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『なぜ?の嵐』-その「狂気」-(ってこじつけが過ぎる。)

あなたは、ヨーヨーで人と戦ったことがありますか?
――私はあります。

御存知ない若い方のために。
「ヨーヨー」は武器の一種です。
「子供が遊ぶおもちゃ」として使われることもあります。


ヨーヨーも投げ続けているし、 あと、 初代、二代目、三代目の番組主題歌を、メドレーで歌ったりもします。

――自分でも、 自分が何代目の「麻宮サキ」なのか、よくわからない。


戦い続けて、かれこれ38年になりますが、しかし、今日もヨーヨーを握りしめ 、「見えない敵」に果敢に立ち向かっているのです。


私だって 「これを最後の戦いにしたい」 と、いつでも思っています。

でも、私の前に立ちはだかる敵は、 「ヨーヨー」で全員倒していく。
――それくらいの気概はまだ、私にもあるつもりです。



という、伝統芸能「スケバン刑事」の紹介はさておき。

代々受け継がれるべき伝統芸能「スケバン刑事」

考えてみると、私のヨーヨーは、誰かに貸したっきりなのか、今、手元にありません。
(これでは戦えない!早く返して!!)


そんなわけで、戦闘にあたって、家の中に「武器になるもの」を探してみたのですが。

ビー玉→持ってない。
琴爪→持ってない。

左が「ビー玉のお京」、
右の矢島雪乃は琴の爪や和傘で戦う。

リリアン→持ってない。
折り鶴(金属製)→持ってない。てか、これ、どっかで売ってます??

折り鶴の結花、リリアンの由真と。


ねえ、何もない!
このままじゃ私、とても戦えない!!


と、その時、ふと、ひらめくものが。

「袱紗」――あるかも?!

主に茶道で使うタイプの「袱紗」。


「袱紗」の正しい使用例がこちらになります。



そういや先日。
あまりにも不可解なことが度重なり、「『なぜ?の嵐』だな、こりゃあ。」と、呟いてみて。

ハッとしてしまった。
――この曲のこと、たぶん、この場にいる誰一人、知りゃあしない!!!


では、今から38年前、1985年11月リリース、
「スケバン刑事Ⅱ少女鉄仮面伝説」第一期主題歌
吉沢秋絵さんで「なぜ?の嵐」をお聴きください。


いや、今日の「声に出して呟きたい日本語講座」。
(前回までは「声を大にして叫びたい日本語講座」でした。)(どっちでもいい。)

「なぜ?の嵐」を取り上げようと思ったんですが。

これ、歌詞の中では一回も「なぜ?の嵐」という言葉は出てこないんですよね。

そして、私以外には、「なぜ?の嵐だな、こりゃ」みたいに使っている人も、これまでに記憶がなく。
(――困ります。笑)



会員番号25番。
おニャン子クラブにおける吉沢秋絵さんの存在こそが、どこか「なぜ?の嵐」的なところがあったかもしれない。
(展開に困った末に無理矢理こじつけている……わけではない。)

「なぜ?の嵐」収録の1986年リリース1stAL『彼女の夏』

在籍期間も短かった上に、その多くが、「スケバン刑事Ⅱ」の撮影期間と重なっていたこともあり、「夕焼けニャンニャン」出演回数もあまり多くないし、2ndと3rdシングルのリリース期間は半年も空いたし。(これぞ「なぜ?の嵐」。学業優先期間だとしても、とりあえず新曲だけは出しておく、みたいなことはきっとできたであろうに。当時の「おニャン子クラブの破竹の勢い」をもってすれば、たとえプロモーションなしでも、ある程度の枚数は売れたであろうに。)
(ちなみに、2nd、3rdどちらの曲もオリコン1位を奪取。)

そうそう、所属レコード会社も、おニャン子クラブ歌手デビューメンバーはは、概して、ポニーキャニオン組とソニー組とに二分されていたのだが、吉沢さん一人だけなぜか、フォーライフレコードだったしなあ。

――これで、「卓越した演技力・表現力」とか、「抜群の歌唱力」とか、あるいは、せめて「強烈な存在感」とか、そういうものが、もしも吉沢秋絵氏にあったなら。

状況としてはかなり好待遇というか恵まれているわけだから、割と「おニャン子という集団から一人抜きん出て、独り勝ちも可能」条件だったかと思うのだが。

うーん。

全然、「抜きん出る」ものがなく。
というか、御本人に、芸能活動に対するそこまでの「気迫」みたいなものも感じられず。(笑)


でも、そこが良かった。

何というか、ソロデビューまでしているというのに、「芸能界」とは対極の、どこまでも「普通の人」感を漂わせながら、しかし「素人集団」と揶揄されるおニャン子の中にあっても、どこか「一番おニャン子らしくない」浮いている存在。

――案外、「ハッキリとやる気がない」くらいのほうが、こういう世界では目立つものなのだが。

しかし「御本人なりに与えられた仕事を真面目に一生懸命やっている」感はある。
――あるのにもかかわらず、どこまでも「私、そこまでは芸能の仕事に興味はないです」感も、常に同時に漂う、という。

そういう人が、2ndシングルで、28万枚とか売ってしまうのだから。

――世の中、どこか狂っていましたよね。(笑)
いや、でもそれがいい!そういうの大好き!

というわけで、
「季節はずれの恋」

――いや、わかってます。
言わないでください。
この歌を聴いて、あなたが何を思ったか。

でも、この曲って結局、80年代枠で言うなら、岩崎良美さんとか河合奈保子さんみたいな「歌唱力がある方々」は歌わない、少なくともシングルA面として切ってこない楽曲だと思うわけですよ、うんうん。

いや、「素敵な歌声」のアイドルの歌は、(普段から私のアイドル記事にお付き合いいただいている方々は特にご存知かと思われますが、)それは当然、私、大好きですよ。

でもね。

いまいち元気が出ない時とか、「戦闘能力」を高めたい時には、どこか、「世間を巻き込んだ狂気」を感じる、「大衆が何故か絶大的に支持した音程の危うさ」が欲しくなるものなんです。
――落ち着いて聴いていられない、不安定感。
転じて、
――私、このままじっとしていられない!
という、まあ「特殊な躍動感」を、人々に与える曲なのではないかと思うわけです。


音楽理論においては、

「進むと着地・静止のような感覚が得られる」ことから連想して、シとファは“不安定”な状態にあり、対するドとミは“安定”しているというふうに表現します。不安定と安定の状態を行き来することで音楽の展開を構築していく……というのが西洋音楽の基本の型になっています。

以下の記事から一部を抜粋

と、なるわけですが。

「不安定」な状態から(「安定」ではなく)「不安定」な状態へと移り変わり続ける、つまり上記の「音楽の展開の構築」を、その都度破壊していくという、そんな「破壊旋律」を奏でる歌唱法により、人々の「破壊衝動」「情緒不安定」を掻き立て、「戦闘意識」を高めるわけであります。

そもそも、何故
・高校生が
・制服を着て
・おまけに武器はヨーヨーで
戦わなければならないのか?!?!

いや、まあ早い話が、当時の世間が求めたから、この曲も売れたし、「スケバン刑事」の視聴率も高かったのであってだね?
(狂気!狂気!世の中全体が狂気!)



と、いうわけで。

おニャン子クラブのメンバーの中から、一人ピックアップして、記事を書くとして。

「他のメンバー」なら、いくらでも書くことができそうな気がするんですよね。
(以下敬称略)河合その子然り、新田・国生然り、うしろゆび然り、W渡辺然り、そして、静香然り。

しかし、note広しと言えども、会員番号25番、吉沢秋絵で一記事、それも3000字以上書いたのは、たぶん。

後にも、先にも、私だけ?!

と、なるような気がします。(笑)




書いていて、何故か、元気が復活してきました。

さあ、私も、戦いに戻ろうと思います。
「袱紗」を懐に忍ばせて、……って、ん? あれ?

茶道をしたこともないのに、何故、私が、「袱紗」を持っているのだ??

もしかしてこれは……。

ただの「風呂敷」なのでは?

……。



ねえ、これじゃ、闘えない!

お願い!
やっぱり早く私のヨーヨーを返して!!!




まったくの余談だが。

先日の小泉今日子氏のオールナイトニッポン、80年代アイドル特集でした!

80年代の自身のお仕事の裏話もあるし、他のアイドルとのエピソードもあるし。
番組の最後には、次の時間帯のパーソナリティである渡辺満里奈氏もちょこっと登場するし!

あとは、なんてったって、アイドルオタク!(全開過ぎる!笑)
キョンキョン御本人の選曲が、スゴいマニアック!!

聴いたら、ホント元気出た~っ!!

ありがとう!キョンキョン~っ!!!!!

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