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改善と変革は違うのだよ

先日、カイゼンの総本山とも言える某自動車会社のマネージャーの方(以下、仮にT氏)と話す機会があった。

琴田:「カイゼンで生産性も高いんでしょうね。会社も好調で羨ましいです」
T氏:「いやぁ、そうでもないんですよ。それが」
琴田:「何が問題なんですか?」
T氏:「カイゼンもいいのですが、それが問題なんです。ご存じのように自動車業界も100年に一度の変革期と言われていて、カイゼンだけじゃダメなんですよ」
琴田:「カイゼンだけじゃダメって、どういう事ですか」
T氏:「カイゼンだと飛べないんですよ。飛べる人材が出来ない。今は変革期に必要な飛んだ発想が出来る人が必要なんです」

なるほどねぇ。


改善(Improvement)は既存のベクトルの延長線上でモノやサービスなどをより良くしていくことで、あくまで既存のモノをベースにした活動であると思っている。

対して変革(Change)はそれに対して物事を変えて新しくすること、もしくは変えることで既存のベクトルの延長線上にはない、従来からは飛び出たモノにしていく活動であるという認識である。

日本人は改善が得意で、特に今まで製造業がそうであったように欧米で発明されたモノをより良く改善していくことで、機能や品質を向上させ「メイド・イン・ジャパン」で世界を席巻した(過去形)。

日本の会社では「改善大会」のようなイベントがよく行われていていて、会社ぐるみで改善を推進しているといったイメージがある。

しかし、既存のルールが変わってしまうほどの全く新しい発想の製品やサービスなどをスケールする能力に関しては日本人ってどうなんだろうと考えてしまう。

何が言いたいのかというと、改善大会も結構だけど日本の会社はそろそろ会社ぐるみで変革を起こせる人材や組織を作っていかないとマズイんじゃないの?ということ。

しかし、そこで問題なのは経営者や管理職がそんなカイゼンの中で育ってきた生粋のカイゼンマン達なので変革を起こすにはどうすれば良いか実はよく分かっていないのだ。

どうすればそんな状況を乗り越えられるのか、これからnoteを通じてお話ししていきたい。

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