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「春雨のさはへふるごと音もなく 人に知られで濡るる袖かな」 小野小町・玉葉和歌集 きめ…
「恋ひわびぬしばしも寝ばや夢のうちに 見ゆれば逢ひぬ見ねば忘れぬ」 新千載和歌集・小野小…
「恋しさはおなじ心にあらずとも今宵の月を君見ざらめや」 拾遺和歌集・源信明 月が綺麗な夜…
「うたた寝にはかなくさめし夢をだにこの世にまたは見でややみなむ」 千載和歌集・相模 あの…
「忘れてはうち嘆かるる夕べかな われのみ知りて過ぐる月日を」 式子内親王 夕方になると…
「さまざまのあはれをこめて梢ふく風に秋知るみ山辺の里」西行 夏の暑さがやわらいだと思った…
「つくづくと独りきく夜の雨の音は降りをやむさへ寂しかりけり」 風雅和歌集・儀子内親王 ひとりぼっちの夜 降り続ける雨の音を 静かに聞くことしかできない 冷たい雨の寂しくなるような音 それでいてどこか落ち着く、 子守唄のような音 孤独なわたしの身を知らしめるかのように、はたまた 優しく包み込むかのように降り続ける雨 そんな雨音を聞きながら みじめな気持ちに浸りつつも どこかで慰められるような気になっていたのに… 雨が止んで音がおさまると、 なんだか心にぽっかり穴が開い
「夢のうちもうつろふ花に風吹きて しづ心なき春のうたたね」 続古今和歌集・式子内親王 …
「見し夢の思ひ出でらるる宵ごとに 言はぬを知るは涙なりけり」 伊勢 あなたを夢に見た …
「ふりまさる音につけても恋しきは 昔の人や雨となりけむ」 長慶院 雨の音を ただひとり…
あなたの心の中にある愛の花。 つぼみの状態から いつひらくのかと 朝も夕も待ち遠しく思って…
半分だけ顔を出した 月の明るさで 光にぼうっと浮かんだあなたの姿 薄明かりの中で、 あなた…
今年はじめての時雨。 めっきり 肌寒くなった季節に 冷たい雨が通り過ぎ、 すべてを濡らして…
「憂きも契りつらきも契り よしさらば皆あはれにやひなさまし」 永福門院 (憂鬱で辛い思いをするのも この恋に約束された宿命。 あなたが冷たいのもその宿命。 そうね、 もしそうだとしたら すべてのことを感慨深く思いなおしましょう) すべては最初から約束されたことだった あなたに出会ったのも契り あなたに恋をしたのも契り 悲恋をたどるのも契り すべてがこうなるべき運命だったのね、 きっと… でも あなたと出会って恋をしたこと自体が 約束されたことだったと思うと、 辛く