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4-6歳児:言語聴覚士がオススメする絵本「パンダ銭湯」
こんにちは。小児療育をメインに行っている言語聴覚士の木山です。
言語聴覚士が実際の療育に使っているオススメ絵本を紹介するシリーズ。今回は私の尊敬する上司が「子どもの反応が面白い」と太鼓判を押す絵本「パンダ銭湯」の紹介です。(以下ネタバレになります、ご注意ください)
すでにかなり有名で、関連グッズなども登場しているこの絵本。パンダの親子が銭湯に出かけてひとっ風呂浴びるという単純なストーリーですが、そこにクスリを笑えるおかしみがあります。
オススメポイント①お風呂の手順がわかりやすい
お風呂は誰だって毎日入るもの。服を脱いで風呂場に入って、からだや頭を洗って、お湯につかって……そんな流れを、多くの子どもたちは既に体得しています。ことばでそれを説明するのが苦手なお子さんでも、自分が毎日やっている日常的な行動と結びつけることで、ことばにしやすくなります。
オススメポイント②年齢によって反応が変わる
年中さんや年長さんと一緒に読むことが多いのですが、年齢によって違った反応が出るなぁと思ってみています。
パンダ親子はまず脱衣所で服を抜いでいくのですが、実はパンダの正体はシロクマで、手や足の黒い部分は手袋や靴下、目はサングラス、耳の部分は黒粉で染めている、という状態。絵本の中でまず手袋や靴下を外すのですが、年少さんや年中さんは「ふーん」と眺めている子が多いように思います。対して年長さんは、パンダの手足が衣服だったということがわかるこのシーンで「えっ?」と驚いたり、クスッと笑ったりする子が多いようです。
この違いがなんなのか……正直よくわかりません。この絵本の一番のポイントはこの意外性だと思うのですが、その意外性を「意外」と理解できる年齢が年長さんで、「そういうものなんだ」と捉えるのが年中さんの年頃、ということなのだと思います(もちろん個人差はあります)。この違いを見るのが大人にとってもとても面白いんです。
絵本は1回読んだらおしまい、とするのはもったいないです。子どもの年齢によって反応が変わることもたくさんあります。パンダ銭湯、ぜひいろんな年齢で長く読み聞かせてほしい一冊です。
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