言葉が絵になる話しの途中「宮崎滞在制作記」⑫ 朗読で絵を描くこと8-①

最初に


宮崎県で、現代アーティストの小澤香奈子さんに呼ばれて滞在制作をしています。詳しくはこちらに。



言葉が絵になる話し

詩を朗読をしている時間だけその作品を創っていくという「言葉が絵になる話し」という企画です。

最終的には一つの作品として完成・発表します。

1月15日~19日までの間は僕が宮崎でその日描いた詩を朗読している間、詩で湧いてきたイメージを小澤さんにドローイングしてもらっていました。

1月20日、22日制作は次の段階に入って、詩で湧いたイメージで描いたドローイングから要素を抽出し、本番の作品を描く前の「下書き」第一弾の作業に入りました。

色をほとばしらせた中から、必要な線や形を拾っていく。

彼女曰はく「ここに小さい神様を宿らせるための下準備」だそうです。

一体どんな絵になるのか?
この段階だと、どういう絵になるのか全く分かりませんwww

小澤さん曰く「小さい神様が来るための準備」とは、

こういう場を用意したから、どうか、この絵に特別なものが宿りますようにという願いを込めて、まずは場(下書き)を用意する工程とのこと。

そして、本日、1月24日、本日からまた新たな工程に入ります。

今日からはついにキャンバスに向かう作業に入ります!!!

そして、久世は久世で、絵を見て大元の詩を何度も何度も読んでいきます。

こんなに何度も短期間で同じ詩を読むのは初めてです。

自分の詩がどのように自分の中で変わっていくのか。

さらに、制作途中の絵を見ながら、それに刺激を受けた新しい詩を読んだり。色々と自分の言葉が絵になるために出来ることをしていきます。

言葉を聞いている間だけ、詩を聞いている間だけ筆を走らせるとどんな絵になるのでしょう。

言葉が絵になる瞬間には何が起こるのでしょう。

言葉が絵になる話しの途中をお楽しみくださいね。

ちなみに前回読んだ詩はここ。

https://note.com/kotobanohitoqz/n/n533712922d7c

出来た絵はここ

https://note.com/kotobanohitoqz/n/n2dfae5e6477d

この企画の前回までの様子は、

こちらのマガジンで毎週まとめて販売しています。

かなりの量の詩や写真、制作過程がお手頃価格で読めるのでよろしければお願いします。




小澤さんの絵の特徴の一つに、袋をかぶった人間のような妖精のようなかわいいキャラクターが居るのですが、これから下書きと向き合って、そのキャラクターがどこに居るのか、居たらいいのかをこれから感じていくそうです。

僕の音源KIND OF REDの為に描いていただいた作品含め、いくつか公開したいと思います。

画像1


画像2

スクリーンショット 2020-09-14 21.51.10 (1)

このような絵になるのでしょうか。

このキャラクターたちはどこに配置されるのでしょうか。

神様は絵に宿ってくれるのでしょうか。

皆様!お楽しみに!

今日の詩は全編無料で公開します。

実際に読んでいる様子もカメラで撮影してます。

そのうち編集してYOUTUBEにUPするのでお待ちください。

この施設はネット環境がほぼないので、2月後半くらいにUPします。

とりあえずの今日の模様はTwitterliveで中継しております。

Twitter:@waraukuze

前回のTwitterライブはこちら


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もしくは、今久世が欲しいもののいくつかをリストに入れております。
そちらの商品を購入いただくと久世に届きます。エサを与える感覚で。宮崎に届くよ。開封動画作って、感謝を伝えます。

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頑張れ久世ちゃん!

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それでは本日朗読する詩です。3つ!

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身体を包む優しい沼


ふかふかの沼に包まれる感覚を知っているかな?

田んぼに足を突っ込んだことがあれば、それを思い出してもらえると助かる。

それがなければ海や川に全身浸かっている感覚が一番近いかな。

身体を包む優しい沼があってだな。


そこに全身を沈めるんだ。


水よりも密度のある沼の泥が全身を覆う。


わかるかな?1mmの隙間もなく、身体をふかふかと優しく覆ってくれるんだ。

自分の全ての場所が分け隔てなく覆われている気持の良さはいいようのないものなんだ。


覚えてないけど、母親のおなかの中にいるような安心感とでも言えばいいのだろうか。


その沼に入るとね。先端部分から少しずつ、
なんだか分からない生き物にたべられていくんだよ。

それが不思議と怖くないんだ。血は出てるのかわからないけど、痛くはないかな。

でも自分が減っていっているのがわかるからね。少しずつ。
たまに恐怖のようなものは身体をよぎることはあるよ。
でもふかふかの沼に身体が包まれているからあまり気にならないんだ。


少しずつ減る体を減っても泥が優しく覆ってくれる。

わかるんだよ。自分の身体がどれくらい減ったか。足はもう太ももくらいしかないな。

でも泥があるから自由だな。手はもう肩くらいまでしかないな。

でも泥があるから自由だな。


意思が伝達できるんだよ。
泥があることで、足や手の指があったころと同じように
泥が自分の意思を反映させて世界に伝えてくれるんだ。


頭だけになったら、そこでしばらく、身体は減らなくなるんだ。

頭だけになって、ふかふかの優しい泥に包まれて、身体が無くても困らなくなって。

むしろ前より密接に世界とつながっている感覚があって。

手を伸ばそうと頭が思ったら身体があるときは手だけ伸びるわけだけど。

今は地平線ごと星一つ分自分の身体になった気分でね。足もそうなんだ。

泥がね、血や内臓の代わりをしてくれるから死なないよ。

最後に頭も少しずつ食べられて自分の形はなくなるんだけど。

それは死ではなく世界との同化なんだ。

私はセカイになったんだ。ちゃんとそう思えるんだよ

そして空気になって、ここで、情報として浮かんでいるんだよ。

気楽なもんさ。

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解錠

真夜中の紫陽花。泣き崩れたまま。

笑いながら太陽。


反芻を被せる。

真夜中の紫陽花。傷が癒えぬまま

時間たちと抱擁

ポジティブなマインド。

最高、幸い、わいわい、体内。

邂逅、最高、最終、濃厚、くらっくらっするね。

くらっくらっするね。

短冊にチョップ。もんどりうってモンドリアン、ショモリアン。

明け方には、いつものように、ただそこに居て。

ただそこに居て。

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39個の手

7個の目が見ているぞ。


お前の姿を見ているぞ。

真夜中目を覚ますと43個の声がした。


沢山の場所から、少しずつ、滲み出してきた声を聴く。


お前のことを見ているぞ。7個の眼でたっぷりと。
お前はちゃんとしているか。お前は正しく生きるのか。

一瞬の隙もなく、お前をずっと見ているぞ。

みるならみろよ。俺は俺を生きるんだ。
今から、91個のこの俺が、お前ら叩いて回ろうか。
壊して回ってつぶそうか。

43個の声は、消えた。

代わりに39個の手が私に向かって祝福を始めた。

よせやい。わたしは一つの眠りについた。

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どんな絵が出来たかはまた次のノートで公開したいと思います。

この記事を読んで頂いてありがとうございました。

今回の滞在制作は、皆さんの投げ銭がリアルに僕を生かします!

言葉を絵にするなんて面白い!詩を朗読する間だけ出来る絵!って面白い!

って思って頂いた方は是非投げ銭・サポートを!

本当に感謝を込めて。本日もお付き合いいただいてありがとうございました。

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アートフェア東京、アート台北、KIAFなどに出品し、アジアを中心とした海外で活躍されている現代作家・小澤香奈子さんにお招き頂き、宮崎県にて…

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