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なぜ日本企業は変われないのか Part.1

前回、「改善は変革ではない」という事を書きましたが、なぜ日本企業は改善大好きなのに、変革行動に積極的ではないのか考察してみたいと思います。今回は日本人の意識の側面から見ていきます。 技術的問題と適応課題ハーバード・ケネディスクールでリーダーシップを教えるR・ハイフェッツ教授は職場や家庭で起こる問題は二種類あると言っています。「技術的問題」と「適応課題」です。 「技術的問題」は新しいスキルや知識があれば解ける問題で、いわゆる正解がある問題のこと。 「適応課題」は当事者自身

    • 改善と変革は違うのだよ

      先日、カイゼンの総本山とも言える某自動車会社のマネージャーの方(以下、仮にT氏)と話す機会があった。 琴田:「カイゼンで生産性も高いんでしょうね。会社も好調で羨ましいです」 T氏:「いやぁ、そうでもないんですよ。それが」 琴田:「何が問題なんですか?」 T氏:「カイゼンもいいのですが、それが問題なんです。ご存じのように自動車業界も100年に一度の変革期と言われていて、カイゼンだけじゃダメなんですよ」 琴田:「カイゼンだけじゃダメって、どういう事ですか」 T氏:「カイゼンだと

      • 組織変革に無知なシステムエンジニアが変革実施に当たって読んだ本

        アジャイル開発推進を担当している中で変化を拒む保守的な上司や同僚、そんな人たちから構成されるイケてない組織カルチャーに業を煮やし、それらを変えるべく「組織カルチャーの変革が必要である」と役員に直談判。で、「やってみれば?」とあっさりGOサインが。 しかし、言ってはみたものの今まで主にコンピューターを相手にしてきただけの変革素人なので自分でも何をすればいいかよくわかっていません(笑)。そこでまずは「組織変革とはなんぞや?」といった基本的な知識ややり方を学ぶために本を読むことに

        • はじめに

          はじめまして、琴田と申します。 とある製造業でシステムエンジニアをしています。 とは言っても、現在はほとんど開発作業には携わっていなくて、もっぱらアジャイル開発の開発チームへの導入推進をしています。さらに、そこから派生して組織カルチャーなどの組織変革も担当するようになりました。 しかし、アジャイル導入もそうですが組織カルチャーの変革なんて、決まったやり方があるわけでも正解があるわけでもなく、さらにはやっていることを快く思わない人やあからさまに敬遠する人などもいて、どうすれ

        なぜ日本企業は変われないのか Part.1