見出し画像

天使たちの日常戦線(五章、堕天に傾く者)

ノテルナ「だから何でそんなことあなたに言われなきゃならないのよ!」

ジョナルタ「貴様も私も天使だろう!少しくらい協力したらどうなんだ!」

ノテルナ「あーーもううざったい!そんなんだから同じ天使にも煙たがられるのよ!」

ジョナルタ「私がいつ煙たがられたというのだ!」

ノテルナ「今よ。口を開けば天使として天使としてってバカの一つ覚えみたいにうるさいわ!あー煙たい煙たい。」

ジョナルタ「貴様こそ大逆にも天使の仕事にも一切参加せずにどういうつもりだ!」

ノテルナ「別に参加しなきゃいけない決まりなんてないでしょ?私は消えたくないの!大逆なんていい迷惑だわ。あれでどれだけの天使が消えたと思ってるのよ!」

ジョナルタ「確かに大逆で消えた天使の数は多い。だがそれでも皆それぞれ誇りをかけ戦って——。」

ノテルナ「だから何なのよ!巻き込まれた側からしたらたまったもんじゃないわ!私はね、何事もなく普通に平穏に過ごしたいの!毎日毎日目標もってそれを目指して生きていくなんてそんな疲れる生き方したくないの!」

ジョナルタ「貴様・・・天使でありながら同じ天使を愚弄するのか!」

ノテルナ「別に愚弄なんてしてないわよ!けど天使の中にはね、あんたたちみたいに目標もって生きていくことが出来ない天使もいんの!そこにいるアルジェントみたいにね!」

アルジェント「え、俺・・・?」

ジョナルタ「こいつは天使ではない!こいつは悪魔だ!怠惰の悪魔だ!」

アルジェント「・・・おいおい汗。」

ノテルナ「それに目標がなきゃ存在しちゃいけないの⁉」

ジョナルタ「そんなことは言っていない!」

ノテルナ「いいえ言ってるわ。ジョナルタの言い方は目標なく生きている天使がまるで罪を犯しているかのような言い方をしてる!」

クオーレ「二人ともそこまで!」

ノテルナ「・・・!」

クオーレ「もう随分と言い合ったでしょ。それにいくらアルジェントが働いていないからって巻き込むのは完全にお門違いよ。」

アルジェント「本当だぜ?特にジョナルタ。俺が悪魔ってのは聞き捨てならねぇな。」

クオーレ「冗談でも天使に悪魔はないわよ。」

ジョナルタ「・・・済まない。」

アルジェント「・・・ふぅ。二人とも熱くなり過ぎだぜ・・・ってノテルナは?」

ジョナルタ「あいつなら何も言わずに消えた。」

クオーレ「やれやれ。本当に困った天使ね。」


~~~~~


ビランチ「じゃあこれからあなたたちの支配している空間に私の力で干渉していくから出来るだけ長い時間抵抗して頂戴ね?」

シントス「はい!」

ソーマ「分かりました!」

ヌーラ「・・・あれは何をしているのですか?」

フォルテ「修行らしいよ。ほら彼らはビランチと同じ神力を使うだろ?だからああして時々修行をつけているんだ。」

ヌーラ「成程。」

ビランチ「プーロ。もう少し集中しな。変に意識し過ぎだから逆に乱れているわ。」

プーロ「・・・でも。」

ビランチ「心をまっさらな無にするようイメージなさい。自分の心の支点を無意識に落とすの。無意識に全てを委ねるイメージよ。」

プーロ「・・・了解っす。」

ビランチ「ソーマ。あなたは全体的に硬いわ。神力にもう少しゴムボールのような柔軟性を持たせるよう意識しなさい。じゃないとすぐに壊されるわよ。」

ソーマ「・・・分かりました。」

ビランチ「シントスちゃんは中々良いわ。私の干渉を利用して空間の作りを上手く変えたわね。」

シントス「・・・ええ。ビランチさんの空間のつくり方を読み取ってそれをもとに空間を再構成。そうでもしないと簡単に破壊されてしまいますから。」

ビランチ「そうね〝・・・でもそれは力の同調が得意だから出来る芸当。やっぱり同じ空間支配系の神力でも使用者によって個性が出るわね・・・〟よし!じゃあ今日はここまでにしようかね。」

プーロ「・・・ふぅ。」

ビランチ「疲れたでしょ?」

プーロ「ええ笑。」

ビランチ「じゃそれぞれの評価を伝えるからそしたらすぐ解散ね。」

シントス「はい。」

ビランチ「じゃまずプーロ。あなたは神力の出力が三人の中で一番不安定だわ。それは何故か。理由はあなたの心の状態にあるわ。あなたはふとしたきっかけで一気に感情が高ぶることがあるわよね?」

プーロ「・・・まぁそうですけど。」

ビランチ「それがそのまま神力の使い方に影響を及ぼしているわ。けど空間系の神力は徐々に緩やかにが基本だからあなたはもう少し精神修行をしたほうがいいわね。」

プーロ「・・・どうやってやればいいっすかね?」

ビランチ「そうねぇ・・・あなたの感情の高ぶり方は空間形成には一見不利に感じるかもしれないけど形成の最初にはどうしても爆発的な神力が必要になるからメリットでもあるの。だからその勢いを抑えるような修行じゃなくて滑らかに力を乗せるような精神修行をするといいわね。」

プーロ「成程!今の俺だと一気に0から100に行くような力の使い方ですけどそれを10、20と素早く滑らかに上げられるように修行すればいいってことですね!」

ビランチ「そう。そして100で安定して固定出来る時間を増やすようにやってみて。最初は80か90で慣らして100の値を上げていく感じがいいと思うわ。」

プーロ「了解っす!」

ビランチ「じゃ次はソーマ。」

ソーマ「はい。」

ビランチ「あなたは空間の形成も安定性も問題なし。ただちょっと硬いわ。」

ソーマ「・・・それって悪いことなんですか?」

ビランチ「悪いことじゃないんだけど・・・ただね、コツをつかむと一番崩しやすいのがあなたの空間支配の仕方なのよ。ほら地上にあるガラスを思い出してもらうと分かり易いんだけどあれって力をかける場所さえ分かってしまえば簡単に崩れちゃうでしょ?」

ソーマ「そうですね。」

ビランチ「あなたの空間支配の仕方は正にそれなの。硬いから崩しにくいけど力の加え方を少し変えてしまえば簡単に崩れてしまいそうな危うさを感じたわ。恐らく何時も完璧な形で形成をしてるんだろうけどそれが仇になってるのよ。だから今度から空間形成する時は少し穴を残したような空間形成をするよう意識しなさい。」

ソーマ「・・・難しいですね。」

プーロ「そんな難しいか?何となく作ればいいんだよ。」

ソーマ「そのなんとなくがよく分からないんだよな・・・。」

ビランチ「〝・・・やはりこれは性格的なものかしらね・・・〟地上に行って色々な考え方に触れてみるといいかもしれないわね。考え方。これがあなたの空間形成をよりよくする為に大切になる言葉よ。覚えておいてね。」

ソーマ「・・・はい。」

ビランチ「じゃ最後はシントスちゃんなんだけど・・・あなたたちは少し外してもらえる?」

プーロ「え?何ですっか?」

ビランチ「何でも。」

プーロ「何すかそれ・・・。」

ソーマ「〝シントスが聞かれたくない悩みか・・・〟ビランチさんがいうんだ。俺たちは外そう。」

プーロ「・・・分かったよ。じゃビランチ。修行ありがとう!俺もっと強くなってみせるよ!」

ソーマ「俺もありがとうございました。では。」

ビランチ「ええ。二人とも頑張ってね。」

プーロ「はい!」

ビランチ「さてじゃシントスちゃん。最初に評価を伝えるわね。」

シントス「お願いします。」

ビランチ「あなたは空間形成も強度もある程度柔軟性があるから問題ないわ。それに安定性もあるし空間の構造を読み取り再構成するってことも臨機応変に出来てる。満点よ。」

シントス「ありがとうございます!」

ビランチ「でもそれに関して悩んでるのよね?」

シントス「・・・はい。」

ビランチ「あなたは自分の能力がもう頭打ちなんじゃないのか?って悩んでるんでしょ?」

シントス「その通りです。私は確かに空間形成も安定性も一通り出来ます。けど空間自体の強度は誰よりも弱いんです。」

ビランチ「だから空間の読み取る力をつけたのね。」

シントス「はい。プーロは確かに空間の形成が不安定です。けどそれはどんな相手も平等に受け入れる心があの力に表れているんだと思います。実際不安定と言っても強度は私より高い。」

ビランチ「でもプーロやソーマはあなたの空間同調を使うことは出来ないわよ?」

シントス「・・・まぁそれはそうですけど。」

ビランチ「不安なんでしょ?自分だけが置いて行かれているんじゃないかって。でもそんなことはないわ。みんなそれぞれ強みがある。その同調能力はプーロにもソーマにもないあなただけの力よ。」

シントス「・・・でも。」

ビランチ「相手が得意な土俵で戦えばそりゃ相手が良く見えるわ。自分が苦手な分野なら尚更ね。」

シントス「・・・ビランチさんでも不安になることってありますか?」

ビランチ「あるわよ。」

シントス「どんな時ですか⁉」

ビランチ「・・・戦っても勝てそうにないって感じた時ね。」

シントス「ビランチさんでも勝てそうにないって感じる相手がいるんですか?」

ビランチ「ええ。一人だけね。他はイプノにしろセイにしろ手強いと感じても勝てないかもなんてことはないんだけどネニアだけは違うの。彼女にはどうやっても勝てそうな手が浮かばないのよ。」

シントス「でもビランチさんは時間を止められるじゃないですか?」

ビランチ「止められるけど時間停止と空間支配は性質上同時に使えないから攻撃するにはどうしても一旦時間支配を解いてからじゃないと攻撃出来ないのよ。」

シントス「もしかして時間が止まっている時には空間を動かせないんですか?」

ビランチ「そう。だからいくら時間停止で行動を制限しても空間を消すという作業でどうしても時間停止を一旦解除しなきゃいけないの。だから意味ないのよね。」

シントス「でも相手の意表を突くくらいには役に立つんじゃないですか?」

ビランチ「イプノやセイなら通用するかもしれないけど彼女には通用しないでしょうね。」

シントス「何故です?」

ビランチ「時間停止を解いた途端破壊の神力で消されるから。彼女頭で考えるより先に体が動くタイプだから中途半端に危機感を与えると体が勝手に反応して本人でも意識する前に一通り対処しちゃうんだって。」

シントス「・・・そしたら純粋に空間支配で遠距離から詰めるしかないですね。」

ビランチ「それも無理なのよね。空間固定しても破壊の神力がその固定を徐々に崩しちゃうから。」

シントス「・・・厄介ですね。」

ビランチ「もしあなたがプーロやソーマと戦うとしたらどう戦う?」

シントス「・・・ビランチさんが私だったらどう戦いますか?」

ビランチ「私だったらあなたの同調能力をフルに生かすわね。まず相手の空間支配を同調で乗っ取ってから解除。」

シントス「・・・成程!相手が出した空間支配とはいえ同調で読み取ってしまえば主導権を奪うことが出来ますもんね!」

ビランチ「そう。その後こっちの空間支配で相手を固定。もし解除を試みられても同調能力があればすぐに気づけるでしょ?だから解除しそうになったらその都度違う形で空間を再構築すれば手も足も出ないはずよ。」

シントス「流石です!ビランチさん!」

ビランチ「どう?ちょっとは自分の力に自信持てた?」

シントス「はい!力で敵わないならテクニックで補う・・・光が見えたような気がします。」

ビランチ「それなら良かったわぁ。」

シントス「そういえばビランチさんは力の同調は出来ないんですか?」

ビランチ「出来るわよ。」

シントス「それってネニアさんともし戦うってなった時生かせないんですか?」

ビランチ「・・・残念ながらね。役に立たないことはないんだけど空間を再構築する度に破壊の神力で相殺されるだろうから鼬ごっこになるのよ。」

シントス「そうなんですね。」

ビランチ「それに彼女構築の神力も使えるから破壊の神力を完璧に纏われたら空間固定が封じられるから私には打つ手がないわ。」

シントス「対抗出来る神力はないんですか?」

ビランチ「・・・もし出来るとしたらニエンテの無神力かグラヴィーネの重神力くらいでしょうね。」

シントス「その二人は具体的にどんな神力を使うんですか?」

ビランチ「ニエンテは天界でも珍しく神力の力を無効化する神力を使うのよ。」

シントス「神力を無効化・・・ですか⁉」

ビランチ「そう。でもそのせいで碌な神力使えないんだけどね。」

シントス「自分の神力も無効化されるんですね。」

ビランチ「ええ。あとグラヴィーネは重力を操る神力を扱うのよ。彼女は指定した対象に、指定した現象や存在を強制的に引き寄せることが出来るの。」

シントス「・・・それでどうやってネニアさんを倒すんですか?」

ビランチ「彼女の“破壊の神力”を“彼女”に指定して能力を発動したらどうなる?」

シントス「そしたらネニアさんに破壊の神力が引き寄せられてネニアさんは消滅しますね・・・。」

ビランチ「そう。でも実際それをやろうとしても上手くいかないでしょうね。」

シントス「神力量が違いますからね。」

ビランチ「彼女が熾天使だったら・・・もしかするんだけどねぇ。」


~~~~~


ノテルナ「ねぇ!ひどいと思いません⁉」

セイ「そ、そうですね汗。確かにそれはジョナルタが少し言い過ぎているかもしれませんね〝・・・オッソ。私たちは今何をしているのでしょう?〟」

オッソ「〝・・・天使であるノテルナの愚痴を聞いているわ。〟」

セイ「〝・・・堕天使である私たちがですか?〟」

オッソ「〝・・・そうよ。〟」

セイ「〝・・・。〟」

ノテルナ「でしょ?だから私言ってやったんですよ!“ジョナルタの言い方は目標なく生きている天使がまるで罪を犯しているかのような言い方をしてる!”って!」

セイ「・・・そしたらどうでした?」

ノテルナ「そこで丁度クオーレに止められちゃったんです!だから私逃げてきたんです!」

セイ「ハハ・・・そうですか汗。」

ノテルナ「そういえばイプノは何処にいるんです?」

オッソ「イプノなら少し寝ているわ。もう少しで起きると思うけど。」

ノテルナ「じゃあイプノが起きるまでここにいます。」

セイ「え?」

ノテルナ「何か問題でも?」

セイ「い、いえ。私たちとしては構わないのですがノテルナの立場的にここに長居するのはどうなのかな・・・と思いまして汗。」

ノテルナ「大丈夫ですよ。嫌なことがあるとちょくちょく来てますから。」

オッソ「・・・まぁちょくちょくここにきててビランチに何も言われないならそれは大丈夫よね・・・。」

ノテルナ「そういうことです。」

セイ「〝・・・どうしますか?〟」

オッソ「〝仕方ないわ。イプノが戻ってくるまで話をつなぎましょう。〟」

セイ「〝了解です・・・〟ノテルナは天界に話し相手になるような天使はいないのですか?」

ノテルナ「話し相手は・・・いなくはないです。ネニアとかヴィーゴとか勿論他の上天使の皆さんも立場関係なく話はしてくれるんですけどなんか違うんです。なんか気持ちが通じ合ってる気がしないというか・・・その点イプノは違うんです。イプノと話し合っている時だけは気持ちがすっきりするんです。だから天界で嫌なことがあるといつもここに来るんです。天界には話していてすっきりする天使がいないので・・・。」

セイ「・・・そうなんですね。〝私としたことが・・・地雷を踏んでしまったようですね・・・泣。〟」

オッソ「〝・・・どうするのよこの空気。〟」

セイ「〝何とか巻き返して見せますよ。熾天使としてね・・・!〟」

オッソ「〝・・・元だけどね。〟」

セイ「・・・そういえばノテルナは大逆の時は姿が見えませんでしたね。どこにいたんです?」

ノテルナ「・・・安全そうな場所を空間支配の力を使って転々としていました。そうだ。セイさん!何で大逆なんか起こしたんですか?」

セイ「え・・・それは・・・。」

ノテルナ「セイさんたちが大逆を起こしたせいで私とっても怖い思いをしたんですからね!天界も至る所で戦場になっちゃうし・・・私は普通に暮らしていたかったのに・・・。」

セイ「〝・・・まずい。会話で和ませるはずがどんどんネガティブな方向に・・・汗。〟」

オッソ「〝・・・セイ。何個地雷を踏みぬけば気が済むの・・・。〟」

ノテルナ「何で起こしたんですか?」

セイ「〝・・・無垢な眼差し。今の私にはとてもきつい!〟」

イプノ「おや?ノテルナじゃないか。久しぶりだね。」

オッソ「〝イプノ!やっと起きてくれたのね・・・!〟」

ノテルナ「あ、イプノ!待ってたんですよ!もう!」

イプノ「え?僕をかい?」

セイ「・・・みたいですよ。」

イプノ「・・・君たち。何でそんな疲れた顔してるんだい?」

セイ「・・・いえ。何でもありませんよ笑。」

ノテルナ「それよりイプノ。聞いて!」

そう言うとノテルナはイプノと話し始めた。

オッソ「どっと疲れたわね。」

セイ「本当ですよ・・・にしてもオッソ。あなたも少しは会話に参加してくださいよ。おかげで私一人で荷を追う羽目になりましたよ・・・。」

オッソ「いやあの状況でどうやって参加すればいいのよ?話題が相談相手と大逆って・・・大逆の話題の時なんてもういたたまれない空気だったわよ。」

セイ「・・・まぁ話題も悪かったですね。反省です。」

イプノ「だったら僕たちの所に来ればいいじゃないか?」

セイ「え?」

イプノ「天界には相談相手がいないんだろ?だったら僕たちの所に来ればいい。それで万事解決だ。」

ノテルナ「でもね・・・怖いわ。」

オッソ「・・・何が?」

ノテルナ「だって今更堕天使になったらビランチたちに何を言われるか・・・。」

イプノ「・・・まぁ確かにそうか。大逆の時は人間を一から作りなおすって大義名分があったから存在までは消されなかったけどいま堕天したら普通に目的なき反逆だもんな。普通に消されてもおかしくない。」

ノテルナ「でしょ?だから一応天使では居たいの。」

セイ「ノテルナは天使のままでいいと思いますよ?」

オッソ「ええ。もしあなたさえここに来るのが面倒じゃなかったら天使のほうが断然いいと思うわ。天界にも地上にも居場所がある今の状態がベストだと思うわ。」

ノテルナ「本当?」

セイ「本当ですよ〝・・・だって。〟」

オッソ「〝四六時中ノテルナの愚痴を聞いていたら私たちが持たないからね。〟」

ノテルナ「まぁそうよね!堕天使になってフォールたちに狙われるのは怖いしこのままでいることにするわ!それに天界も居心地は悪くないし。」

イプノ「そうか。」

ノテルナ「それに話したらすっきりしたし!」

イプノ「それは良かった笑。」

ノテルナ「じゃまたねー!イプノ!」

イプノ「ああ。あまり思いつめないようにね。」

ノテルナ「ええ!それにオッソとセイさんもまたー!」

セイ「えぇ・・・また。」

オッソ「・・・ふぅ。」

イプノ「二人ともお疲れ様笑。」

オッソ「本当よ。」

イプノ「大変だったね笑。」

オッソ「・・・待って。イプノあなたもしかして途中から見てた?」

イプノ「ばれた?いや~~ノテルナの相手をしてる時の二人の顔おもしろかったな~♪」

セイ「まったく。人が悪いですよ。私たちがあの場を繋ぐのにどれだけ苦労したことか・・・。」

イプノ「ごめんごめん。でもお陰でいつもよりは楽だったよ笑。」

オッソ「イプノ。あなたいつもあんな感じで相手してるの?」

イプノ「・・・まあね。それと僕が堕天使に誘った時の二人の顔。とても焦っていたね笑。」

オッソ「それはあんな愚痴を四六時中聞くことになるかもしれないと思ったらもう・・・。」

セイ「・・・私たちの制止も聞かず気のすむまで喋り倒しそうですからね。」

イプノ「まぁでもしょうがないさ。一人一人違う考えを持つ者たちを共通した一つの思想に縛ること自体が土台無理な話なんだ。なんせ一人の時ですら考えは一つじゃないからね。」

オッソ「まあね。」

イプノ「〝まぁ僕としても珍しく気の合う天使だから、てくれるのはこっちとしても少し助かってるんだよな・・・。〟」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?