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2024明治安田J1リーグ第16節セレッソ大阪対サンフレッチェ広島の個人的な見どころを紹介
お互いに前節は、直近の試合で漂っていた停滞感を払拭する素晴らしい試合だった
セレッソ大阪はアウェイで前節福岡と対戦し3-0と、先制点・複数得点・無失点を記録して連敗を3で止めて7試合ぶりの勝利
一方の広島も前節はアウェイで京都と対戦。メンバーを入れ替えながらも、攻守で圧倒し、同じく先制点・複数得点・無失点を記録し5-0で勝利
連敗を止めて、7試合ぶりの勝利と、両チーム週末に繋がる結果を示した
今季の序盤を振り返ると、両チームは素晴らしいスタートを切った
セレッソ大阪は、開幕から8試合連続先制点を記録し5勝3分けで負けなし
一方のサンフレッチェ広島は開幕から11試合負けなしを記録
それでもセレッソは9節から6試合勝利なし(2分4敗)、広島も8節から勝ち点をなかなか積み上げる事が難しいタイミングもあった
それを払拭した前節の勝利。そして水曜日のカップ戦でもお互いに勝利を飾っており、上昇気流に乘っている。試合数に差はあるが、勝ち点差はわずかに「1」
6月はセレッソ大阪が5連戦と3連戦。広島はACLの兼ね合いで延期になっている一戦を含めて9連戦とタフなスケジュールが続く
現状からの反転攻勢に向けて、お互いに勝ち点3を積み上げ、上位を伺うためにも、重要な一戦となりそうだ
(J1リーグ 解説:橋本 英郎さん リポーター:竹島麻里子さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります
順位と前節の振り返り(2024/5/24時点)(リーグ戦のみ)
セレッソ大阪:6勝5分4敗 勝ち点23の7位 21得点 17失点(+4)
神戸戦で4失点の敗戦、町田戦で複数失点を喫し連敗と、6試合勝利なしで迎えたアウェイ福岡戦
中2日とコンディション調整が難しい中で、攻守で圧倒を見せたのはセレッソ大阪だった
FKから、レオセアラが今季12得点目を記録する先制点を早い時間帯に奪うと、今度はCKから田中駿太が押し込み追加点
前半だけで2点をリードし折り返した
7試合ぶりの先制ゴールを奪ったセレッソ大阪は冷静に後半も試合を運ぶ
攻勢を試みる福岡が1人退場となり、数的有利な状態になった中で、3試合ぶりに毎熊がピッチに復帰。そして上門を投入してからはフォーメーションを4-4-2に変更
お互いにメンバーを変更しながら、ゴールを目指したが、終盤に追加点を奪ったのはセレッソ大阪だった
途中から入った清武のゴール前へのパスを為田が粘り強く押し込み、古巣相手に価値ある追加点を決めて3-0で勝利
苦しんだ時期を乗り越えての勝利は7試合ぶりの勝ち点「3」を得た
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そして、水曜日にはアウェイでルヴァンカップを戦った
先発メンバーを10人入れ替えて、連戦に臨んだセレッソ大阪は立ち上がりに今季加入の平野が嬉しい加入後初ゴールをマークし幸先の良いスタートを切ったかに見えた
ただ、前半の17分にハブナーが退場。古巣対戦にもなった山田が交代となり、西尾が早い時間に入る展開となった
その後長い時間を10人で戦う難しい展開にはなったが、先制点を守り切り勝利。公式戦連勝を飾ってホームに戻ってくる
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サンフレッチェ広島:5勝7分2敗 勝ち点22の9位 25得点 14失点(+11)
6試合連続失点。そして名古屋戦・鹿島戦と3失点。堅守の広島らしくない試合が続いていた
その嫌なムードを払しょくするような、まさに快勝の一戦だった
広島は前節の鹿島戦から先発メンバーを5人交代。中3日というスケジュールの中で今季志知・野津田が初めて先発メンバーに名を連ね、満田がサブからのスタートになった
立ち上がりから広島が連動した守備と速い切り替えでゴールに迫る
まずは9分にショートカウンターからソティリウ→川村と上手く繋ぎ先制ゴール
そして、その3分後にこぼれ球を奪い、ソティリウから、中にポジションを取った新井が左足で冷静ゴールに流し込みリードを広げる
そして更にセットプレーから、今季初先発の志知がニアに挙げたボールを頭で新井が決めて今日2点目をマーク。前半を3-0で折り返した
直近の試合は早い時間帯での失点で苦しんだ広島だったが、この試合ではしっかりとリードを保ちつつ、強度を落とすことなくプレーを見せた
連戦を考慮してか、広島は後半のスタートから加藤と東を投入
後半の立ち上がりこそ、メンバーと立ち位置を変えた京都がシュートを見せるも、その後は広島が主導権を握る
ロングスローから流れたボールを松本が今季初ゴールをマークし4-0に
そこから更に広島は怒涛の攻撃を見せる。クソンユンの好セーブに阻まれる場面もあったが、圧巻は後半24分
FKを獲得した新井が、右足で直接ゴールに叩き込み、この試合でハットトリックを達成。しかも左足・頭・右足と異なる得点パターンでゴールを決めて、チームの勝利に大きく貢献した
最後までファイティングポーズを緩めなかった広島はアウェイの地で5-0で今季最多得点で快勝。復活の広島が再び上位を目指す
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広島はセレッソと同じく水曜日にカップ戦を戦った
かつて広島を率いた城福監督率いる東京Vとのアウェイ戦となった
中2日だったが、前節の勢いの継続を狙ったのかメンバーの交代は塩谷・東の2人のみ
その広島は前節同様に立ち上がりから相手を押し込む展開を見せた
6分、14分と立て続けにチームトップスコアラーの大橋が得点を記録し、リーグ戦同様に前半だけで2点のリードを奪った
後半に入って、野津田や加藤、満田を投入した広島は強度を継続させる
ただ、東京Vもメンバーを入れ替えた中で見木が得点を決めて1点差に
広島は失点後すぐに、切り替えてリードを広げるプレーを見せる
中盤でボールを奪った川村が、松本と上手くパス交換を行い、川村が公式戦2戦連発の得点を決めて3-1と再びリードを広げた
終盤に東京Vは意地を見せる一発を見せるも、反撃はここまで
90分間タフに戦い、しっかりと勝利を飾りプレーオフラウンド進出を決めた
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過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)
リーグ戦ではセレッソ大阪が17勝、サンフレッチェ広島が25勝、引き分けが7つとなっている
昨季のリーグ戦では、4月29日のセレッソ大阪でのホーム戦は1-0で広島が勝利(ドウグラスヴィエイラの得点:90+3)
10月21日に行われた広島でのホーム戦は0-0のスコアレスドローと、昨季は広島の1勝と1つの引き分けだった
広島は対セレッソ大阪戦はリーグ戦4戦負けなし(3勝1分)
2022年のカップ戦決勝(2-1で広島勝利)、そして天皇杯準々決勝(2-1で広島勝利)とセレッソ大阪の前に立ちはだかった広島
スキッベ監督体制の広島は対セレッソ大阪戦は無敗
今季はカップ戦での対戦可能性もあるため、リーグ戦含めてどんな戦いを見せるか楽しみにしたい
■所属選手が在籍時にこの対戦カードで得点を決めている選手
セレッソ大阪:清武が4得点、進藤、奥埜、香川が得点を記録
サンフレッチェ広島:ドウグラス ヴィエイラが3得点、野津田、茶島、ピエロスソティリウ、松本が得点を記録
※カップ戦ではソティリウが2得点、天皇杯では川村・柏も得点を記録
■古巣対戦(サンフレッチェ広島のみ)
加藤 陸次樹(2021年から2年半在籍し公式戦115試合28得点を記録
松本 泰志(2021年に半年プレー。ACLでは2得点を記録)
新井 直人(2021年にリーグ戦6試合プレー。新井にとってJ1デビューのチーム)
広島に所属する選手の中で加藤、松本 泰志、新井が古巣対戦となる
特に2021年は3人ともセレッソ大阪に在籍していた
加藤はその中で、最も長く在籍し試合数、得点面でも貢献
彼にとってはJ1のデビューや初ゴールなど、多くの記憶と記録が残ったチームでもある
前節のリーグ戦では古巣対戦となる松本 泰志や新井が得点を記録
連戦のためメンバー入りは分からないが、現在主力でプレーする3人だけに揃ってプレーという可能性もある
今シーズンの成績(リーグ戦のみ)
セレッソ大阪:5勝5分2敗 勝ち点20の5位 16得点 11失点(+5)
先制試合:9試合 6勝3分(先制すれば負けなし)
先制された試合:6試合 2分4敗(横浜FM,札幌戦は追いつく)
スコアレスドロー:なし
ホーム:3勝3分1敗 勝ち点12 11得点 10失点 得失点+1
アウェイ:3勝2分3敗 勝ち点11 10得点 7失点 得失点+3
リーグ戦では9名が得点(レオセアラ12得点、田中が2得点、北野・船木・カピシャーバ・ブエノ・柴山・香川・為田が得点を記録)
複数得点:6試合
複数失点:5試合
無失点:5試合
無得点:1試合(12節の大阪ダービーで今季初の無得点)
<得点>前半6得点 後半に15得点
<失点>前半は7失点 後半10失点
今季は21得点中セットプレーでの得点は9点の42.9%。FKで2得点、CK起点で3得点を記録
17失点中セットプレーからの失点は6で割合は35.3%(CKとFKから3失点を記録)
対広島戦は、2021年9月以来勝利なし。3年ぶりの広島戦での勝利を目指す
※ホームでは公式戦8連敗中(リーグ6連敗中。勝利すればホームでは7年ぶりの勝利となる)
サンフレッチェ広島:5勝7分2敗 勝ち点22の9位 25得点 14失点(+11)
先制試合:8試合 5勝3分(先制すれば負けなし)
先制された試合:5試合 3分2敗(G大阪、福岡、札幌戦は同点に追いつく)
スコアレスドロー:4節の神戸戦のみ
ホーム: 3勝2分2敗 勝ち点11 14得点 9失点 得失点+5
アウェイ: 2勝5分0敗 勝ち点11 11得点 5失点 得失点+6(アウェイ戦は無敗)
リーグ戦では13名が得点(大橋7得点、新井4得点、中野3得点、川村2得点・松本 泰志・越道・加藤・塩谷・佐々木・満田・荒木・マルコスジュニオール・ピエロスソティリウが得点を記録)
複数得点:7試合
複数失点:3試合
無失点:5試合
無得点:1試合
<得点>前半に10得点 後半に15得点
<失点>前半は6失点 後半は8失点
後半開始15分以内に7得点、前半開始15分に4失点(内2失点はCKとPK)
25得点中セットプレーでの得点は11点の44.0%。新井直接FKで1得点(CK5得点・PK4得点)
14失点中セットプレーからの失点は4で割合は28.6%(FK,CK,PKから1失点)
公式戦連勝中。そして複数得点を記録。今季は公式戦含めてアウェイ戦負けなしという強さを誇っている(最後に負けたアウェイ戦は昨季9月の京都戦)
個人的な見どころ
5月24日時点で7位のセレッソ大阪と9位のサンフレッチェ広島
広島は横浜FMがACLを戦っている関係で1試合未消化となっているが、両チームの勝ち点差はわずかに「1」
首位の町田が現状勝ち点を32積み上げており、その差は約10ポイント程度
リーグ戦も1/3を過ぎ、半分の折り返しまでには2試合差くらいまで迫りたい
両チーム今季スタートで好調さを見せ、もちろん地力もあるチーム
だからこそ、6月の連戦(セレッソ大阪は5連戦+3連戦、サンフレッチェ広島は9連戦)を前にしっかり勝ち点3を積みたい一戦となる
Jリーグからも試合のプレビューが記載。私個人としては以下の3つの点を注目に挙げたい
①勝負は最初の得点。先制点を奪うために「前半と後半の入り」
②強みのセットプレー。ファウルの場所と誰を抑えるか
③古巣対戦。お互いに知っているからこその対策を
①勝負は最初の得点。先制点を奪うために「前半と後半の入り」
今季先制点を奪えば負けていない両チーム
セレッソ大阪は昨季の7/8鳥栖戦以来逆転負けはなし、一方の広島も昨季の5/31の浦和戦以来逆転負けはない
一方で今季両チームここまで逆転勝利は1度もない
セレッソ大阪がリーグ戦で最後に逆転勝利を飾ったのは、2022年の7月16日に行われたG大阪との一戦が最後となっている
広島は昨季4度の逆転勝利を見せている(6節鹿島、12節福岡、23節浦和、29節名古屋戦:最後は2023年の9月30日)
今季のセレッソ大阪は、立ち上がり前半15分以内の失点はここまで「0」を記録も、前半トータルでは7失点(総失点は17失点)前半に記録している得点は6得点と、決して良い出だしを見せているわけではない
今季の広島はここまで14失点(昨季がリーグ戦28失点)、更に前半15分以内に4失点、そして16分~30分の時間で2失点と、前半30分以内が全体4割の失点数を締めている
ただ、セレッソ大阪は前節の福岡戦で7試合ぶりの先制点、前半30分以内に2得点を記録。カップ戦でも前半15分以内に得点を記録するなど先制パンチに成功している
広島も前節は前半30分以内に3得点。カップ戦では大橋が電光石火の得点で15分以内に2得点を記録した
高強度、そしてゴールまでのフィニッシュの部分を結果として示し、優位に試合を運ぶ事ができるかどうか。特に前半の内にゴールという結果を伴う流れをつくれるか注目したいポイントの1つになる
②強みのセットプレー。ファウルの場所と誰を抑えるか
前節はお互いにセットプレーから得点を奪った
セレッソ大阪は前節FKから変化をつけて、ゴールに迫り、結果的に得点が生まれた。そして、CKから田中が開幕戦以来の得点で追加点を挙げた
更にカップ戦の琉球戦でもCKから平野が得点を記録。直近の試合では、セットプレーから試合の流れをつくる事ができている
今季は21得点中セットプレーでの得点は9点の42.9%。FKで2得点、CK起点で3得点、PKでレオセアラが4得点を記録している
キッカーを務めるルーカスフェルナンデスは流石の精度を見せている。広島の固い最終ラインの中で、流れ以外の部分でどこまでゴールに迫れるか注目していきたい
一方の広島も前節は、志知のCKから新井がヘディングシュートで得点を記録。そこから、中野のスローインから松本泰志が得点を記録。更に新井は直接FKで得点を奪いこの日ハットトリックを達成
5得点中3得点がセットプレーに絡んだ得点だった
25得点中セットプレーでの得点は11点の44.0%。新井直接FKで1得点に加え、CK5得点・PK4得点・前節のスローインから1得点)と割合も高い
セレッソ大阪は17失点中セットプレーからの失点が6失点
サンフレッチェ広島は14失点中セットプレーからの失点は4失点
セレッソ大阪は神戸戦でFKとCKから2失点。特に前半終了間際と後半立ち上がりという時間での失点で流れを引き戻す事が難しい展開となった
広島は鹿島戦でCKとPKから2失点。こちらは前半15分以内での失点となり、試合を難しくしてしまった
お互いの強みであるセットプレーを、与えない。与えても難しい位置、時間帯でしっかりと守り切る事。今季悔しい想いをした経験を、ピッチ上で発揮し、自分たちの流れを引き寄せていきたい
③古巣対戦。お互いに知っているからこその対策を
前述した通り、加藤、松本 泰志、新井にとってセレッソ大阪は過去プレーしたチームの1つ
特に加藤は2年半という期間の中で多くの経験を積んだチームでもある
今季新井は3月から加入後リーグ戦は10試合続けてプレー(スタメンは3試合)松本 泰志は3月末からプレー時間を増やし、ここまで12試合プレー(スタメンは9試合)
加藤は、前節こそスタメンを外れたが開幕から13試合続けてスタメンで起用されているなど、3人は主力として今季チームを支えている
特に前節は新井がハットトリックを記録(DF登録選手では12年ぶりの快挙)そして、松本 泰志にも嬉しい今季初ゴールが生まれるなど調子は上々だ
主力でチームを支えている3人については、現在セレッソ大阪で戦う選手たちもその特徴は頭に入っているはず
キムジンヒョンはじめ、船木・西尾・鳥海といった守備陣は相手の良さを理解した上で、どこまで冷静に対応できるか注目したい
また、2022年は天皇杯の準々決勝、カップ戦の決勝など大事な一戦で戦う機会も多かった。両チーム直近の3年は大幅な選手入れ替えは少なく、監督も変わっていない事も含めて、特徴やその対策については蓄積されたものがあるはず
だからこそ、リーグ戦、カップ戦で勝利を飾り勢いを持った中で臨む一戦での勝敗には大きな価値があるはず
5月の締めくくり、そして6月の連戦に向けて、チーム状態を上向ける好ゲームに期待しましょう
5/26のヨドコウ桜スタジアムの一戦は15時からKO
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