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「色の白い子」という印象

中学生の時に1年間だけお世話になっていた音楽の先生(吹奏楽部の顧問でもあった)

私の母が利用しているとある施設で、その先生と何十年ぶりに会ったらしい。


母は先生に「娘(カナ)のことを覚えていますか?」と聞いたそうだ。

こういう聞き方をしたら「覚えてないです」とは答えられないだろうに。

もう聞いてしまったのだから、終わったことをとやかく言っても仕方ない。


先生は「覚えていますよ。色の白い子でしょ?」と言ったらしい。
そう母から聞いた。


中学校の先生という仕事はものすごい数の子ども達を見なくてはならない。

転勤もある。大変な仕事だ。

そんな中でも記憶に残っていてくれて嬉しいような気もするし、「色の白い子」という印象しかなかったのが残念な気もする。


なぜ私は「色の白い子」という印象を持たれると残念なのか、少し考えてみた。


中学生頃まで、とても病弱だった。
生まれつき、肌の色が白かった。

その頃は、化粧なんてしていないので血色が悪い。静脈が透けて青白い顔。

何でもないのに具合が悪そうなのがお決まり。

さらに食べ物の好き嫌いも多く、量も食べられないから痩せていた。

それもあって、
「おばけ」「幽霊」「がいこつ」
こんなちっとも嬉しくもない名前で呼ばれたこともあった。


色白に生まれたくて生まれた訳じゃない。
なぜこんなひどいことばかり言われなきゃならないのかとても悲しかった。


母から「色の白いは七難隠すと言うのよ」と言われたが、小中学生の私にとっては意味不明だ。

とにかく「色白」に良い印象なんてなかった。

だから、見た目で判断されたくないのを今でも少しは引きずっているのかもしれない。

アラフォーの今となっては、シミやらニキビやらをどれだけ出さずに色白をキープするか!となってきた。

私も、少しは大人になったのかな…

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