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「コーリング(お呼ばれ)」とは

この間、細野晴臣氏のラジオ番組(清水ミチコ氏と清水イチロウ氏がゲストの回)を聴き直していたら。

細野氏がこんなことをおっしゃっていた。
(以下、聞き書き。)

それはもう、呼ばれたら、行くんだよね。
ショービジネスはみんなそう。
「コーリング」って言うんだよ。
――ブロードウェイでやっている連中の言葉だけど。

「お呼ばれ」。
自分から仕掛けるのって、なかなかできないんだよ。
(中略)
(ミチコ氏に)芸人もみんなそう思っているんじゃない?
で、呼ばれたら断らない、とかね?
そんな感じですよ。

『Daisy Holiday!』2020年3月8日放送回より

※スミマセン!youtubeにあるものを添付とか、あんまり「よろしくないこと」なのはわかっているのですが、しかし細野氏の話し方のニュアンスとか、ゲストのお二人との前後のやりとりとかもあるので、参考までに!……どうかお目こぼしを!!

長く「芸事」の世界で活躍される方って、この「コーリング」というものを、(結果的にでも)大切にしてらっしゃる方が多いような気がする。
――そうして、多くの「素晴らしい仕事」が、残されていくわけである。

「呼ばれること」、かあ。

もちろん「自分がこう表現したいのだ!」というのは、大の前提に必要なのだろうけど。
しかし、「100%自分のやりたい表現で埋め尽くす」のそればかりになると、(むしろそれが出来てしまう人ほど、)どこかで「行き止まり」に行き着いてしまう気もする。

人が「求めてくれる」ところから、自分を「引き出す」。
そんな「化学反応」を起こして、新しい「表現」を自分の中から引き出し「続ける」。
――これが出来る人って言うのは、なるほど、「広がる」し、一本道でこそ、その道が「延びる」ってことも、あるんだろうなあ。


で。

(細野晴臣氏の話から、自分の「書くこと」へと話を繋げるなんて、ホンットに畏れ多いんですけど!笑)

私も、ずーっと、「書く」ことをしているけど。

「いつか、書くことを仕事にしたい」なんて「野望」(解ってます、願うだけ「無理筋」です!だから「希望・願望」ではなく「野望」って書いたんです!!笑)を持つのも、「いつか、書くことを誰かから望まれたい、要求されたい、『お呼ばれ』される物書きになりたい」みたいな気持ちがあるからなのだろうなあ。
――「力を求められる」ことが、「思いがけない自分の力を更に引き出す」ことに、繋がることは、きっと大いにあるだろうから。
そう考えると、何事も、「持ちつ、持たれつ」であるなあ。

ま、当面、私に「お呼ばれ」のそのお声がかかる見込みはないのだが。
(「お呼ばれされる」実力がない。――わかってます!!笑)

しかしである。

いや、このnoteってありがたくて、書いてすぐ読んでくださる方が、どなたかはいてくださるし(いつも本当にありがとうございます!!!)、やっぱりそういう場だから、こうして「毎日note」なんていう修行も、出来得るのだろうなあ、と、しみじみ思うところもある。

「書くこと」それはまず「自分の表現したいこと」だったりはもちろんするのだけれど、やっぱり、「いつかは誰かに読んでもらえる」前提がないと、どんなに好きな気持ちがあっても、書き続けられないだろうからなあ。

――うーん、あんまり「ウケ狙い」にだけ走り出しても、自分の場合は、センスもないから躓くのは目に見えているのであるが。(笑)

しかし。

なかなか「お呼ばれ」には辿り着かなくとも、「読んだ人の顔を思い浮かべて書く」ことくらいは、もっと多分に取り入れてみても、既にいいものかもしれないなあ。
――私の文章は、いつも開き直って「独りよがり」「ひとり上手」なところ、結構あるもんなあ。

一人で「独走態勢」貫いても、あんまり意味もないしなあ。(笑)

なんてこともまた、ふと思ったのでした。


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