、胸の中で何かが動き出したような感覚を味わったのです。新たな凸凹道に足を踏み入れる覚悟ができたような…。
それまで、もっと強くならなくては… と思っていたけれど、私は弱いままでもいいのかもしれない…と思うようになったのも、その頃から。

核さえ揺るぎなくしっかりしていれば、あとは風の吹くまま、臨機応変に、しなやかにやわらかく。
そうすれば、強風にあおられても、ポキッと折れてしまわずにこの先もやっていかれるかな…。