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Gratitude!

音楽は終わらない! そう改めて思わせてもらえたライブがあった!

星野源さんのソロデビュー10周年記念のライブ。Gratitudeだ。音楽家としては SAKEROCKというインストバンドからずっとなのでもっと長いのだが、ソロ活動を初めて10年。最初のワンマンライブをした渋谷クラブクワトロで、その10年後の同じ日に同じチケット料金で行ったライブ。もちろん今回は配信ライブなんだけど。

ライブはステージではなく、クワトロの客席全体を使った円陣のライブ。ファンにはおなじみの「星野源と愉快な仲間たち」の、リハを思わせるような和やかな佇まいを見せる。いつものバンドメンバーたちの優しい笑顔が嬉しい。

ボーカル、ギター   星野源
リードギター     長岡亮介
ベース        ハマ・オカモト
ピアノ、キーボード  櫻田泰啓
ドラムス       河村カースケ智康
MPC        STUTS
キーボード、フルート 石橋英子
サックス、フルート  武嶋聡

親密でアットホームだけど、物凄いプロたちの熱い演奏が続く。原曲とはひと味違うジャジーでおしゃれな編曲が、その特別な空間を彩る。

星野源のライブのクオリティには毎回驚かされる。私は長年たくさんのライブを経験してきたけれど、自由で遊びがあるのに同時に綿密で濃密で、音も声も何もかもがこれほどまでに上質なライブを他に知らない。ライブだから少々の荒さや外しは仕方ないよね、それがライブのノリだし、と思ってきた私には、星野源という人の音楽への熱意と完成度へのこだわりが衝撃で嬉しくて、感動の連続なのだ。彼のライブを観ることなく彼の音楽を語ることはできないとすら思う。本当にプロとはこういうことを言うのだと思うし、先駆者としてのプライドも感じるし、言葉を失うくらい音楽愛を感じるのだ。

彼はいう。「画面越しだっていいじゃん!」配信だけど普通のライブっぽくしようとは思わないのだ。配信だからこその良さを詰め込んだ、とても観客と近い、パーソナルな空間を見事に作り上げ、心揺さぶる音楽を2時間届けてくれた。あの小さなクアトロのライブハウスに、10万人以上の人が世界中から詰めかけ、インティメットで新しい形の、最高のライブを堪能したのだ。1週間のアーカイブというサービスにファンは歓喜!何度となく幸せな時間を繰り返した。

この苦しい毎日に、星野源というアーティストは、その「アイデア」で数え切れない楽しみをもたらしてくれた。それはとりもなおさず、彼が音楽を愛し、音楽の可能性を信じているから。音楽はどんな時代にもあり、必要で、そして進化していくことを彼はずっと示し続けている



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