雨の嵐山にて。
昨日、用事があって久々に嵐山に出かけた。
J Rの嵐山駅に着いたのが朝の10時をちょっと過ぎたあたり。
そこから渡月橋に向けて歩いた。
住宅街をしばらく歩き、天龍寺あたりまで抜ける。
観光地のメインストリート、いつも人がごったがえしていた通りだ。
びっくりした。
全く人がいない。
緊急事態宣言が出ているなかではあるので、当然といえば当然な光景なのだろうか。
それに加えて、今日は朝から比較的強い雨だから、なおさらだったのだろうか。
まさか、これほどまでに人がいないとは思わなかった。
自分の想像からあまりにかけ離れていたので、驚きがしばらくとまらなかった。
土から立ちのぼる水煙のような雲が、低い山の尾根という尾根にさしかかっている。
聞こえてくるのは、時々走り抜けていく車の音と、雨音だけ。
軒先を開けているお店は、ごくわずか。
人の声は一切聞こえてこない。
音だけでなく、目に入る景色も、とても静かだった。
目の前に広がる街は、まだ寝静まっている早朝の景色にも見えた。
だけど、車やバスはチョロチョロと走っている。
不思議な空間に来たみたいだった。
あれほどまでに、大勢の人でごったがえしていた場所。
今までとは全く違う景色に、状況の変化の大きさをあらためて思い知らされた気がした。
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