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杜琴乃
2020年8月23日 09:13
孔雀が水浴びをした朝は雲が幼鳥の胸のようにふっくらとして四月の曇天に 白いブラウスが震えている自転車を漕ぎ出せば肺は冷たい空気で満たされ見慣れた貯水池はすっかり青空だったわたしは突然 溺れてしまって体育のプールはどうしていつも寒いのか青く錆びて動かない唇で文句も言えず終業のチャイムが鳴るまで太陽を探していた鳥が四羽 連れ立って飛んでゆく彼処はきっと暖かいのだろう(手を引