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2022明治安田生命J1リーグ第26節ヴィッセル神戸VSFC東京の個人的な見どころを紹介

リーグ戦もいよいよ終盤。ヴィッセル神戸は今季ACLを戦っていた兼ね合いで延期となっていた一戦が水曜日に行われる

消化試合数にばらつきはあるが、現在暫定で降格圏内に沈むヴィッセル神戸はホーム3連戦で1点でも多く勝ち点を積み上げ残留争いから抜け出したい

FC東京は現在8位だが、この試合の結果次第で7位に浮上
広島が天皇杯のタイトルを取り、上位に位置すればACLの可能性もまだまだ残している
前節は清水戦以来の無得点だったが、同時に5試合ぶりの無失点を記録
3試合負けなしだが、連勝で勝ち点を積み上げより高い順位を狙っていきたい

2022年9月12日時点のJ1リーグ順位表(Jリーグ公式HPより引用)

勝ち点の重みをより感じるリーグ戦の終盤。目の前の1試合1試合に全力を注ぐことは間違いないが、サポーターの皆さんにとっては1試合で一喜一憂する部分もあるかもしれない

前回の対戦時は3-1でFC東京がホームで逆転勝利。今季から指揮を執るアルベル監督は積み上げの1年としつつも、戦術浸透や起用の方向性も確立しつつある

神戸は三浦監督からシーズンがスタートし、リュィス暫定監督、ロティーナ監督を経て三浦監督が3度目の指揮を執る
先日、チームからの今シーズンについての思いもサポーターに示された

今節と同じく残留争いを戦っている関西クラブのG大阪とのホーム3連戦は神戸にとってまさに正念場。終盤に川崎Fや横浜FMと優勝を争うチームとの試合が残っているだけに、より1戦にかける思いが強いかもしれない

残暑も厳しく、中3日とタフな日程(特にFC東京はアウェイ連戦)だが、その中で上昇のきっかけを掴むチームはどちらでしょうか?

(J1リーグ 解説:木場昌雄さん リポーター:竹島麻里子さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2022/9/12時点)

ヴィッセル神戸:6勝7分14敗で勝ち点25の17位 (23得点34失点)

今季はACLにも参戦している事もありタフな日程で戦う神戸。今季は苦しい状況が続いている。前節の名古屋戦前は公式戦3連敗中。残留争いから抜けるために重要なホームでの3連戦の初戦だった

2022明治安田生命J1リーグ29節 神戸VS名古屋の試合結果(J公式HPより引用)

負傷離脱から復帰した菊地とトゥーレルのCBコンビを形成した4-4-2のフォーメーションで戦いシュートの数も2桁。CKの数でも上回りチャンスをつくった
試合のスタートからアグレッシブなプレスを仕掛け、「勝つ」気持ちをプレーで体現した

プレスで相手のボールを奪うシーンもあれば、相手を引き込んで裏を狙う場面とバランスの良い攻撃が見えた事も収穫かもしれない
試合終了間際には決定機をつくるもランゲラックの攻守に阻まれ得点は生まれず、結果はスコアレスドローで勝ち点1を得た

公式戦の連敗は3で止め、25節の札幌戦以来リーグ戦は2試合ぶりの無失点と良い面も見られたが、今の神戸に必要なのは引き分けではなく勝利での勝ち点3

FC東京都は4月の対戦で悔しい逆転負けを喫している。8位に位置するFC東京に対して、ホームでの後押しを含めて勝利を手繰り寄せたい

FC東京:11勝7分9敗で勝ち点40の8位 (35得点34失点)

直近のリーグ戦3試合負けなしのFC東京(1勝2分け)は前節アウェイでG大阪と対戦。結果は0-0のスコアレスドローで勝ち点1を得た
4試合連続の失点が続いていたが、5試合ぶりの無失点を記録
しかしながら自慢の攻撃陣から得点は生まれず3試合ぶりの無得点だった

2022明治安田生命J1リーグ29節 G大阪VSFC東京の試合結果(J公式HPより引用)

この日はディエゴオリヴェイラはベンチ外。ルイス フェリッピが来日初先発という布陣で臨んだ
前半は攻守両面でアグレッシブさを出すガンバ大阪に苦しむ部分もあったが、徐々にプレー判断やボール保持の時間も増えてきた

試合後のコメントを見ても、ハードワークができて無失点に抑える事が出来た事に手ごたえを感じる一方で、得点も取り、失点もしない試合をどのように残りの試合で創り上げていくかという修正点も言及されていた

ポゼッションの浸透で攻撃面で成果が出ていく中で、経験が長いプレイヤーもいる守備陣でしっかりと失点のリスクを抑える事ができるかどうか?

次節は国立での京都戦があるだけに、上位進出を狙うFC東京も、関西の連戦と日程的にはタフではあるが、しっかりと勝ち切りたい一戦になりそうだ

過去の対戦戦績(ヴィッセル神戸の9勝・FC東京の19勝・11度の引き分け)リーグ戦のみ

過去の対戦成績はリーグ戦で見るとヴィッセル神戸の9勝、FC東京の19勝、引き分けが11回です

今季は7節にFC東京のホームで対戦し3-1でFC東京が勝利(FC東京:アダイウトン、森重、ディエゴオリヴェイラ 神戸:山口)
★前回対戦時も中3日での対戦でした

昨季は神戸のホーム戦では1-0の敗戦(FC東京:アダイウトン)
FC東京のホームでは3-2で神戸の勝利(神戸:ドウグラス2点、郷家が得点、 FC東京:ディエゴ オリヴェイラ、永井)

昨季はルヴァンカップの予選でも戦い、FC東京が1勝1分としている(ディエゴオリヴェイラ、三田 の得点)神戸のホーム戦では2016年の8月13日以来勝利なし

現在の所属選手では
神戸は対FC東京戦では山口、郷家、イニエスタが得点を決めている
FC東京は対神戸戦でディエゴオリヴェイラ4得点、森重が3得点、アダイウトン2得点、三田、レアンドロが得点

※古巣対戦
神戸)武藤(2013年-15年在籍)廣永(2008年-14年在籍:富山や岡山に期限付き移籍も)
FC東京)三田(2018年-19年在籍)

特に武藤は昨年加入後対FC東京戦は全てメンバー外。今節出場すれば、過去のキャリアで見ても初の古巣対戦となる

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)2022年9月12日時点

ヴィッセル神戸:6勝7分14敗で勝ち点25の17位 (23得点34失点)

先制試合:12試合 6勝3分3敗(6節京都戦、7節FC東京戦、17節柏戦で逆転負け)
先制された試合:11試合 0勝0分11敗(先制されると全敗)
スコアレスドロー:2節、5節、15節、29節の4試合

ホーム: 3勝3分6敗 勝ち点12  11得点  11失点 得失点0
アウェイ: 3勝4分8敗 勝ち点13 12得点  23失点 得失点-11

リーグ戦では10名が得点
武藤5得点
大迫、汰木が4得点
イニエスタ、菊池が2得点
槇野、山川、橋本、初瀬、山口が得点

複数得点:6試合  
複数失点:11試合
無失点:8試合 
無得点:14試合

<得点>前半に10得点 後半に13得点 
<失点>前半は14失点 後半は20失点
※前半開始15分以内に5得点、後半開始15分以内に8失点

今季は23得点中セットプレーでの得点は7点の30.4%。14節にイニエスタのCKから菊池が得点等
16節札幌戦では汰木のFK→武藤、イニエスタCK→山川、汰木CK→武藤と3得点をマーク。他にも大迫のPK等
34失点中セットプレーからの失点は13で割合は38.2%(FKから4失点、CKから7失点,PK1失点)


FC東京:11勝7分9敗で勝ち点40の8位 (35得点34失点)

先制試合:9試合 9勝0分0敗(先制すれば全勝)
先制された試合:13試合 2勝2分9敗(7節の神戸戦、23節広島戦は逆転勝利)
スコアレスドロー:5試合(8節浦和戦,9節札幌戦,2節名古屋戦と3試合連続でスコアレスドローも)

ホーム: 6勝5分2敗 勝ち点23  19得点  10失点 得失点+9
アウェイ: 5勝2分7敗 勝ち点17 16得点  24失点 得失点-8

リーグ戦では13名が得点
アダイウトン9得点
ディエゴオリヴェイラ4得点
渡邊、レアンドロ、安部が3得点
小川、松木、紺野、塚川、森重が2得点
ルイスフェリッピ、木本、バングーナガンデ 佳史扶が得点
※ディエゴオリヴェイラはチームトップの5アシスト

複数得点:11試合  
複数失点:10試合(無失点も多いが、大量失点の試合も)
無失点:11試合
無得点:10試合 最多得点として27節の柏戦で6得点

<得点>前半13得点 後半22得点 
<失点>前半は12失点 後半22失点
今季アディショナルタイムでの失点はなし。得点は前半と後半に1点ずつ

今季は35得点中セットプレーでの得点は10点の28.6%
バングーナガンデのFK起点や、PKで3得点も。34失点中セットプレーからの失点は7で割合は20.6%(FKから1失点、CKから5失点,PKで1失点)

前半は比較的得点は動かない傾向ですが、得点力は高くセットプレーからの守備も固い。また先制すれば全勝というデータもある。中3日とこちらもタフな日程だけに、終盤までの集中力を前節同様続けていきたい

個人的な見どころ

前回の対戦は3-1でFC東京が逆転勝利を飾った(第7節)

5か月ぶりとなる対戦で両チーム戦術の浸透具合の変化や、指揮官交代、新加入選手や復帰選手もあり陣容も変わっている

前回対戦時も中3日の連戦であったが、今回はどのような試合展開になるだろうか?
前節共に0-0のスコアレスドローだったが、収穫と課題をタフなスケジュールの中で展開していくか注目していきたい

神戸は藤本や菊地等プレーだけではなく、チームを明るくするカラーを持つ選手たちが戦列に復帰。天皇杯準々決勝の鹿島戦では敗れはしたが、扇原もプレーを見せ、チーム一丸となって残りのリーグ戦に全てを注ぐ覚悟も感じる事ができた

中盤のメンバー編成は読みづらいが、攻守でタフに戦える山口が、FC東京の中でも運動量がある安部や塚川とのバトルを制し、チャンスメイク、そしてピンチの目を摘めるかどうか

FC東京は長友、東、森重とチームを支えている経験豊富なプレーヤーのコンディションとチーム編成が1つポイントになるかもしれない
前線には得点を取れる選手がいる中で、今季のサッカーは運動量に加えてインテリジェンスも求められる

置かれている状況での意味づけは違うが、こちらも連戦でチーム一丸となって出場したプレイヤーがチームのコンセプトをしっかりと体現できるか楽しみにしたい

この試合は声出し応援適用試合でもあり、中3日かつ平日のナイトゲームではあるが、駆け付けたサポーターと共に喜びを分かち合うのはどちらのチームか?

本日19時~ノエビアスタジアム神戸またはDAZNにて熱戦をお楽しみください!


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