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青春、というか人生はこの一行である

ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ

スピッツ「チェリー」より


もう、この一行に尽きると思って。

はじめて聴いたのは学生のとき。スピッツ全盛期(?)なかでも「チェリー」は爆発的ヒットで。カラオケで歌うのもはばかれるし、好きな曲に挙げるのもメジャーすぎてって感じなんだけど。この一行だけは、別格というか(わたしのなかでね)


そもそも、めっちゃスピッツ好きってわけでもないんです。もちろん、折に触れて聴くし「楓」なんで、ええわ~となるけど。

もともと音楽聴くほうじゃないんで。どっちかいうと映像や演芸で育ったほうなんで(文学じゃないのか)でも、この一行だけはずーーっと心にあって。いまでも、年に2~3回は想うんじゃないかな?ちょと、草野マサムネさん。あの一行はなんですか??って。


ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ。

これほどまでに、若者(主に10代かな?)の気持ちを的確に表した一行ってある?いや、あるんだろけーど、わたしは思い当たらない。そう、まさにどっちも選べたような気がするんです。ズルとまでは言わなくても、もっと上手くやれた気がする。


憧れじゃないけど「いいな~」って気持ちもあったのかな?要領よくやってる人たちを見て。

いっそ、わたしもズルを・・・いや、ほんとは選びたくても選べなかったんですよね。それが人生のハックかもしれないけど、できないんよって。だからこの曲、この一行に「そうは生きれなかった自分」を重ねる。数十年経ったいまも回顧する。


「チェリー」は、きっと真面目サイドの歌だ。

二度と戻れない、くすぐり合って転げた日♩ひさびさに聴いたら泣けちゃった。そっか、これは学生時代(大学時代と言っていいでしょう)を描いてるんですね。人生のいわば、モラトリアム期。社会に出るまでの猶予を与えられた時間。


わたしも人間なんで。大人になれば、社会に出れば、それなりのズルも覚えました。

だからこそ、あの頃の輝きは少しだけ異質で、鈍い光を放っているのかもしれません。誰かが言いました「人は青春に、必ず何か忘れ物をする」だからって、取りに帰ることはできない。ただ、想像した以上に騒がしい未来を生きていくだけです。



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