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2023明治安田生命J1リーグ第15節セレッソ大阪VS横浜FCの個人的な見どころを紹介

U20のW杯や、先日は代表の発表など様々なトピックが今週ありました
水曜日にはルヴァンカップ。来月は天皇杯にJ1チームも登場します
リーグ戦も来月にはちょうど折り返し、その前に少しでも上昇のきっかけを掴みたい一戦です

セレッソ大阪はリーグ戦はアウェイ連勝。京都、湘南と無失点で勝利を飾りホームに戻ってきます。水曜日のカップ戦はアウェイFC東京戦で0-0のスコアレスドローと公式戦3試合で2勝1分、更に無失点と守備の安定感を見せています
12節鹿島戦以来3週間ぶりのホーム戦を勝利で飾りたい一戦です

一方の横浜FCは公式戦3連勝中。13節柏戦で1-0、14節の川崎F戦で2-1の勝利。カップ戦は1-0で広島に勝利と失点数が減り安定感を見せています
特に前節は小川航基、ユーリララと出場停止で欠くも出場メンバーが粘り強く戦い今季初の連勝を飾りました

上位争いが混沌とする中、3を積み上げて上位進出を伺いたいのはホームのセレッソ大阪。一方の横浜FCは今季3勝は直近5試合で挙げた勝利。反撃の5月。アウェイの地で勝利という形で締めくくりたい一戦だ

(J1リーグ 解説:木場昌雄さん リポーター:江間丈さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/5/26時点)(リーグ戦のみ)

セレッソ大阪:7勝2分5敗 勝ち点23 (18得点15失点)+3 リーグ戦連勝中

5月はリーグ戦3勝1敗と好調。失点数はわずかに2失点と安定感を見せているセレッソ大阪。京都戦、湘南戦はヨニッチ不在も鳥海・進藤と2人のCBはじめ守備陣が奮闘を見せています

リーグ戦は前節湘南と対戦し2-0の勝利。チーム最多得点のレオセアラが先制ゴールを決め、途中交代で入った上門が追加点を決めて複数得点、無失点の勝利で今季2度目の連勝を飾りました

Jリーグ公式HPより引用

セレッソは京都戦から先発メンバーの交代はなし
出場停止から戻ってきた上門が喜田に代わって控えメンバーに
4-4-2の安定した守備ブロックからサイドを起点にゴールに迫る場面を見せます
前半に山中のクロスから上手く合わせた場面はオフサイドの判定で得点に至らず。逆に湘南の鋭いカウンターを受ける場面も、帰陣の速さとキムジンヒョンのセーブでゴールを割らせず0-0で前半を折り返します

後半に入ってやや湘南に押し込まれるも、両サイドを上手く使って最後は山中のクロスからレオセアラが頭で合わせて先制に成功、今季6ゴール目を記録して1-0とします
その後湘南のサイドからの攻撃で決定機をつくられるもキムジンヒョンが安定したセービングを見せてゴールを守ります

すると終盤の89分。湘南のビルドアップにプレッシャーをかけたカピシャーバ、奥埜が回収し前線の上門にクロス
上門がDFの間で上手くボールを受けて冷静にゴールを決めて今季リーグ戦2得点目。鹿島戦で悔しい退場も、出場停止空けの試合でしっかりと結果を残し勝利に貢献しました

土曜日の試合を行ったセレッソ大阪は中3日でアウェイFC東京とカップ戦対戦。リーグ戦からは進藤、加藤以外の9名を入れ替えて臨み0-0のスコアレスドローという結果に終わった
奥田のカップ戦デビュー、阪田の1か月半ぶりのプレー等もあった。また連戦で比較的長くプレーした進藤、加藤、上門、クルークスなどのコンディションがどのようになるか?

水曜日からは中3日だがチーム編成を含めて、好調の横浜FCをセレッソ大阪がホームでどのような布陣で迎え撃つか注目したい

横浜FC:3勝3分8敗 勝ち点12 (12得点31失点)-19 公式戦3連勝中

5月好調の横浜FCはホームに川崎Fを迎えて戦った
横浜FCは小川航基、ユーリララと主力メンバーを出場停止で欠く中、柏戦から古巣対戦の長谷川、和田、山根、マテウスモラエスと4人先発メンバーを入れ替えて臨んだ

3バック採用の横浜FCは川崎Fにボールを保持させるも、守備時は5バックを敷いて冷静に対応。中を固め、間のスペース埋める事でフリーでの侵入を減らし、粘り強い戦いを見せた

またボールを奪えば無理することなくシンプルにサイドを使ってカウンターを仕掛ける。早い展開に持ち込みながら良い位置でのセットプレーを取るなど冷静にチャンスをモノにしていく姿勢が垣間見えた

川崎にボールを持たせるも決定機は多くつくらせず。逆にカウンターから前半終盤にサイドから中へ繋ぎ、井上が記念すべき横浜FCのJ1100得点目を素晴らしいゴールで記録
ホームの横浜FCが1-0でリードして前半を折り返します

後半に前がかりになった川崎に対して、またもサイドからのカウンターで追加点を狙う
クリアボールを収めた山根永遠が裏のスペースのボールを送ると、スピードのある山下が1対1を制してロングカウンター炸裂
後半の立ち上がりの追加点で2-0とし、横浜FCは12試合ぶりの複数得点を記録しリードを広げた

両チームの選手交代を行い、意図を持ったプレーを展開する。粘り強く守りる横浜FCは川崎に直接FKで失点を許すも、怒涛の攻撃を退けて2-1で勝利

今季初の連勝を飾り、ホームで嬉しい勝ち点3を積み上げた

Jリーグ公式HPより引用

昨季はJ2で66得点、49失点。決して失点数が少ないわけではなく、それを上回る得点数で昇格を掴んだ横浜FC
昨季はリーグ戦13試合負けなしも今季のJ1リーグでは10試合勝利なしと苦しいスタートだった
それでも昨季ベースにした3バックを採用し、守備の安定感を手に入れ5月は公式戦3連勝を含む4勝1敗(リーグ戦は3勝1敗とセレッソ大阪と同じ戦績)

アウェイ戦は今季リーグ戦1勝2分3敗と12節の柏戦で今季勝利を飾っている
リーグ戦3連勝。そして公式戦4連勝と、6月に向けて良い締めくくりを目指したい

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績はリーグ戦で見るとセレッソの10勝、横浜FCの2勝、引き分けが6回とセレッソ大阪が過去の戦績で見ると優位性持っています

セレッソ大阪が横浜FCとの対戦するのは、2021年以来2年ぶり。2021年はセレッソ大阪がホーム、アウェイ共に勝利を飾っています

現在セレッソ大阪は対横浜FC戦で4連勝中。横浜FCは2016年の8月7日以来の勝利を目指します(2016年での対戦時はJ2リーグで対戦。横浜FCはJ1リーグでたいセレッソ戦初の勝利を目指します)

現在の所属選手では(リーグ戦のみ)
セレッソ大阪は対横浜FC戦では加藤、清武、香川(2009年10月25日)が得点を記録
横浜FCは対セレッソ大阪戦では現在所属選手では得点記録はなし。
FWの伊藤翔は2018年横浜FM在籍時代に天皇杯決勝で対セレッソ大阪戦で得点を記録

※古巣対戦
セレッソ大阪)なし
横浜FC)山根永遠(セレッソ大阪に2017-19年在籍。J3のセレッソ大阪U23で71試合13得点)J1での出場ではありませんでしたが、U23では主力としてプレーしていた

山根永遠は前節アシストも記録し右サイドから存在感を出していました。ただ終盤の負傷交代もあり今節の出場は不透明。古巣への凱旋はあるのか?無理はして欲しくないですが出場が叶えば楽しみな要素になります

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

セレッソ大阪:7勝2分5敗 勝ち点23 (18得点15失点)+3 リーグ戦連勝中

先制試合:8試合 7勝0分1敗(3節の浦和戦で逆転負け。4節以降先制試合は全勝)
先制された試合:5試合 0勝1分4敗(開幕戦の新潟戦は先制許すも追いつく)
スコアレスドロー:1試合(5節川崎F戦)

ホーム: 3勝1分3敗 勝ち点10  9得点  9失点 得失点0
アウェイ: 4勝1分2敗 勝ち点13 9得点 6失点 得失点+3

リーグ戦では7名が得点(レオセアラ6得点、奥埜3得点、加藤・上門が2得点、毎熊、香川、為田が得点を記録)山中がチーム最多の4アシスト

複数得点:7試合(全て2得点)リーグ戦で3得点以上は昨季8月の神戸戦以来なし※9月のカップ戦準決勝でVS浦和で4得点記録 
複数失点:4試合(3失点した札幌戦が最多。7試合複数失点なし)
無失点:4試合 (リーグ戦2試合連続無失点中)
無得点:3試合

<得点>前半に9得点 後半に9得点 
<失点>前半は3失点 後半は12失点
前半の失点数3はリーグ最小。ただ後半は12失点と試合のクローズが課題
後半30分以降に6失点

18得点中セットプレーでの得点は4点の22.2%。山中のFK,CKから起点。7節レオセアラPKで得点

15失点中セットプレーからの失点は5で割合は33.3%(CKから3失点、PKから1失点)
★途中交代からの選手での得点は加藤(G大阪戦)上門(前節湘南戦)のみ(リーグ戦)
シーズンスタート時はリーグ戦で3試合連続複数失点と精彩を欠いたが、5月のリーグ戦は3勝1敗で失点はわずかに2失点と堅守を誇っている

横浜FC:3勝3分8敗 勝ち点12 (12得点31失点)-19 公式戦3連勝中

先制試合:6試合 3勝1分2敗(京都戦、札幌戦は先制するも逆転負け※1-4)
先制された試合:8試合 0勝2分6敗(福岡戦、ガンバ大阪戦は引き分けに追いつく)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 2勝1分5敗 勝ち点7  7得点 17失点 得失点-10
アウェイ: 1勝2分3敗 勝ち点5 5得点 14失点 得失点-9

リーグ戦では6名が得点(小川航基が6得点、山下、井上、ユーリララ、ンドカ ボニフェイス、近藤が得点を記録)※OGで1得点

複数得点:2試合(前節12試合ぶりに複数得点を記録)
複数失点:8試合(横浜FMの5失点が最多)
無失点:2試合(リーグ戦初勝利となった11節の新潟戦、13節の柏戦で記録)
無得点:3試合(1節名古屋、7節横浜FM戦、12節神戸戦)最多得点は2得点記録

<得点>前半8得点 後半に4得点 
<失点>前半は13失点 後半18失点
前半の得点数8はリーグ9位だが、後半での得点数4はリーグで最も低い数値

今季は12得点中セットプレーでの得点は6点の50.0%。小川のPKで3得点、カプリーニのCKから2得点を記録

31失点中セットプレーからの失点7で割合は22.6%(FKから2失点,CKから3失点,PKで2失点)
※前節直接FKから失点。
直近5試合は3勝2敗(5得点8失点)複数得点は前節の川崎戦で12試合ぶり

5/3の新潟戦から3バック採用。そこからリーグ戦3勝1敗。5月は公式戦4勝1敗と好調を記録
4/19からブローダーセンが復帰し好セーブも記録している

個人的な見どころ

まずはメンバー編成を楽しみにしたい。中3日で戦う一戦だがセレッソ大阪はリーグ戦、カップ戦とフル出場したのは進藤のみ
加藤、上門、レオセアラは比較的長く連戦でプレーしているものの、多くの選手はしっかりと休養を取る事ができたように思う

一方の横浜FCは水曜日のカップ戦で広島に勝利
こちらは先発メンバーは全員入れ替え。リーグ戦途中から出場したマルセロヒアン、坂本、三田、近藤、高井は先発
横浜FCはユーリララがリーグ戦では出場停止もカップ戦では先発メンバーとしてプレーし得点も記録し勝利に貢献

恐らくリーグ戦前節と近い布陣になることを予想。セレッソ大阪は両サイドと前線の組み合わせに注目。横浜FCは前線に小川航基が復帰、WBとボランチに誰を起用するのか楽しみです

両サイドの攻防
セレッソには攻撃的なSBがいる。ガンバとのダービー戦、京都とのアウェイ戦、前節の湘南戦、起点となったのはサイドからのクロス
大阪ダービーでは松田・山中のクロスにレオセアラ、加藤が頭で得点を記録

京都との試合では中へのクロスがOGを誘発
前節は山中のクロスにレオセアラ、奥埜のクロスを抜け出して上門が仕留めた
4-4-2の守備の安定感からサイドを起点に得点を生み出す。セレッソ大阪はリーグ戦18得点の内ヘディングシュートでの得点は8得点(レオセアラは5得点頭)もちろんSBだけではなく、為田、毎熊、クルークス、中原と良いクロスを供給できる選手が多くいる
自分たちのストロングを出して早い時間帯での先制点も目指したい

横浜FCは前節カウンター対策から山根からスピードのある山下がサイドを駆け上がり追加点を奪った。攻守の切り替え、そしてサイドを起点に上手くスペースをつくりながら得点機会をつくっていきたい
一方で神戸戦は早いクロスから失点に繋がるPKや、札幌戦は早いクロスからこぼれたボールを押し込まれる等サイドからの攻撃での失点もある
セレッソ大阪の良さを粘り強く跳ね返しながら、サイドを攻略し前半からアグレッシブにゴールを目指したい

カウンター対策
両WBが精力的に上下動し攻守で躍動感を見せている
その中で横浜FCはボールを握られても粘り強く跳ね返し、奪ったボールを早く広げて空いているスペースを活用したい
そうした守から攻への早さと精度を高めてゴールに迫りたい

柏戦はショートカウンターからハンドを誘発しPK獲得。集中力を保ちながら、奪ってから縦に早くや、サイドのスペースを活用しながら前進していきたい

対するセレッソ大阪はそうした早い横浜FCの攻守の切り替えに対して中、外とバランスよく守備ができるかも大切になる
サイドに流れれば、中にはターゲットになる小川もいる。だからこそカウンターの際に状況判断をしながら適切なポジションを取りスピードを遅らせる事、もしくは決定的な仕事をさせないように体を張りたい
加えて、攻撃の際の終わり方も重要になる。早く切り替える事が出来ないようにシュートで終わる意識や、危ない局面で奪われない事。逆に横浜FCはそうした局面で強くボールホルダーに対峙し、早い切り替えでリズムをつくりたい

流れを変えるセットプレー
前述した通り、セレッソ大阪は今季セットプレーでの得点は4点の22.2%。失点は5で割合は33.3%

横浜FCは今季セットプレーでの得点は6点の50.0%。失点7で割合は22.6%
小川が3つのPKを既に決めており、先日のカップ戦でもFKからユーリララが得点をマーク

セレッソ大阪は今季そこまでセットプレーでの得点は多くないが、精度の高いキックもフィニッシュできる選手もいる。横浜FCは前節直接FKから失点をしているため注意して臨みたい
また、横浜FCはカウンターから不利な状態で相手が守備する局面をつくり、セットプレーを獲得したい。またそこから流れをつくることができる選手も多くいる。試合が膠着した際に明暗を分ける可能性のあるセットプレー。誰がどんな狙いでそのプレーを行うのかも注目したい

両チームカップ戦はターンオーバーを見せるも、日程的なハードな部分もある。そうした中で途中交代からチームにパワーをもたらせる事ができるかもカギになりそうだ

リーグ戦だけでみるとセレッソ大阪は18得点中、途中交代選手の得点は2得点。一方の横浜FCは今季12得点中、途中交代からの得点はなし
※セレッソ大阪はカピシャーバがカップ戦途中交代で得点を記録。横浜FCはカップ戦も途中交代からの得点はなし

両チーム今季先制された後の逆転勝利がないため、そうした流れを変えて勝利を引き寄せる選手の台頭にも期待したい

5月はGWの連戦もありハードな日程もあった。その中で好調の両チーム。上位争いへ名乗りを上げたいセレッソ大阪と、更なる上昇を目指す横浜FCとの一戦。タフでフェアな90分に期待したいところです

週末は各地、各カテゴリーで試合が実施。お時間のある方は是非ヨドコウ桜スタジアム、またはJリーグ公式映像DAZNにてお楽しみください!

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