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こころの中に、神社をつくる

伊勢神宮は素晴らしかった。
そこに居るだけで全身の血液が入れ替わってサラサラになるような、圧倒的な場の力があった。
抱えていたドロドロとしたものが、すべてがクリアになったような、そんな気がしていた。

ところがどっこい。

帰ってきて早々に、あの得体の知れない気怠さが顔を出し始める。伊勢から一生懸命握り締めて持って帰ってきた清らかなものは、少し手を緩めたら逃げて行ってしまったらしい。

ふと、思う。

こころの中に神社があったら、何時だって清らかで居られるのではないかなぁ、と。

そういうわけで、こころの中に神社をつくることにした。どうか、「頭おかしくなったんじゃないの」とか言わないで欲しいのだけれど。

自分のハートの真ん中に、ちいさな神様が居る。そんなことを思い描いてみたら、意外なことに、あどけない少女が現れた。てっきり立派な白い髭を貯えたおじいちゃんが出て来るとばかり思っていたから、拍子抜けしてしまう。どこか不安気で、心許ない様子の女の子。だけど、懸命に何かを訴えている。

「大丈夫だよ」

これは、私なのだろうか。それとも、ほんとうに神様なのだろうか。もはやそんなことはどうだって良くって、とにかくこの子を大切にしてあげなきゃと思った。必死に何かを、私を?、守ろうとしている小さな女の子を。

こころの中にある小さな神社。そこには小さな神様がいて、いつもあなたを見守って、寄り添ってくれている。だから、ぽっきり折れてしまいそうな時も、その小さな神様のことを思い出して、大切にしてあげてね。

そんなことを思った、休日の午後でした。

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