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2023明治安田生命J1リーグ第3節ヴィッセル神戸VSガンバ大阪の個人的な見どころを紹介

開幕から約2週間。全国各地で熱戦が続き、今週末はJ3リーグも開幕
今月からルヴァンカップもグループステージがスタートし、日程は徐々に過密になっていきます

その中で勝利と成長とどのような形でチームを創り上げていくのか、シーズン序盤だからこその楽しみも多いかもしれません

今節はヴィッセル神戸VSガンバ大阪の中継を実況担当予定です
兵庫県と大阪府という隣り合う近隣の地域をホームタウンに持つチーム同士の一戦。昨季はお互いのホームで1勝ずつ、今季はどのような展開を見せてくれるか楽しみです

神戸は6年ぶりに開幕からの連勝を飾っています。昨季はリーグ戦11試合未勝利だった苦い経験から今季は集中した戦いぶりを発揮
一方のG大阪はダニエルポヤトス体制の下でここまでは未勝利ながら2分けと良い部分も多く見えています

ホームで神戸が開幕3連勝を飾るか?
それともガンバ大阪が今季初の勝利を飾るか?
激闘の90分間に期待です!

(J1リーグ 解説:橋本英郎さん インタビュアー:竹島麻里子さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/3/3時点)

神戸は2節を終えた時点では横浜FMと並んで首位
J1リーグで開幕から連勝しているのは横浜FM、神戸、名古屋の3チームのみ

神戸は開幕戦ホームで福岡と対戦。苦しい時間帯もあったが、途中交代から新戦力のパトリッキが得点を決めて1-0の勝利
そして前節札幌戦は3-1で勝利し連勝を飾っている

福岡戦の4-3-3から4-4-2のフォーメーションでスタート
メンバーも開幕戦から佐々木と飯野を起用した
鉄人SB酒井のベンチ外は驚きましたが、前線からの連動したプレスや切り替えも上手くはまり大迫の技ありゴールで先制

後半も大迫のパスに佐々木が抜け出しシュート。一度はセーブされるも、落ち着いて再度ゴールを狙い得点
終盤にはスローインを受けた武藤から粘り強くゴールに迫った山口が得点を決め、神戸がリードを3点に広げる
終盤にPKを与え、前川が触るも失点。結果は3-1と完封とはならなかったがアウェイの地で大きな勝ち点3を得た試合になった

札幌のマンツーマンに対して前線4人プレスをかけ、守る時はブロックを敷き有効なスペースを与えずに主導権を握った試合に見えた
早い時間の先制点から追加点まで時間はかかるも、自信を手にする勝利だったように思う

Jリーグ公式HPより引用(札幌VS神戸)

一方のガンバ大阪は開幕節はアウェイで柏と対戦し2-2の引き分け
この試合は先制を許すも、今季強い気持ちで臨む背番号7番の宇佐美がチーム今季初得点をマークし同点
更には鈴木からパスを受けたダワンがミドルレンジからシュートを放ち逆転に成功
終盤にPKで失点し追いつかれたものの昨季とは変化を見せる開幕戦になった

そして前節はホームに鳥栖を迎えた一戦。布陣は開幕戦と同じく4-3-3でスタート。開幕戦からはファンアラーノ、食野、ネタラヴィを起用。前線と中盤の組み合わせを変化させて臨んだ
序盤は鳥栖にCKを多く与え決定機をつくられるも、徐々に自分たちのペースに。ボールを握りながら、短いパスワークだけではなく時には大胆なロングフィードも見せスペースを上手く使いながら攻撃を活性化させた
セットプレーから得点を奪うもVARチェックの結果オフサイドの判定に
前半の途中からはガンバ大阪が主導権を握るもスコアレスで後半へ

後半序盤にセットプレーから今度は文句なしの得点を鈴木武蔵が奪い、自身今季初ゴールをマーク。しかし、少し運動量が落ちたところ鳥栖は途中交代から樺山の芸術的な得点が決まり同点へ

その後選手交代で圧を強めたガンバだったが得点は奪えず1-1の引き分け。しかしながらシュートの本数では鳥栖の倍を記録し、まだ開幕から2試合だけだが昨季の1.5倍となるシュート数を見せ確かな変化を見せている(昨季は平均8.1回。今季はここまで平均12回のシュート本数)

Jリーグ公式HPより引用

神戸がどのフォーメーションでガンバ大阪を迎え撃つか?運動量とゲームコントロールの両面でどのような戦いがピッチで繰り広げられるか楽しみです

過去の対戦戦績(神戸18勝・ガンバ大阪の23勝・9度の引き分け)リーグ戦のみ

過去の対戦成績はリーグ戦で見ると神戸の18勝、G大阪の23勝、引き分けが9回とガンバが優勢

昨季はお互いにホームで1勝を記録

神戸はホームで2-1の逆転勝利(神戸:大迫2得点 G大阪:レアンドロペレイラ)
※大迫は途中交代からPKと終盤の得点で勝利の立役者に

G大阪はホームで2-0の勝利(G大阪:クォンギョンウォン、ウェリントンシウバ)
※神戸は菊地が退場し前半途中から10人でプレー。G大阪は福田が負傷交代

現在の所属選手では(リーグ戦のみ)
神戸は対G大阪戦では大迫が昨季に記録した2得点、イニエスタが1得点
G大阪は対神戸戦では何といっても宇佐美がリーグ戦だけで11得点、倉田が4得点、クオンギョンウォンは昨季記録した1得点を記録

神戸側には古巣対戦となる選手が多く在籍
齊藤(2022年在籍)
井出(2017-18在籍)
初瀬(G大阪のJrユース時代から2010-2018)
川崎(G大阪のJrユース時代から2014-21)

G大阪側はプロ後に神戸に在籍した選手はいないが、黒川はヴィッセル神戸のアカデミー→関西大学という経歴を持っている

昨シーズンの成績(リーグ戦のみ)2022年シーズン

★昨季のデータ(2022年のリーグ戦のみ)
ヴィッセル神戸:11勝7分16敗で勝ち点40の13位 (35得点41失点)-6

先制試合:16試合 10勝3分3敗(6節京都戦,7節FC東京戦,17節柏戦は逆転負け)
先制された試合:14試合 1勝0分13敗(30節のガンバ戦で今季初の逆転勝利)
スコアレスドロー:2節、5節、15節、29節の4試合

ホーム: 7勝3分7敗 勝ち点24  21得点  16失点 得失点+5
アウェイ: 4勝4分9敗 勝ち点16 14得点  25失点 得失点-11

リーグ戦では12名が得点(大迫7得点、武藤6得点・汰木5得点、菊池が4得点、小林祐希3得点、イニエスタ、山口が2得点、槇野、山川、橋本、初瀬、酒井が得点)
複数得点:9試合  
複数失点:13試合
無失点:11試合 
無得点:14試合

<得点>前半に15得点 後半に20得点 
<失点>前半は16失点 後半は25失点
※前半開始15分以内に6得点、後半開始15分以内に10失点

昨季は35得点中セットプレーでの12得点は点の34.3%。
汰木のFKやCKから5得点繋がっている,大迫もPKで2得点を記録
41失点中セットプレーからの失点は15で割合は36.6%(FK5失点、CK7失点,PK2失点等)
神戸は昨季開幕からリーグ戦での勝利が遠く、5/14の鳥栖戦で初勝利を飾った。その後も監督交代など厳しい時期が続くも、終盤に5連勝含む6試合負けなし。ガンバ戦は昨季唯一の逆転勝利の試合にもなった

★昨季のデータ(2022年のリーグ戦のみ)
ガンバ大阪:9勝10分15敗で勝ち点37の15位 (33得点44失点)-11

先制試合:17試合 9勝3分5敗(前回対戦時の30節神戸戦は逆転負け)
先制された試合:13試合 0勝3分10敗(リーグ戦で先制された後の逆転勝利は2021年11月7日の大分戦以来なし)
スコアレスドロー:4試合

ホーム: 4勝6分7敗 勝ち点18  18得点  21失点 得失点-4
アウェイ: 5勝4分8敗 勝ち点19 15得点  23失点 得失点-8

リーグ戦では15名が得点(パトリック5得点、レアンドロペレイラ4得点、小野瀬・ダワンが3得点、クォンギョンウォン・山見・黒川・齊藤・福田・食野が2得点など)
多くの選手が得点を記録。またアシストも2つのアシストを4人が記録(齊藤、ファンアラーノ、レアンドロペレイラ、石毛)

複数得点:9試合 
複数失点:13試合(終盤は4試合連続無失点)
無失点:12試合
無得点:11試合
※最多得点として6節の名古屋戦で3得点

<得点>前半13得点 後半に20得点 
<失点>前半は14失点 後半30失点
※後半30分以降に11得点と得点数も多いが、16失点と失点数も多かった。

昨季は33得点中セットプレーでの得点は9点の27.3%。山見、山本、石毛、宇佐美のキックから。
44失点中セットプレーからの失点6で割合は13.6%(FKから1失点CKから2失点,PKで3失点)

セットプレーからの失点数が少ない部分は大きな強み。今季は宇佐美のプレー時間が長くなればセットプレーからの得点も増えるはず
また、昨季はPKからの得点がなし(2021年はPKで7得点)今季は攻撃面でわくわくするプレーを見せてくれているだけに得点の取り方の変化にも注目したい

個人的な見どころ

関西チーム同士の一戦という部分は個人的にも楽しみな側面です
直近のリーグ戦のタイトルチームは関東のチームが多く、関西に位置する神戸、G大阪、C大阪、京都サンガにはより関西からJ1リーグを盛り上げて欲しいと思っています

その中で迎える今季初の近隣同士の一戦。アウェイチームにとっても移動がしやすく、パワーを送ることができ、声出し応援も解禁されたことによってそうしたサポーターの圧力という部分がどのようにチームに左右するか1つ注目したいところです

試合の中身で見ると、神戸は昨季終盤の良いところは上手く継続しながら個々の良さと、集中した守備が印象的
特に守備についてはメンバーの変更や欠場などもある中でPKでの失点のみ
前線からのプレスからのショートカウンターや中盤に新加入した齊藤のボール奪取など良い流れを継続できている
また、相手チームの対策も上手くはまり、ケガ人を抱える中でも勝利という結果に繋がっている事はチームとしても良い影響に繋がっているはず

一方のガンバはここまで勝利こそないものの、昨季よりも攻撃面では特に期待感の持てる内容になっている
後方からのビルドアップだけではなく、前線では細かいスペースを見つけて切り替えの早いサッカーを見せて得点にも繋げている
シュートの数も昨季より1.5倍に増え、思考するサッカーで楽しみながらゴールに迎えているようにも見えた

神戸は攻撃の際は4-3-3、守備の際は4-4-2で守るシステムを見せている
中盤でのボールの奪い合いとその際の攻守の切り替え、また神戸は前からのプレスでのショートカウンターも見せる等ハードワークし、個で打開できる選手も前線にいる
そうした戦術面の駆け引きや、途中交代から流れを変える選手も両チーム抱えているだけに最後まで目の離せない展開になるかもしれない

特にG大阪のネタラヴィ選手は前節初先発、中盤でプレーすると質の高いプレーを見せた。初のJリーグも自分の持ち味を生かしつつ、しっかりとチームの約束事を遂行しているように感じた
タイプは違えど古巣対戦となる齊藤も積極的なボール奪取から、切り替えでチャンスメイクをしていきたい
ゴールまでに至る過程、その転換点にも注目しながら好ゲームに期待です

神戸が開幕3連勝を飾るか?ガンバ大阪が今季初勝利で勢いに乗るか?
タフでフェアで熱い試合になる事を祈っています。明日14時KO!是非Jリーグ公式映像DAZNや現地ノエビアスタジアム神戸でお楽しみください!

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