どこかで咲いている露の花。【シロクマ文芸部|お題「紫陽花を」】参加記事
紫陽花を手折る。その光景には、微かな神秘性が漂っている。紫陽花の花を梅雨の花と表現した言葉を見かけたことがある。その言葉と出会った時、色を変え、時に形も変えていく花を表すのにぴったりだと思った。
紫陽花を毬のようだと思った頃があった。あのころは、幼稚園や小学校の授業が終わり、夕飯を食べる前の夕暮れを見つめる目が、どこかフワフワとしたものだった。現実を見ているようで別の世界を見ていたような気が、今振り返るとしている。
男の人、男の子はどうなんだろう。花だから、紫陽花を見ても