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好きなものは好きと言える気持ちを呼び覚ます

好きなものは好きと言えるようになりたいなというお話。

趣味がないコンプレックス

昔からこれと言った趣味がない。そのことが昔からコンプレックス。

私の知人友人には趣味を持つ人が多い。そしてその多くは、自分が楽しむだけじゃなく、ほかの人にも幸せを分けられる趣味。料理、お菓子作りはもちろん、家庭菜園、スポーツ、登山や釣り、裁縫、アクセ作り、楽器、イラスト、などなど…あげればキリがないけれど、誰かと一緒に楽しんだり、教えてあげたり、作ってあげたりすることで、自分だけじゃなく誰かの幸せにもつながっている、そんな趣味。

これまで私は周囲の趣味の恩恵を受けてまくってきた。友人のお宅に手料理を食べに行ったり、お菓子を作ってもらったり、愛用しているペンケースも、たまにつけるイヤリングも、それぞれ友人が趣味で作ってくれたもの。ありがたいなぁと思いつつ、いつか自分にも、誰かに幸せを分け与えられるような趣味ができたらと、思うはやすし、見つけるは難し。

手当たり次第いろんなことに挑戦すれば、何か一つくらいは夢中になれるものが見つかるかもしれない。でも、それは面倒だ。そこまでして趣味探しをしたくない。でもでも、趣味を持つ人への憧れは消えない。ウジウジ。

一体いつから私はこんなに捻くれてしまったんだろう?

グータラは趣味?

話は変わって、小1の息子。残念ながら現在私たち家族が住んでいるタイではコロナの影響で休校が続いている。新1年なのにまだ一度も登校していない。毎日オンライン授業を受けているのだが、先日、初めて担任の先生と個人面談があった。先生から「◯◯さんの好きなことはなんですか?」と聞かれて、パソコンの前で固まる息子。すると先生が、「何をしている時間が楽しいですか?」と聞き直してくれた。おかげで「えっとねぇ…えをかいてるときがたのしい…」とぽつぽつ話し始めた。

いきなり「好きなことはなに?」って聞かれると怯んじゃうけど、自分が楽しい時間って聞かれると答えやすい。先生の瞬時の言い換えに感心しつつ、私の楽しい時間っていつだろうと考えた。

海外駐在する夫についていくため仕事もやめた。現地に友達もいない。ロックダウン中で、平日は子供達のオンライン授業や世話でかかりっきり。そんな今の私の至極の時間といえば…

週末、旦那が子供を連れ出してくれてるあいだ、部屋で1人でグータラすること!

音楽聴いて、口ずさんで(たまに熱唱して)、お笑い見てゲラゲラ笑って、嗚呼なんて最高なヒトトキ…と妄想したところで、友人たちの素敵な趣味が脳裏をチラつく。

グータラって趣味?
それ趣味って言っちゃっていいの?

そしてまた、冒頭のウジウジに戻る。私の趣味の種を芽吹かせまいと、何者かがどす黒い土をガンガン被せてくる感じだ。

趣味の種を阻むもの

「それ、趣味じゃないから」と言いながら土を被せてくるのが何者か、犯人の顔は見えないけど、ぼんやりと輪郭だけは見えている。

まずは、冒頭にも書いた他者の趣味への憧れ。みんな自分が楽しいからやってるだけなのに、なぜか自分も誰かに貢献したいという欲が出てしまう変な性分。

もう1つは、趣味≒特技の刷り込み。履歴書とか趣味と特技が併記されている場面が多かった気がする。別に得意じゃなくてもいいのに、無意識に趣味とは自分が得意なことでなければという刷り込みをされてきた。

敵の輪郭が見えてきたら、もう勝ったも同然。

帯同で無職、コロナ禍の恩恵(?)もあり、時間だけはたっぷりある。これを機に、自分の好きなものと向き合って、好きなものを素直に好きと言える、そんな気持ちを呼び覚ましたい。

そのためにも、自分が楽しいと思える時間を大事にしなくては。グータラの時間こそ趣味の種。グータラの最中、ドーパミンが出るのはどんなタイミングなのか、自分を客観的にみてみることから始めてみた。誰も興味ないだろうが、私が楽しいと感じるときはこんなとき。

●音楽に触れている時間
聴く・歌う・奏でる・なんでも。とにかく何かしら音楽に触れている時間。
●笑ってる時間
楽しいから笑うという結果論とも思えるが、お笑いのYouTubeを見てないときも、笑えるネタがないか、割と貪欲に探している。
●書いている時間
Twitterにくだらないことを呟いたり、noteに書いたり。珈琲飲みながらキーボードをパチパチしていると落ち着く。(仕事の名残りか)

好きだから書く

実はこのnoteも、始めることに迷いがあった。1円も儲からないのに文章書く必要あるか?趣味と言えるほど高尚な文章じゃないのに?とか、書こうとすると、例の黒い土が頭の上からドサドサ降ってきた。

でも、書くのが楽しいから、書くことにした。
シンプルにそれだけ。

帯同期間の記録に…とか、他の人の参考になるように…とか、そういう邪念は捨てて(たまに捨てきれないときもあるだろうけど)、書きたいと思ったことを書こうと思っている。

私が見つけた趣味の種は小さくて、また誰かが黒い土を被せにきてしまうかもしれないけど、迷い探し続ける日々が答えになると信じたい。いまはまだ胸を張っては言えないけれど、いつか好きなものは好きと声を大にして言える人になりたい。

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