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Bリーグ2022-23シーズン第7節滋賀レイクス対名古屋ダイヤモンドドルフィンズの個人的な試合展望

秋に開幕した今季のBリーグ。季節の移り変わりもある中で、コート上では熱い戦いが続いています

今節の滋賀レイクスVS名古屋ダイヤモンドドルフィンズの一戦を実況担当します

滋賀は先日ルイスギルHCとの契約を解除
現在苦しい7連敗中ですが前節の琉球戦GAME2は素晴らしいエナジーを見せました
ブースターの皆さんからのパワーを力に変えて10/9以来の勝利を目指したい一戦

一方の名古屋ダイヤモンドドルフィンズは前節川崎と対戦し1勝1敗
GAME1は73-85の敗戦で連勝は3で止まったが、GAME2は修正力を見せて77-58で勝利を飾りました

名古屋ダイヤモンドドルフィンズは今季平均得点が89.5点でリーグ2番目の高さを誇ります
FG成功率は48.9%で1位。更に3P成功率も38.9%で1位
シュート精度も高く、ボールクリエイトもできるチームを滋賀はどのように抑えていくか?

前節琉球戦のGAME2で見せた守備の良い部分を見せつつ、積極的にシュートを打つ姿勢を崩さずに勝利を狙いたい
失点数が今季88.9点(OTの試合もありますが)と守備面での課題はありますが、新戦力のドブラス選手とテレンス・キング選手の融合も含めてチームで戦う姿勢を見せたい一戦

両チームゆかりのあるHC,選手がいるだけに燃える一戦になりそうです。怪我なく、フェアに素晴らしいゲームに期待しましょう

解説:山崎昭史さん
実況:能政夕介

※加執・修正の可能性もあります

今季の両チームについて(11/21時点)6節終了時点

滋賀レイクス【平均75.7得点(リーグ15位)平均88.9失点(リーグ21位)】2勝9敗で西地区8位(7連敗中)

開幕戦群馬と対戦し連敗からのスタートもホーム開幕戦は新潟と対戦し2試合続けてのOT突入も連勝を飾った
広島戦もGAME1はOTにもつれての敗戦。GAME2は2点差での敗戦だった

そこから千葉、島根、琉球と昨季CSに進出したチームとの対戦が続き現在は7連敗中。平均得点20.2得点だったイヴァンブバがIL入りし、ワイリーも家庭の事情で退団。更にはルイスギルHCとの契約をシーズン序盤ながら解除し、立て直しを図っている

昨季の平均得点は80.3点でリーグ12番目の数値で、3Pの試投数は1試合平均25.2回でリーグ4番目の数値だった(成功率は33.2%でリーグ21番目)
今季も積極性は継続されており、3Pの1試合あたりの試投数は26.1回でリーグ9位。成功率は31.7%で16番目の数字だが、攻守において早い展開かつ、アグレッシブなプレーを見せている

ここまでで2桁得点を記録しているのが、マーティン、テーブス海、ラベナ、ブバの4人(昨季はオマラ、ガドソン、ラベナの3人)
ドブラスとキングは前節から滋賀の選手としてプレー。ドブラスはGAME2で14得点9リバウント、6アシストと活躍を見せた。また、キングもGAME1では12リバウント、GAME2では11得点だった

合流した短い期間ではあるが、新戦力を早期にフィットさせて連敗脱出を図りたい

現在失点数が88.9点でリーグで4番目に多い状況となっており、前節GAME2で見せたエナジー溢れる守備に加えファウルトラブルにならないようなゲームコントロールも重要になる
滋賀は1試合あたりにファウル数は23.3回でリーグで最も多い。強度高くプレーする必要はあるものの、タイミングでファウルの質をしっかりと意識しながらチームで勝利をもぎ取りたい

名古屋に対しては3Pの試投数とファウルをもらう数では上回っているものの、その他のスタッツでは相手に上回られている

名古屋の3P成功率は高確率だが、シュートコンテストに、ORの意識まで集中力を保ちながら自分たちのバスケを展開したい

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ【平均89.5得点(リーグ2位)平均78.1失点(リーグ12位)】8勝3敗で西地区3位

昨季同様に高い攻撃力を誇る名古屋ダイヤモンドドルフィンズ。平均得点はリーグ2位。FG成功率は堂々のリーグ1位で、圧巻は3Pの成功率がチームで4割近い38.9%を記録し、シーズン序盤ながら精度の高いオフェンスを展開している

もちろん昨季も平均得点は87.4点、FG成功率は48.1%、3P成功率は36.7%と高水準をシーズン通じて記録している
メンバーは昨季からほぼ変わらずに積み上げができている部分も好調の要因かもしれない

今季は開幕から3連勝。琉球、横浜、川崎とは1勝1敗だが、同一カードの連敗はなく安定した戦いを見せている

リバウンド平均数は昨季の36.1回から38.5回に向上。特にOR平均は12.1回とリーグ5位を今季記録し、シュートを外してもORで自分たちのポゼッションにして得点を積み重ねる事ができている

チーム最多平均得点はコティ・クラークの18.9点だが、エサトン、齊藤、ンドゥールが2桁の平均得点をマークしている
レイ・パークスジュニアも平均得点は9.6点、須田や中東といった日本人選手の爆発力もあり、プレータイムをシェアしながら確実にチームとしての地力を向上させている

昨季よりもTOの数がやや増えてはいるが、アシスト数は平均25.5回と堂々のトップ。チームオフェンスが機能し、得点を高い確率で決める事ができる名古屋は自分たちのバスケを貫き上位をキープしたい

両チームのメンバー編成(★は今季加入)

■滋賀レイクス(HC代行:保田尭之)
★ケルヴィン・マーティン
★テーブス 海
★杉浦佑成
★デイビッド・ドブラス
柏倉哲平
キーファー・ラベナ
野本大智
星野京介
★テレンス・キング
★イヴァン・ブバ ※インジュアリーリスト
★狩野祐介(3季ぶりに復帰)
森山修斗
川真田紘也

滋賀はテーブス海や実績にあるイヴァンブバを補強
早い段階から新戦力の活躍もあり、期待の高まるシーズン序盤だった
特に新潟戦や広島戦のOTは手に汗を握り、ホームに駆けつけたブースターの皆さんを楽しませた
しかしながら、得点源のブバのIL入り、ワイリー、そしてルイスギルHCの契約解除等シーズン序盤ながら厳しい状況に立っている

とはいえ、まだまだ巻き返しも十分可能である中、ホームで1か月半ぶりの勝利を飾りたい
相手は過去滋賀を率いたショーンデニスHC率いる名古屋ダイヤモンドドルフィンズ。接戦も多く、気持ちの入ったゲーム展開を毎年見せてくれるので今節は特に勝利にこだわったエナジー溢れるプレーに期待したい

特に狩野は過去滋賀にも名古屋ダイヤモンドドルフィンズにも在籍経験があり、4年連続で3Pの成功率はTOP10以内に入っている(名古屋D在籍時は2年連続で3P王)
この試合を浮上のきっかけにしていきたい狩野の活躍も楽しみだ

■名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(HC:ショーン・デニス)
レイ・パークスジュニア
齋藤拓実
伊藤達哉
コティ・クラーク
★モリス・ンドゥール
菊池真人
張本天傑
須田侑太郎
中東泰斗
中務敏宏
スコット・エサトン
坂本聖芽

今季の名古屋はメンバーの入れ替えはほとんどなく、昨季の積み上げで更なる上昇を狙うシーズンになっている
昨季は序盤に苦しみ、また新型コロナウィルスやけが人の影響もあったが、その逆境を乗り越え3季ぶりのCS進出を果たした
今季もここまで西地区3位につけており、上々のスタートを切っている

特にアウトサイドからのシュート成功率が高く、ORからのセカンドチャンスもチームとしての約束事が機能しリーグ2位の得点力を誇っている

過去滋賀にも在籍した齊藤は3P成功率現在リーグトップ
アシストも昨季同様に高い水準を誇り、チームをけん引する素晴らしいゲーム活躍を見せている

名古屋Dはプレータイムのシェアを上手く進めながら、長いシーズンを見据えてチーム力の底上げを図っている。しっかりとアウェイの地でも勝ち切って連勝し今季10勝目を狙いたい

過去の対戦成績(滋賀11勝・名古屋D15勝)

2021-22シーズン(滋賀1勝・名古屋2勝)
名古屋 107-68 滋賀       2021.10.23
名古屋 79-110 滋賀       2021.10.24
滋賀  77-79   名古屋 2022.5.04

2020-21シーズン(滋賀1勝・名古屋3勝)
名古屋
 76-55   滋賀       2020.12.19
名古屋 77-70   滋賀       2020.12.20
滋賀  83-80   名古屋 2021.4.17
滋賀  72-92   名古屋 2021.4.18

2019-20シーズン(滋賀2勝・名古屋1勝)
滋賀
  83-67   名古屋 2019.10.19
滋賀  78-83   名古屋 2019.10.20
滋賀  76-61   名古屋 2020.1.29

2018-19シーズン(滋賀1勝・名古屋5勝)
滋賀  77-84   名古屋 2018.10.24
名古屋 72-56   滋賀       2018.11.07
名古屋 85-71   滋賀       2018.12.26
滋賀  68-74   名古屋 2019.01.16
名古屋 60-92   滋賀       2019.04.13
名古屋 92-65   滋賀       2019.04.14

2017-18シーズン(滋賀2勝)
名古屋 66-82   滋賀        2018.03.31
名古屋 66-82   滋賀        2018.04.01

2016-17シーズン(滋賀4勝・名古屋4勝)
名古屋
 67-54   滋賀       2016.10.15
名古屋 74-67   滋賀       2016.10.16
滋賀  81-74   名古屋 2016.11.23
滋賀  62-75   名古屋 2017.01.18
名古屋 82-83   滋賀       2017.03.25
名古屋 84-69   滋賀       2017.03.26
滋賀  89-81   名古屋 2017.04.29
滋賀  92-83   名古屋 2017.04.30

Bリーグ発足後の通算対戦成績では滋賀の11勝、名古屋の15勝です
昨季は滋賀の1勝、名古屋の2勝。GWの一戦は2点差の接戦を名古屋が制しました
そして10月の試合はGAME1で名古屋が100点ゲームで勝利し、GAME2は滋賀が100点ゲームで返す等こちらも白熱した展開に

今季初めて対戦する両チーム。同じ西地区同士という事も含めて、負けられない一戦になりそうです

個人的な見どころ

滋賀は前節の琉球戦のような守備強度とゴール下とアウトサイドを上手く使い分けながら確実に加点をしていきたい
前節GAME2はポイントインザペイントでの得点が総得点の半分となる42点をマーク
3Pの成功率も11/28で39.3%と今季の自分たちの平均を上回る数値をマーク。また、相手のTOをしっかりと得点に繋げる事もできていた

アウトサイド一辺倒ではなく、効果的に中へのアタックや合わせを使いながら両方で得点を取り、相手が守りづらいと感じる攻撃を見せていきたい
そしてファウルのマネジメントをチーム全体で行い、相手にFTを簡単に与えずに我慢できるかはポイントになる

一方の名古屋ダイヤモンドドルフィンズは選手層も厚く、古巣対戦ということもありショーンデニスHCや齊藤からすれば気合も入って臨む一戦になるはず
とはいえこれまでの継続とその精度をしっかりと保つ事ができるかが重要になる
川崎とのGAME1では後半にファストブレイクを多く許し、シュートの成功率も相手の守備強度もあり精彩を欠いた部分もあった

仮にシュートの精度が落ちても、ORをしっかりと取り、自分たちがボールをコントロールする時間を長くできれば、連携面で優位性を持つ自分たちにとっては戦いやすい試合運びになるはず
相手のプレッシャーに負けずにいつも通りのバスケットを徹底できるか注目していきたい

サッカーのW杯も連日熱い展開を見せていますが、バスケットも毎週熱い戦いを見せてくれています。滋賀にとっては広島戦以来となるホーム開催

エナジー溢れるフェアで熱いゲームを週末は楽しみたいと思います。皆さん是非両日14時5分からの一戦お楽しみください!


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