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ウォーキングについて。

遡ること半年前、実家にいる安心感と親の作る料理の多さから、つい食べ過ぎてしまいお腹が膨らみ顔の輪郭がふっくらして、友達に太ったなと言われたその日からダイエットを決意した。

しかし、決意をしたのはいいものの肝心のダイエットの内容を考えずに過ごしたため、決意したまま太りに太ること半年。

その間に、そうだウォーキングをしよう。と考えてはみたが、
冬の凍てつく寒さを理由にウォーキングを諦め、春の毛虫の行動が活発になる事を理由にウォーキングを諦め、更には今年の異様な夏の暑さを理由にウォーキングを諦めお盆を過ぎようとしている。

ウォーキングは自分の家の環境からしても1番いい運動になる。
自然と触れ合い朝日を浴びながら歩くのはセロトニンを活発にさせるし、自分の無駄に悩む癖を少しでも和らげてくれるのだと、どっかの病院のお医者さんが言っていた。
歩くのは心身共に健康になるのだ。
それだけでウォーキングをする条件は全て整っている。
ウォーキングをしようかな。。。

そんな中、ウォーキングを今一度志した自分にホットな話題が飛び込んだ。
最近、家の近所にヒグマが多数現れていると町内放送での報告があった。
しかも自分が想定したウォーキングコースの至る箇所にも親子のヒグマが何頭も徘徊しているとのことだ。
自分は完全に忘れていた。自然が多い地元で夏のこの時期になると活発にヒグマが現れる事を。
昔は山で生活していた熊も森林伐採や食料難を受け近年は民家に侵入して冷蔵庫を漁る、なんて事もあるらしい。
病院のお医者さんは、自然と触れ合うことはいい事だと言っていたが、まさかヒグマの親子を自然の一部と認識はしていないだろう。
ウォーキング中の自然の匂いや小鳥のさえずりを聞いている中で熊に襲われてしまうなんて事は絶対にあってはいけないことだ。
治療中の身だ、深手を負うわけにはいかない。
ただでさえ高額な治療費をこれ以上捻出する事はできないしもっと言えば、襲われた際に生きているのかもわからない。
あまりにも多いヒグマ多発情報を前にして自分は、熊に「お前は家で指咥えて足踏みでもしてな。」と言われているような気がした。
僕は顔を歪めながら両手の拳を強く握った。

ヒグマの親子がエサを見つけるのが先か、僕がウォーキングを始めるのが先か、このせめぎ合いは秋まで持ち越しそうな予感だ。



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