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2023明治安田生命J2リーグ第2節ファジアーノ岡山VS清水エスパルスの個人的な見どころを紹介

今月からいよいよ2023年のJリーグが開幕。節目の30周年目を迎えるJリーグですがすべてのカテゴリーを合わせて60チーム

全国にある各クラブチームにスポットを当てる企画など地域に根差したクラブが輝きを放てるように上手く連携しながらより魅力を伝える事ができるかどうか楽しみなシーズンです

先週末は京都VS鹿島のリポーターとしてスタジアムに立ちました。今週はJ2リーグの第2節、岡山にとってはホーム開幕戦という大切な試合で実況を担当します

そして対戦相手は強豪清水エスパルス。過去2016年に1度J2で戦うもその時は1年でJ1に復帰。今季も昨季の得点王チアゴサンタナや代表GKの権田など、個人で違いを生み出せる選手たちが在籍している。昨季は悔しい想いをしたが、1年での復帰をかけて気持ちの入った試合を見せてくれるはず

昨年から岡山のサッカー熱は更なる上場気流に乘っている。クラブ最高順位のリーグ3位。高校サッカーでも岡山学芸館が日本一に輝いた。また、ホーム開幕戦の対戦相手が清水という事も相まって、チケットは完売という状態だ
因みに、ホーム開幕戦のチケット完売は初めて。前売り時点での完売は、2013年8月4日のガンバ大阪戦、2015年3月21日のセレッソ大阪戦に次いで3回目となる

岡山は前節昨季J1で戦った磐田相手に3-2でアウェイ先勝利を飾った。櫻川ソロモン、坂本、佐野と新加入選手に加え、若い選手が昨年同様に躍動
今節は代表活動のため岡山からは坂本と佐野、清水からは菊地が不在となる

特に岡山は前節中心選手として活躍した2人の離脱にどのような影響があるのか?序盤ながらチームの総合力が試させる一戦になる

一方の清水は前節ホームで水戸と対戦し0-0のスコアレスドローに終わった。声出し応援解禁となったアイスタでは素晴らしい雰囲気を創り出していたが、開幕戦勝利で飾る事はできなかった
キャンプから取り組んだ3バックと後半からは4バックに変更し相手ゴールに迫るシーンを何度も見せた
2節終わって勝ち点を「4」にすると必勝の気持ちで臨む清水。昨季上位でフィニッシュした岡山と、優勝候補の筆頭として挙げられる清水との一戦。どんな戦いになるのか楽しみです

(J2リーグ 解説:桂秀樹さん インタビュアー:加戸英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/2/25時点)

岡山は2023年の開幕戦はアウェイで磐田との対戦となりました。昨季はJ1で戦った磐田はFIFAからの補強禁止処分もありメンバーの変更は期限付き移籍からの復帰と内部昇格のみ。それでも昨季J1で戦った多くの選手たちが残りました
その磐田相手に立ち上がりこそ攻め込まれる場面がありましたが、前半10分過ぎから徐々に岡山のプレスどボール保持が機能
立て続けにセットプレーを奪うと、河野のCKから柳が触って、最後は新加入の櫻川ソロモンが押し込み先制

勢いを持った岡山は積極的に押し込み、新加入の坂本が佐野のパスを受け、ニアサイドに強烈なシュートを打ち追加点
磐田は後半スタートから選手交代。遠藤がパスでリズムをつくり、前線の選手も自信を持ってプレーした事で流れは磐田へ

それでもカウンターから佐野がドリブルで運び、櫻川のシュートのこぼれ球を佐野が押し込み追加点。磐田相手に3点のリードを奪います

それでも磐田は終盤にサイドの突破からの得点に、CKからの得点と2得点。岡山にとってはメンバー交代後の試合運びに課題は出たが、4年連続で開幕戦勝利を飾りました

Jリーグ公式HPより引用(https://www.jleague.jp/match/j2/2023/021813/preview/)

一方の清水エスパルスはホーム開幕戦は水戸を迎えての戦いになった
試合スタートはキャンプで積み上げてきた3バックを採用
昨季は4-4-2をベースに戦ったが、守備の構築や試合運びという点で変化を見せて臨みました

新加入の高橋、吉田を早速起用。3バックをはじめ吉田の右WB起用も少し驚きではありました
試合は立ち上がりに権田から北川へのパスで決定機をつくるも決めきれず。そこから水戸はコンパクトな立ち位置を取り、攻守に良い動きを見せ清水ゴールに迫ります

前半はやや押し込まれた展開だった清水ですが、井林がイエローカードをもらったこともあり後半はスタートから選手交代を行い4バックへ
山原が1列降りてCBに鈴木、高橋。右サイドにスピードのある中山を入れてチャンスメイクをします

昨季得点王だったサンタナ、才能溢れる山原、終盤にはコロリの強烈なシュートもありましたが相手GKの山口に阻まれ試合はスコアレスドローで終わりました

試合後「難しい試合だった」とゼ・リカルド監督は語りましたが、収穫も課題もあった一戦だったように思います
リーグ戦は昨季8月27日以来の無失点を記録。とはいえ、1年でJ1復帰のためには勝ち点3が欲しい中で今節初勝利をよりアグレッシブな気持ちで臨んでくるはず。どのフォーメーションで臨むのかも注目です

Jリーグ公式HPより引用(https://www.jleague.jp/match/j2/2023/021812/live/)

清水は今季2016年以来7年ぶりのJ2で戦います
2016年も終盤怒涛の9連勝があり1年でのJ1復帰を果たしました
それでも2016年もシーズン序盤の5試合は2勝2分1敗と決して順調なスタートではありませんでした
年々競争も激しくなる昇格・残留争い。昨季3位でフィニッシュした岡山相手にどんな戦いを見せてくれるか楽しみです

過去の対戦戦績(清水1勝・1度の引き分け)リーグ戦のみ

過去の対戦成績はリーグ戦で見ると清水の1勝、引き分けが1回

2016年に対戦した際の結果
岡山のホームでは2-2の引き分け(岡山:豊川・伊藤 清水:チョンテセ・白崎が得点)
清水のホームでは2-1で勝利(岡山:豊川 清水:チョンテセ・OG)

現在在籍している選手で見ると、白崎が過去岡山戦で得点を記録しています

また、古巣対戦という構図で見ると

ファジアーノ岡山の在籍選手
チアゴアウベス(2017年在籍)
河井(2012-21年在籍)
川谷(今季期限付き加入)
木山監督もコーチとして過去在籍(2011年)

清水エスパルスの在籍選手
梅田(2021-22年途中まで在籍)
乾は2022年1か月間、岡山に練習参加(約1か月)
昨季岡山にとっても乾の練習参加は大きな励みになったと選手たちも語っていました
乾は2月上旬の練習試合で怪我のリリースもありましたが今節はどうなるか?メンバー入りしなくても岡山に訪れる可能性もあるかもしれません

昨シーズンの成績(リーグ戦のみ)2022年シーズン

ファジアーノ岡山:20勝12分10敗で勝ち点72の3位 (61得点42失点)

先制試合:24試合 18勝5分1敗(41節の秋田戦のみ逆転負け)
先制された試合:15試合 2勝4分9敗(開幕戦の甲府戦は先制を許すも4-1で逆転勝利)
スコアレスドロー:18節仙台、19節長崎、27節栃木戦の3試合のみ

ホーム: 12勝5分4敗 勝ち点41  37得点  19失点 得失点+18
アウェイ: 8勝7分6敗 勝ち点31 24得点  23失点 得失点+1
リーグ戦では17名が得点(チアゴアウベス16得点。ミッチェルデューク8得点、バイスが7得点、田中5得点、柳・ステファンムーク・ハンイグォンが4得点等)

複数得点:16試合 
複数失点:10試合(2021年も8試合のみと守備は手堅い)
無失点:13試合 
無得点:10試合

<得点>前半に30得点 後半に31得点 
<失点>前半は19失点 後半は23失点

今季は61得点中セットプレーでの得点は27点の44.3%。バイスの直接FK(3節の栃木戦)やチアゴアウベスはPKで5得点。バイスも4得点はPK(内1点は失敗も押し込む)河野がFKやCKからアシストを量産(個人で10アシスト)
一方42失点中セットプレーからの失点は12で割合は28.6%(FKとCKから5失点、PKは1失点)

昨季同様今季もセットプレーは1つの武器になりそうです。デュークに代わって前線には櫻川がいますがフィジカルでは存在感を示していました
攻撃面でも存在感を誇る河野のアシストにも注目です


清水エスパルス:7勝12分15敗で勝ち点33の17位 (44得点54失点)J1リーグ

先制試合:15試合 7勝6分2敗(6節の鹿島戦,30節の福岡戦は逆転負け)
先制された試合:16試合 0勝3分13敗(開幕節の札幌戦、7節の浦和戦、23節鳥栖戦は追いつく)
スコアレスドロー:3試合(3節、9節、11節)

ホーム: 2勝8分7敗 勝ち点14  20得点  29失点 得失点-9
アウェイ: 5勝4分8敗 勝ち点19 24得点  25失点 得失点-1
リーグ戦では17名が得点(サンタナ14得点、白崎4得点、カルリーニョス・コロリ・鈴木唯人3得点、中山、西澤、片山、山原2得点等)

複数得点:12試合  
複数失点:16試合
無失点:7試合
無得点:8試合

<得点>前半に14得点 後半に30得点 
<失点>前半は22失点 後半は32失点
※前半30分以降に12失点、後半30分以降に20失点と試合の締め方に注目

昨季は44得点中セットプレーでの得点は9点の20.5%。神谷、山原のCKから得点も記録
54失点中セットプレーからの失点は12で割合は22.2%(FKから2失点、CKから7失点,PKで1失点等)

カテゴリーが代わる中でセットプレーは大きな武器にしたい清水。精度の高いキッカーにターゲットもいます。また、セットプレーからの失点はそれほど多くなくこの部分を強みに代えて余裕をもっと試合運びを展開したいところです

個人的な見どころ

岡山にとっては開幕から強豪の連戦が続く。ジュビロ磐田、そして清水エスパルスと昨季J1を舞台に戦ったチームとの戦いです。昨季はリーグ3位。POで涙を飲んだ岡山ですが、今季も悲願のJ1昇格を目指して戦っています

強豪清水との一戦での不安材料の1つは前節大活躍した佐野、坂本の離脱
もちろんこの経験が本人やクラブに還元するものも多いですが、彼らの穴を埋めるのは簡単ではないはず

見どころの1つはこの2人の代わりとなるメンバーの誰が選出されるか?
前節の交代で見ると、ハンイグォン・木村が濃厚かもしれません。長いシーズンを戦う上でチームでの総合力、そして競争意識は非常に重要です
同じ役割ではないかもしれませんが、特徴を生かしつつチームの狙いを体現できる選手として誰を木山監督が選択するか楽しみです

また、清水が3バックが4バックのどちらを採用して臨むかも注目です
今季の岡山はロングボールではなく短く繋ぎながら攻守でハードワークも見せました
3バックでは立ち位置や、プレスの行きどころで迷いもあったように見えました。もちろんこの1週間で修正はあったと思いますが、昨季慣れ親しみ、個の能力で優位性も出せる4バックでスタートを切るのか。そのあたりの駆け引きも楽しみです

岡山にも若く有望な選手が多くいる中で、清水も松岡や山原といった将来性豊かなプレーヤーと共に、経験豊富なプレーヤーも多くいます。こうした融合がより進めば安定的な試合運びができるかもしれません。その意味では、岡山は前節課題にもなった、選手交代後の試合運びが重要になるかもしれません

交代メンバーでも多く流れを変える事ができる清水に対して、前節の課題を克服しホームでの今季初勝利、連勝を清水相手に示せるか?
一方の清水はより高い勝利へのモチベーションを持って臨み、今季初の勝利を飾る事ができるか?

シーズン序盤ではありますが見ごたえのある90分間に期待が高まります。明日は13時からシティライトスタジアムまたはJリーグ公式映像DAZNで是非お楽しみください!

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