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映画:来る(PG12)

取り憑かれて大変なタイプの怪談を映像化。
ホラーでひんやり、というよりはおもしろい映画でした。
血がドバーッとか虫がいっぱいとかいう描写があるので
苦手な人は見ない方がいいですが、予告編は怖いけど、
本編はおもしろい!の方が勝りました。

以下ネタバレしてるのでご注意ください。

まず、役者さんがすばらしい。
柴田理恵と松たか子を見るために見てもいいくらい最高です。
どちらもお祓いをするプロとして出てくるのですが、
迫力あってうまい。

そして日本のあらゆる宗派の宗教家、
神に仕える人たちが大集合して凶悪な憑き物を祓う
という終盤がおもしろいんです。
宗教や儀式、お祓いの描写がとっても盛り上がって
エンターテインメントとしておもしろい。
気合の入った宗教家がいろいろ察して動く感じもいい。
宗派が違ってもやることは踊る、火を焚く、何かを唱える、
という感じでみんな似た感じなのもおもしろい。
悪いものであっても、神として丁寧にお迎えして去ってもらう
という考え方もおもしろいんですよ。
八百万の神がいた日本らしい考え方なのか。
西洋の悪魔も同じなんですかね。

凶悪な憑き物よりもずっと怖かったのは登場人物の二面性でした。
ブログでイクメン情報を発信していて、
友人たちからも子育て模範的パパと思われている男性が、
実は全く子育てをしておらず、むしろ知識ばかりで
妻の子育てにうるさく意見して妻が追い込まれていたり。
なんだか現実にありそうで、こちらの方がよほど怖かったです。

グロいのは苦手なのですが、この映画の血がドバーッて感じは
現実味がなくて痛そうじゃなかったので平気でした。
殺人でグロの描写の方がしんどいです。
虫がいっぱいは結構気持ち悪いですが。

それでも、柴田理恵と松たか子を見るために、
そして後半の気合の入った宗教家の人たちを見るために、
もう1回見たいかも、と思うくらいにはおもしろい映画でした。

とても励みになります。