本当の豊かさを得るために。“興味の種”を育て、エビで鯛を釣る。
随分霞んでしまっている人も多いでしょうが、学生時代に悩んでいたことって覚えていますか?私の悩みごとの一つは、“趣味がないこと”でした。
スポーツでもインドア活動でも何でもいいので、それと言えるものがほしくて、でもどうやったらできるのかサッパリ分からなくて、結構深く悩んでいました。
一時期は、流行っているものを何となくやってみる、などしましたがハマる感じがなく、無理やり楽しいフリをして皆の輪の中に入ることで、趣味と呼んでいるような感じでした。
30代後半から、先行投資型、去る者追わない精神に方針転換をしたことで、流れが大きく変わったように思います。
今は、書くこと、写真(特に木の写真)とその発信、映画鑑賞、人に会いに行く旅行、イベント企画・開催、参加などが趣味ですが、当時のように「強いて言えば……」というような枕詞をつけずに、堂々と
①内から湧き上がってくる好きなもの。
②自然にそうせずにはいられないもの。
③ワクワクする楽しいもの。
と表現できる趣味です。
うつ病の経験が大きかったと思うのですが、症状が落ち着いて以降、人生を新たに生き直すように、いろいろな習慣を変えたことが功を奏しました。
先日、この方針は堅持すべしと改めて思った出来事がありました。
お仕事で歌舞伎に携わることになったんですが。インバウンド向けのイベントということ以外詳細がもらえなかったもので、不安になった私は、図書館で歌舞伎についての本を3冊借り、ザッと読んでみました。
正直、歌舞伎には全くと言っていいほど興味がなかったので、借りたところで寝落ちしてしまい1冊も読めない可能性もあるな、と思っていました。
ところが、読み始めたらこれが思った以上に面白く。歴史など概要を把握できるほど読み込んで、仕事終わりには、歌舞伎座の担当者さんにオススメ図書を聞いて購入したり、舞台を観に行くほどになり、自分でも驚いてしまいました。
そして改めて“興味の種”は見つけて育てる必要がある、と再度心に強く刻みました。
興味の種を見つけるにはもれなく“まずやってみる”が大切で、“好きになる訳ない”とやらず嫌いになっているものが、きっと山ほどあると思い至りました。
“無駄になったらもったいない”と思っていると、何も始まらず、そうなると必然的に好きなものは見つからず、自分の人生は豊かになりません。
本当の豊かさって、これ好きだなと温かい気持ちになったり、心の奥まで揺れ動く感動を覚えたり、明日のエネルギーが湧いてくるようなことを持っているかどうか、だと思います。
先行投資にあたって躊躇うのは、時間と手間よりもお金だと思いますが、私は方針転換をしてから、“最初にかかるお金をケチって、一生ものの喜び、楽しみ、栄養源となるものを得る機会を逸する”ことの方が、ずっともったいない、と常に心に留めるようになりました。
上手くいかなかった場合も、失敗談がネタになったり、人との会話の中で知識として役立ったりします。
チャレンジはいろんな形で自分の中に残るので、上手くいかない場合も、それはそれで良しとする。
去る者追わない精神で、かかったお金や手間、時間などを悔やんだりせず、自分には合わなかったんだな、と静かに手放すことにしています。
今はいろんな選択肢があるので、初期投資も、私のように図書館で本を借りるなり、道具をレンタルするなりで抑えられますし、実際にトライしたものの合わなければ、道具などをフリマアプリで売り、費用を抑えることもできます。
損して得取れ、と言いますが、本当にそうだなと思います。
エビで鯛が釣れたチャレンジの一つが、2016年よりMeetupというプラットフォーム上で始めた、人の脳みその中をのぞいてみようというイベントグループです。
年会費はかかっていますが、800人以上のコミュニティになり、以下のような大きなリターンが得られています。
①コミュニティ運営のノウハウ習得。
こういう告知で呼びかけると、こんな期待を持って皆さん参加を決めるんだな、などいろいろな発見があって面白いですし、アイスブレークの効果的な方法が身につけられたりと、仕事上でも非常に役に立っています。
②自由なイベント企画で参加者を楽しませることの喜び。
こういうイベントは他になくて面白い!と言ってもらえた時の喜びは、言い表せないものがあります笑。
③面白い人達との出会いと得られる情報。
個性豊かな人間関係が広がり、精神的にも助けられています。いろんな人が持ち寄るアイデアからの閃きや雑談の中で得られる情報は、非常に幅広いものがあり、自分の人生のいろんな面でかなりの影響を及ぼしているので、費用対効果は測れないものがあるなぁと思っています。
④プラットフォームの構成の理解。
プラットフォーム自体について概念理解ができると、他の会社が提供している別の目的のプラットフォームでも類推が効き、使用に慣れやすい。
など。
大人になると、やらなければならないことがどんどん増えて、それは減ることなく次々と現れるので、自分で時間を見つけて興味の種に充てる必要があります。
好きになるかどうか分からなくても、少しでも気になったら手に取ってみる、試しに買ってみる、思い切って参加してみる。
若い頃は、仕事で疲れ果て、そのストレスを何となくの買い物で無理やり発散していたこともあります。
そうやって購入したものはお気に入りになることはなく、あれは浪費だったなぁ、と今は分かります。
形がなく目に見えないもの、時間や手間をかけることで初めて価値がわかるものは、特に判断が難しく投資するのも躊躇いがちですが、一時の出費ばかり気にしてとにかく損をしないようにしていると、決して実にならず、返ってもったいない。
“長いスパンで考えて自分のためになるもの”にお金や時間、手間を投入することで、自分の人生をより濃くより豊かなものにしていきたいと思っています。
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