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『解体屋ゲン』 #68 元請け・下請け

あー、バカバカしい。この回は今読んでもバカバカしくて大好きです。それは漫画の持つ力の一つ、カリカチュア(誇張)が効いているからだと思います。

(リンク先で無料で読めます)


少しずつ実績を積み、孫請けから下請けへとちょっとだけランクアップしたゲンたち。

企業で言うなら中間管理職


すると元請けからはリベートの要求が

協賛金はマジックワード


孫請けからはお車代を押し付けられる

180度曲がる腰
実をいうと本当にこういうおじぎをする人に会ったことがあります。あまりのインパクトに忘れられませんでした。


…………リベート話を取材した時、本当はもっともっと巧妙でそれでいて露骨で生々しい話でした。そもそも五次六次下請けなんて仕事が成り立つ段階で、中間業者は何もしないで金だけ抜いて右から左へ仕事を丸投げしますからね。

本来、厳しくて悲しい話をどう描けばいいのか。悩んだ結果がカリカチュアでした。

ではどうするか?


(リベート)


(お車代のお返し)

漫画だからバカバカしくていい、ここでは良い意味でそう思います。リアルを描くことも必要ですが、時には笑い飛ばしてやることも必要だと思うのです。

最近の世の中は、段々笑えないことが増えてきていて、むしろそちらの方が心配です。

さて、ゲンたちの行動の結果はどうなるのか?本編でご確認ください。<続く>







余談ですが、私たちは取材をするときに、初回に敢えて「お互いにお金のやりとりが発生しない形でお願いします。飲食は割り勘で」と伝えます。なんのことだとキョトンとされる場合もありますが、お金絡みになると何かとトラブルを生みやすいし、逆にお金で動くことはないのです。

ここの一線を守り続けるのも、長く続ける秘訣かなー、と思ってます。






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