KIND OF RED 採用【全詩公開】

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はじめに(注意事項)


このノートは私がやっている、現代音楽家、市川ロ数との

ユニット言音(ことね)が2020年10月28日に発表した

KIND OF RED という音源で朗読した全詩になります。


KIND OF RED は下記に掲載した詩を朗読してますが、

音楽と合わせることで、もともとの詩のタイトルを音と言葉があわさったとき用、言音(ことね)用に「つけなおして」おります。

今回のノートは音を公開しない都合上、言葉を楽しんでほしいという意図があるので、もともとの詩のタイトルで公開しKIND  OF RED 内のタイトルを各詩の最後に()をつけて記載しております。

(詩はKIND OF RED 収録順)

音源を聞いていただいた方は「もともとはこういうタイトルだったのか」、「音と寄り添うと、ああゆう風にタイトルが変わるのか」と楽しんで頂ければと思います。

音源をまだ手に取っていただいてない方は、「この作品がこういうタイトルに変わるのか」、「音と合わさるとどうなるんだろう」と楽しんで頂ければと思います。

KIND OF RED【全曲解説配信】

本日、11月11日(水)19:30より KIND OF RED の全曲解説をyoutube にて行います。

隠された思い、制作秘話、など話す予定です。

是非ご覧ください。

そして楽しんで頂けたら、ご購入、サポートの検討をお願いいたします。

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KIND OF RED


赤を描いた。


言葉と音で描ける赤を まだ揺れているうちに 揺れていることを。

赤。

かけらを見つけた。それをつないだ。

これまで揺れてみていた ものに 赤を 向けて

風も水も火も土も街も技術も
 
いままでここで飲み込んだ/吐いた/歩いた/笑った/分の覚えてる全部。
 
私の身体を 感じる世界と宇宙を こころとあたまで言葉にのせて 

赤を通して眺めてみる

思想を赤で見なおして、歴史に赤をのせていく、疑問に赤を塗ってから、今までとこれからを赤を使って考えてみる

堅牢な赤の穴。

悩める赤の腕

赤が仕掛けた罠と残る希望

赤の流れ 赤の揺れ 傷が 乾く前に

これはなに?


椿だよ

それは人が付けた名前でしょ


じゃあこの子の感情は。歌は?楽しかったことや嫌なことは?

何も知らないよ


名前は誰かが付けただけ。

わたしは知りたい このこの意味を 観測した事実じゃなくて 友人として

あなたとわたしとこのこは どれだけとおい・おたがいが ここ にいる 今。いつも。

世界 と 私 は 

のたのたのなかにいる


けして消えないのたのたのなか

人が経験するなかでいちばんつらい

のたのたのなかにいる


私の中へ 私の赤へ

ゆらゆらと たえず うつろう せかいのなかで

わたしのなかを赤にして 眼を ひらく


私が揺れているとき世界は?


最初から最後まで全部覚えていた日なんて一日もない。


記憶は揺れていて、身体も揺れていて、

人やほかの沢山の生き物もぜんぶ揺れていて、

ぶつかって かさなって じぶんの揺れがわからない

揺れているかもわからない


誰の揺れ?誰の/何の/揺れの中の/上の/下の/何が/私の揺れ?

自分だけで決められることはなくて、


それでも [私は揺れていてここに私がいる]と言っている


揺れていることをわすてら あんたは いつも 忘れてら

ここがどこだかわかるかい?

ゆらゆらと たえず ゆらめく せかいのなかで

ひとひとりが ひらひらと

命をここに置いていく

それぞれにひとつのいのちをおいていく

揺れて巡る 渡して流れる

繋げて結ぶ 終わって変わる

揺らぎの中の微かなわたし

ここはどこ?

誰も知らないはずなんだ。


ここはどこ?

日本だよ

それは人が付けた名前でしょ?

ここはどこ?

地球だよ

それも人が付けた名前でしょ?


ここはどこ?

言葉じゃないか

それはどこ?


ゆらゆらと ゆれて かさなる せかいのなかで


人の全ては

世の、中で、

人が付けた名前をしてる


その外側で 存在が自我を手放し そこに居るの  

揺らぎの中 の かすかな わたし 


私を 遠いところで 眺めれば

私は ただの ゆらゆらで 存在してる  わかる 

揺らぎの中 に ひそかな わたし 


ここに居るのがみえるかい?

みえるよ私は。

私は実体のないたまたまここに居る何か 

終わると 揺れに消えていく


始まりも終わりも少しも変らぬ揺れのなか

生まれた 私はここにいる 

 どこでもない場所。ずっとここ。

あなたも決まった場所に居るみたい。

 どこでもない場所 ずっとそこ。

それはあなたのいるところ。


ここはわたし。 そこはあなた。

死ぬまで 

ここはどこ ここはわたし/あなた/せかい 

小さい身体。あるがまま。  


KIND OF RED


ただ立つために言葉をつかう
ただ在るために言葉をつかう

揺れて浮かべる 思考は影 

(KIND OF RED)

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RED1

いつも

   最後

 止まった

忘れた 
  
生まれた   

      
 言葉

 僕

飛んだ

(RED1)


==============================

謎夜 饒舌


赤と歩く

私は赤と歩く。

私たちはおしゃべりをしない。

赤と歩く。

(謎夜 8112夜目より抜粋)

(続く/つらなる/細切れな)

==========================

妖怪たちへ

ここには血と肉があります。
満足ですか?


ここは人間の言葉で日本と言います。
今はそう言います。
日本では毎年行方不明者が出ています。


おいしいですか?


そもそも妖怪は人間を食べるって前提が間違ってますか?

僕たちが知ってる妖怪はいい妖怪もいて悪い妖怪もいて
みんな悩んだりもしていて。


あっ。僕たちが妖怪を知ってるのはお話の中で描かれているからです。


お話の中で妖怪は大活躍してます。


知ってますか?


あれは人間が描いた妖怪なのかな?
妖怪が描いてる妖怪なのかな?


全然本当のことはわからないけれど、
いくつかは凄く良くできていてつくり話とは思えないんです。


僕たちは妖怪のことどれくらい知ってますか?
僕たちの知ってるどれが本当ですか?

名前だけですか?
名前も人間が付けただけですか?

出来ればちょっとでも本当のこと知ってから死にたいなと思います。

闇が好きなんですか?
好きとかって気持ちあります?

そもそもこの、妖怪は感情があって人間に興味を持っているモノもいるはずだという前提でのお手紙は煩わしいですか?
この考え方自体がとても人間らしいかもしれません。


分かりたいって欲求は人間だけのものでしょうか?


なんだ?僕も今日なんでこういうことを知りたいと思うのか分かりません。
いつもちょっと離れたところにあなたたちが居る気がしてるんです。

今日はその距離が、距離というか妖怪と僕との間にあるねじれが
少ないように思えるんです。


たまにそういう日があります。新月の晩とか。真っ暗に近いと。
でも、そういうときは怖くて心臓がどきどきしてるので
なかなか冷静に言葉が出てこないんです。
今日は暗くもないのになんかあなたたちに話しかけたいくらい
近くに感じています。

人間は限界なんか無いように色んなことをしていきます。
できないことなんてないように見えます。
でもただ人間に出来ることをたくさんやっているだけなんですよね。


どう思ってますか?


僕はあなたのことが知りたいです。
だからあなたの意見が知りたいです。


あっあなたでいいですか?
あなた方の方がいいですか?

さっきから何度も言ってるから今更かな?


人間がやってることどう思ってるかなぁ。


笑っちゃいますか?何も思いませんか?


こうやって言葉に残しておくと妖怪の中のインテリ?が
読んだりして、目の前に現れたりしてくれるといいな。
この国には妖怪が描いたとされる手紙がお寺に残っていたりします。


今はメールも打てるのかな?


僕だけ知らないだけでみんな妖怪と仲良くしてるのかな?


だとしたら僕だけ仲良い妖怪が居ないのはなんでなんだろう?
信じ方が足りないのかな?


人間だけの場所に居ると人間がよくわかりません。
だから、妖怪のあなたから見て人間がどう見えるのかお話を聞くことで
今までと違う人間のカタチが知りたいんだと思います。


僕は人を愛しています。今までと違う感覚で。
今までと違う感覚すぎてその人が人間かわかりません。


僕は人間らしくできてるかな?
こういうことは人間は思わないのでしょうか?


妖怪にこの話を聞いてほしかったです。


どう思ったのかなー。


素直にまっすぐ生きることができたらと思います。
そう素直に思えている今はやはり今までと違う今です。

僕も人間かわかりません。
でも人間かわからなくても人間かわからないものを愛していて
多分これは人間だけの感情じゃないと思うんだよなぁ。

だから妖怪に話しかけました。

(あなたの傍にいる)
==============================

オオカミの夜


昨日の夜 僕は半分だった

最後の音 最初の声

最後の声 最初の色

最後の色 最初の人

最後の人 最初の音

昨日の夜 僕は半分だった

もう半分の皮をかぶって
もう半分のふりして

もう半分ももう半分でもう半分の皮をかぶって
もう半分のふりしてる

自分たちのお腹に宿る遠吠えがもう半分。会うまで僕はここでこうして半分でいる


世界中の雨

世界中の音

世界中の風

世界中の水

世界中の石

世界中の話

世界中の声

割って 尖って 搾って 身体

世界中の色

世界中の林

世界中の傷

世界中の数字

世界中の昨日


そっと 溶かして 渡して 言葉


(上記に作品でRED2)

==============================

ぬいぬい


ぬいぬい

   ぬいぬい

ぬいぬいがきてぬいぬい

  ぬいぬい

ぬいぬいぬい


ぬいぬいがきてぬいぬいぬい

 ぬいぬい は とんとん

とんとん は ぽんぽん

    ぽんぽん は ぷんぷん


 ぷんぷん は ぬいぬい と こんこん

ぬいぬいはくいくい


    くいくいはぺんぺん


ぬいぬい    
       
      ぬいぬい


  ぬいぬいがきて ぬいぬい

みんみん  みんみん
   
   
     みんみんなみんな  ぬいぬい


Teardrop


淡々 リディが 糸 衣 不意 出たる

手 絵 絵 絵 絵 手 絵 絵 絵

 心胆 笑みな 根本 使役し 詩画 岸 笛 藻 そ 喰え 洗い 住まい 消え 入れ

厩舎 降らないんだ 涙 袖 笑い そのまま 上へ

無い  杯 ルレクチェ ナイフ クライフ 本 挟む  虚栄 払う 散漫 誰の手

がっ。 かいくぐらん 剣やさ。 冨栄 嗤う 煩悶  綺麗 

乳茶 入んだ つがい は 臥せ 払う 三眼 

割って いつ いつ 魔 愛 もつと一方 触れ合うな 美麗 穴 言う 談話  絵 絵 威

諦 泥 府 こんな 不安 往復すっと これ 千円 書

虚栄 嗤う 関門 華麗  持つと 隠遁  芸 攫う 祖霊 探す 難問 pray


 風射 背景 這うんだ 不壊 散漫 散れ入れ 

嫌 もう 素振りを 歌うのは 嫌 もう 素振りを歌うのは


(上記2作品で 環:B・一つになること)

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謎夜 夜のない国


夜のない国ではみんながかたまって寝ていた
何重にも円をつくってかたまって寝ていた
お辞儀をするような格好で前の生き物に身体を預けて


大きな花のようになって。


暗くなくちゃ寝れないからさ。こうやってみんなで暗くするんだよ
その国の人間はみんなそういった。

夜のない国だから。


夜のない国ではみんな同じころに集まって寝る。
どんなへそ曲がりも夜になると寝るために集まった。
みんな同じ夢を見るんだ 同じ夢の違う時間を見るんだ

へそ曲がりも意地悪も嘘つきも大きな花のようになって。


目覚めはみんな同じ時間だった。
起きると みんなで夢の話をする。
みんな同じでみんな少しづつ違っている同じ夢の地図を描くように。
それがこの国の一日の始まりだった。
夢の世界の地図は毎日広がっていく。

ある日のこと。
みんなが起きると眠りの円の中心に小さな球が出来ていた。

眠って咲いた大きな花の種のよう。

それがその国で出来た一番最初の夜だった。
覗くと暗闇の中にいくつもキラキラ光るものがある 小指の先ほどの小さな球の夜。

それから 夜は いくつも生まれた。
その国の人間の数だけ生まれた。

みんなそれを持って帰った。みんなかたまって寝なくなった。


夜を灯すと暗くなる。
何故だかみんなそれを知っていた。

みんなが別の時間に夜を灯して眠りにつく。
みんなが別の時間に眠るので大きな眠りの花は咲かなくなった。
みんなが自分の時間の中で自分の夜を持っている。

その国の夜はこうやって出来たんだ。
ここから始まったんだ


ところが、しばらくすると、またかたまって眠るモノたちが出てきた。
その数は少しずつ増えて、ついに昔のようにみんながかたまって眠るようになった。

大きな花がまた咲いていた。

みんなの小さな球の夜たちは真ん中でくっついて 少しずつ大きくなってくっついて、
1つの大きな球になって膨らんで。
毎日人は集まって。毎日みんな集まって。寝て。
ついにはみんなが球の中に入って。大きな花が咲いて。
それでも毎日集まって寝て。同じ夢を見て。

小さな球の夜はいつしか大きくなって国を覆った。


そこでまたみんな集まらなくなった。
それでいいみたいだ。


僕の国の夜はこうやって出来たんだ。ここから始まったんだ。


今はみんな違う夢を見ている でもみんなまだ同じ夢を見ている


起きて話すと 必ず同じ夢を見ている。同じ夢の膨らみを。

ずっとみんな一つにかたまって大きな花を咲かせて寝ている。

(謎夜 8712夜目より抜粋) 


(タテの深さを教えてあげる)

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RED1

いつも

   最後

 止まった

忘れた 
  
生まれた   

      
 言葉

 僕

飛んだ



RED3

影と


 二人 


歩く 


繋げた 


柔らかい

 あなた 

風で 

声が

(上記2作品で RED3)

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謎夜 一回


一回、目を瞑ってあけると夜だった。

一回、目を瞑ってあけると朝だった

一回、目を瞑ってあけると夜だった。

それを瞬きと呼ぶんだと。


(謎夜 5804夜目より抜粋)



謎夜 虧月(きげつ)


(深く(((深く(((深く((((深く


        ((((((深く))))))

                  深く))深く)))深く))))


(謎夜 3405夜目より抜粋)


謎夜 一日

一回だけしてみる。


一回だけ息。

一回だけ歩く。

一回だけごはん。

一回だけ黄色。

一回だけ、夜。一回だけ私。


(謎夜 7251夜目より抜粋)

(IKKAI)
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このまま

その家ではたくさんの湯気がのぼっていた

リビングでは特にたくさんの湯気が。

たくさんの湯気はそれぞれリズムとスピードが違う

私は黒い服を着た女の人が湯気といるときその家で目を覚ました。

湯気を従えるでもなく、飼いならすでもなく
でもその人がその湯気があることを許すから湯気はたくさんそこにある。
それは起きてすぐに分かった。

私が起きてもその人は特に何か反応をするわけじゃなく、淡々と
湯気に直接は関係のない作業をしている。

それが湯気たちのリズムとスピードを少し楽しいものにしていた。

湯気たちははっきりと言わないけど、この場所が好きみたいだ。

不思議と結露はなくかすかなレモングラスの匂い。
湯気たちで部屋の輪郭は少しだけはっきりとしない
湯気たちでたくさんの層があるのに一つの層にしか見えない
少し空気の質が違うきちんとした一つの空間が不思議だ。

ここと女の人のいるすぐそこは全然違う場所のように感じるけれど
湯気があるから必ず同じ場所なんだな。

まだぼんやりとした頭でそんなことを感じながら
たくさんの湯気を見るともなしに見ていると
だんだんそれがボレロだと分かった。

その瞬間女の人はこちらを見ておはようと言って
僕にしかわからないと思うかすかな感情を出した。
湯気が奏でるボレロは楽しさと妙なおかしさを増す。

湯気でここはあたたかい。湯気は少し恋。
その家で私はこのまま


ポーランドのプール

夢のなかで5年前の友人と会っていた。
その友人とは今でも親交がある。
 
 
ただ、その夢のなかでは彼は5年前の彼だった。
プールのそばで、二人で話をしていると、
入り口から男が入ってきた。
 
 
今のその友人だった。
 
 
私は5年前の彼に今の彼を紹介した。
5年前の彼は「こいつは大丈夫か?」と僕に何度も聞いてくる
 
 
私たちはお互いに人に話せない秘密を抱えていて、
それは社会的にもいけないことで、
その話しの真っ最中に今の彼が入ってきたので、
昔の彼は彼からすると未来の彼である今の彼をとても警戒していたのだ。
 
 
今の彼は屈託のない笑顔で
「こいつにポーランドのプールの話しをしてもいいか?」
と聞いてくる。
 
 
今の彼と昔の彼はまだ言葉が通じないみたいで私を介して会話をしている。
 
 
昔の彼は「こいつは海洋の手のことを知ってるのか?」と聞いてくる。
 
 
私は今の彼に
「こいつにはもちろんポーランドのプールの話をしても良い。仲間だ」ということを伝え、
 
 
昔の彼に「海洋の手の話しは彼から聞いた」と伝えた。
昔の彼と今の彼は私を通して徐々に打ち解けていき 
私を通さずとも言葉が通じるようになった。
 

「ふたりは同じ人間だ」という事実を伝えてみようという選択肢さえ思いつかなかった。
 
 
二人は同じ人間ではあるが5年も違うと全く違う人間だった。
私が紹介の仕方を間違うと全く仲良くなれない可能性さえあった。


(だけど優しい)

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太陽の話し/ゆっくり 水面 くらやみ おれんじ


壊れた時間の隙間から あなたの意味を触らせて

濃くなる影が 裸の僕を 振り返る

膨らむ限り
一人ぼっちで漂う温度

この時間が終わらなければいいのにという時は、

[ 日々の ひび割れ  昏きもの ]

一人ぼっちで漂う温度

今死んでるから絶対音を立てないでね

それはさらなる何かが見える世界だろうか


時間と距離の味がする。


即席の風景 割れたら側に

言葉を墓標に刻んで一つ


だって、僕たちは今より多く何かを握りしめていた
何も知らない身体の言葉 知ってしまった身体の言葉。
何も知らない 分からない そこにあるだけ ここにいるだけ 揺れるだけ

おおくのやみをとうとうとかがやくやみにろうろうと


でもそうとしか言えないということは実際にそうなんだ。


        まわる 人がいる


暮れてなぞった記憶を一つ
世界が自分の肌になって。

お帰りなさい

手を大きく広げたみたいな形で


同じ街同じ建物同じ声。


随分前のことである


冷たく音もなく。そこにいる深海魚。


笑っていたね。


人が大事な人のことを話すとき


点灯。

・一段上 月の住処 深藍 近づくと見えない

同時に何かを重ねつつ何も重ならない今を。

随分前のことである


tatoontesten totenstenoat tentosoatent


僕は次の手順を確認した。

俺たちは月の中の森

・照らす 進む 戻る 見た もう一回 交信


これは僕の身体です。

たぶんそれだとつかまるんだよなぁ。


一滴一滴岩から染み出る水のような声を出す。


 僕の知らない世界みたい。


その国のルールには従ったほうがいい。


骨は言葉で出来ている

今どこから奏でてました?
今どこから奏でてました?

今・どこから・奏でました?


キクラゲを戻してる


 僕の知らない世界みたい。

・回復 薄く埋まる 思い出す 少しの間 分離 ルート


不在を確定させるためにチャイムが鳴った

わたしはわたしを詩人という

・伸びた 踊る 新しい線

・受容 水 

私は海の中に居る


内緒で 優先


手はこちらに延びている。

怖い綺麗


・覗く


怖い綺麗


・一段下


・保存

・どこに伝わってるの 変化 咀嚼 流れる もう一回

・一瞬死ぬ 一瞬生きる 隠す 見つける ひとりだけ見れる

あなたはそれを知らない。


ミュニュエル 私を おあがりよ

覚えることはないんだ。
答え ではない なんのことはないんだ

私はここに居る。

声は聞こえている。


・到達 重なる つかまえる つかむ


声は聞こえている。

日曜日は全てを捧げることにする


船に乗る筈もない。

私も無理やり近づいていけない。


みていることがばれた+

忘れた言葉に看取られた。


さまようものである。

人間はすぐ骨にぶち当たる

眼はもう彼らのもの。
 

私はここに居る。


いつ出てきてもおかしくなくて。


あなたはそれを知らない。

・溶ける もらう 分ける 一瞬死ぬ


起こっている色 見えている音

船は進む


仕える月の画力

・宿す 全部 ぜんぶ

私は朝          開けた

        部屋のドアを


新しい身体新しい風新しい私


いままでどおり新しい私


普通になりすぎていたことたちを

起こっている色 見えている音


仕える月の画力

これを空に返します

私は朝          開けた

私はよくものを見る。


手はこちらに延びている。


声が食べたい

これは僕の身体です。

・照らす もう一回

雨もいつの間にか止んだことですし。

・もう一回


雨もいつの間にか止んだことですし。


世の中の大事なものが損なわれないように。

殆どの作品は予感でしかない。

・まっすぐ

僕の知らない世界で

人が大事な人のことを話すとき

 高い死 

喜逸の小石


同じ街同じ建物同じ声。


予感はいろんな形で現れる。

世界が自分の肌になって。


だから僕はしばらく夢を見ていると思うことにしたんだ


tatoontesten totenstenoat tentosoatent

人が大事な人のことを話すとき

笑っていたね


暮れてなぞった記憶を一つ


お帰りなさい


それは何も奪わないのか。


その人にしか使えないものがあります。

時間と距離の味がする。


濃くなる影が 裸の僕を 振り返る

貝舐めまであと1日ある。


だからたくさんたくさんずっとお話ししたいです。
たくさんたくさん教えてください。

いままでどおり新しい私


あなたの言葉で僕のこと。

(世界からわたしたちへ)
==========================

以上になります。

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