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日記

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身体を明け渡すように不特定多数に精神を明け渡すということ

身体を明け渡すように不特定多数に精神を明け渡すということ

わたしは役者というものは精神の娼婦だと思っている節がある。

友人からラインで言われた。
「お芝居してる時の感覚って、台本とこれまでの人生経験値の最小公倍数的な物が表に出てるの?
何というか、自分が別人になるって感覚とはちがう?
経験値が全く影響ないとは思ってないけど、どちらかというと後者なのかと。イマジネーションの産物って感じがしてた。」

わたしは(自分の場合においては)、どちらかというと前者

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筍を茹でるTL

筍を茹でるTL

わたしのツイッターのタイムラインのひとたちは、近ごろみんなせっせと筍を手に入れてアク抜きをして美味しく食べてる。
または家でケーキ焼いてる。
優しい世界。

わたしがそういう情報しか受け取らないように選んでいるということなのだが、わたしは生活を愛しているそんな人たちの日常を垣間見れることにとてもしあわせを感じている。

そういう人たちはだいたい匿名アカウントで、すてきな名前を自らにつけている。たぶ

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日記/ぐったり

日記/ぐったり

人の(インターネット上の)日記を楽しみにしている。それを読むと、今日が昨日と同じでなかったという証明になるからだ。

最近は甥っ子を追いかけ回していたら一日が終わっている。ぐったりと疲れるのは、遊びにつきあわされるからかと思っていたが、それだけでなく「この子が死なないように」「この子が善悪の区別のできる人になるように」という慣れない脳の筋肉を使う意識で常に気を張っているからだろう。

あまりに短時

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日記/どうか愛すべき部屋に

日記/どうか愛すべき部屋に

新居が決まった!

昨日と打って変わって晴天。
四月のよく晴れた日に、ここに住むんだと自分の意思で決めることは、とても気分の晴れることだった。
いい部屋というのはやはり生気に満ちているものである。
前回焦って決めなくてよかったですねと不動産屋さんが言った。

新しい家に引っ越す度に、ハウスウォーミングパーティーと称して友人たちを招いていたが、今回ばかりはできなさそうだ。でも落ち着いたらやはり人に来

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日記/雨の日の配達員

雨。起き上がるのも面倒で、ご飯を食べるのも面倒だった。引越し間際で食料も少ない。ついUber Eatsに頼ってしまった。
Uber Eatsも混み合っているようで、1時間以上待った気がする。

出前とはそういうものなのだが、この雨の中人をバイクで走らせることに申し訳なさを感じた。びっしょり濡れた指なし手袋をはめた手に、お金を渡した。コロナだから、お礼は言ったけどちゃんと顔も見なかった。

明日はま

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日記/イソップの試供品をくれた女の子

日記/イソップの試供品をくれた女の子

精神のちょっとした運動に日記を書くことにした。

写真は、ゴールデン街のバーで隣り合った、イソップの店員さんをしている女の子がくれた、試供品のシャンプーとコンディショナー。わたしがお店で売れ残ったケーキを配ったらそのお返しにとくれた。使おうと思って洗面所に置いているのだが、いつも忘れてお風呂に入ってしまう。

そんなゴールデン街で飲んで発生するコミニュケーションも過去のことで。楽しかったね濃厚接触

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日記/引越しダンス

日記/引越しダンス

慣れたものだな、と思う。

今朝引越し用のダンボールが業者から届いて、一日中荷造りをしていた。身体を動かすのはいい。悩む隙がない。

もう上京してから4度目だと数えなくても、引越しに慣れたな、と自分の振る舞いから感じる。
例えば、荷造り作業中はいたるところから埃が出るから掃除機はコンセントに繋ぎっぱなしで手の届くところに置く、であるとか、
ガムテープとサインペンはどこに置いたかすぐわからなくなるの

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日記/家具の解体

日記/家具の解体

同居人が荷物を詰めるのを横目に、ベッドとコート掛けとカリモク60ソファの解体をした。ドライバーを握ることなんて数年に一度もなかったのに。絶対組み立て方がわからなくなるねと言いながら解体した。

引越しでもなければ意識にも上らなかった家具の構造を知り、自分の生活の隅々までを知るということは健全なことだと思う。

昨日と同じようなことを言っている気がするが、荷造りで夜ふかしして頭が回らない。

日記/コロナ後の演劇

日記/コロナ後の演劇

引っ越してきてちょうど2年のその日のがらんどうの部屋に、あやうく泣くところだったが、オンライン飲み会の予定があって救われた。

久々に顔を見る演劇仲間と雑談しながら、「コロナ以降の演劇」についていつになく真面目な話もした。「直接対面する」という映像にない武器を封じられた今、演劇の可能性はどこにあるか。

同じ志の仲間が生きているというのはとても心強く人生に色彩を与えてくれるなあとしみじみと感じた。

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日記/物件

日記/物件

一人暮らしの物件を内覧した。
条件は全く問題なかったが、「雰囲気」としか言えないなんとも言えない一抹の不安が拭えないのが気になり、決定を先延ばしにした。これはなんだろうと思うけれど、引越し5回目の勘は無視しないほうがいいのだろう。

ほんの1時間くらいの出来事だったのに、どっと疲れて午後からはずっと眠っていた。

何かを決めるにはエネルギーがいる。

今日は友人のツイキャスを聞いて気を紛らわしてい

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