大切な人へ、普段から気持ちを伝えていますか?いつでも言える…と思っていませんか。
目まぐるしく過ぎていく日々。時には立ち止まってよく考え、後悔少なく生きたいものですよね。
いつでも言えるし、口に出さなくても分かってるだろうし、照れくさいし……、でもいつかは言おうと思っている、感謝の言葉、あの時に言いそびれたごめんという言葉など、実はいろいろ心の中にしまっていませんか?
昨日は父親の命日でした。師走ということもあって、ハッ忘れていた!ということもしばしばなんですが苦笑。
私はうつ病の闘病真っ只中に、父親を亡くしました。
その数年前に父はがんの手術をしており、その時に5年後の生存率を説明され衝撃を受けたのですが、その後元気そうにしていたのを見て、大丈夫だろうと都合よく忘れていました。
悪化するのは本当に早く、まさに坂道を転げ落ちるようでした。異常な痩せ方が気になってはいたものの、自分の闘病の苦しさで精一杯だったこともあり、考えないようにしていました。
リンパ節に転移していたため、あっという間に全身に広まり、腹部は妊婦のように膨れ上がり、脚の浮腫も酷く、草履すらなかなか履けないほどでした。
日一日と悪くなっていく自分の体と対峙しながらの毎日は、小心者の父にとってどれだけ辛かっただろうかと思います。
痛みに耐えながら何とか生きているという状態の父親を前に、いつか言うつもりだった「今までありがとう」は、そろそろお別れだとお互いが確認しあうようで、とても言えませんでした。
私は父親とは折り合いが悪く、普段から口を開けばケンカになるという状態だったので、代わりに、酷く傷つけた自覚のあった事柄について触れ、かろうじて「あの時はごめん」とだけ言いました。
この経験から、いつでも言えると思っていることが、突然その機会を奪われてしまったり、いざその瞬間になってみるととても言えない状況だったりということがあるなぁ、と思うようになり、以前この記事にも書いたハート・ハグというサービスを始めてみることにしました。
先日、お母様宛にハート・ハグを作らせていただいた方から、その感想をいただいたんですが、これは絶対やる意味がある!と嬉しくて震えました。
レビューをくださったMさんですが、日頃からお母様ととても仲が良く、何でも話せる間柄とのことで。
お母様は代わりのきかない存在で、その分、別れには、強い不安を感じていらっしゃるとのことでした。
完成品データの掲載に快諾いただきましたので、早速お二人のこれまでの軌跡を、振り返ってみたいと思います(^ー^)
ちょっと変わり者だったという幼少期。伸び伸びと過ごさせてもらったことが、嬉しかったとのことです。
お話を聞いていると、30歳頃から急に視野が開け、より濃い時間を過ごされるようになった印象でした。
今までの経験について振り返り、深く考えるようになり、一気に成長が加速されたような気がしました。
お母様とも一人の人間として客観的に見るようになり、それに伴って関わり方にも変化が出てこられたのかなぁと。
親のありがたさについて話された時は、言葉の端々からお母様への畏敬の念が伝わってきました。
お弁当のエピソードには、ウルっときました。一緒にお手紙も入れてくださるんですねぇ。大切に取ってあるというそのお手紙も、コピーしたものを冊子に綴じさせていただきました。
お母様のお人柄については、自分の母親との違いなどを思いながらうかがって、とても興味深かったです。
娘(息子)から見て、どういうところが素晴らしいと思うか、はいろんな人に聞いてみたくなりました。
そして最後の一言。一言で気持ちを、って意外と難しいんだよね…と思いつつ、うかがってみたところ。
パッと、これ!と思ったと、一瞬で決定されました。迷わず来世でも!って、改めてすごいことですね。強い繋がりなんだなぁ、と思いました。
ありがたいことにとても喜んでいただけまして、後日お母様からの感想まで送っていただきました(T0T)以下、原文そのままです。
おはよう〰
朝早くから、(^-^;
余りにも嬉しいびっくりで、言葉で
あらわせんとよ〰
心がこもってるって
こういう事
いろいろ場合にあるけんど
躰の隅々まで、嬉しさ、湧き上がつた
しあわせです!
いい時間持てて
よかった!
作ってくれた本、
まだ最初の1回しかよんどらん
棺桶にあれさえ入れてくれたら
なんもいらん:
頭に浮かんだんは
この事
逆にお金で買えるものって、なんだろう
なんて、…
ボケてなんかいられん
宝物です!
ピーナツ、おばちゃんにお供えする前から、すぐ
お父さんが食べたがった、
講釈を述べて、日本1のピーナツ頂きました!
とまらんでん、
1日1八粒が、ベスト〰
自分の分買わんかつたんやろ
普段話されている言葉で綴られている文章なので、よりグッとくるものがありました。方言って温かいなぁ、と改めて感じました。
棺桶にあれさえ入れてくれたら…という言葉は、以前お作りした方のお母様からもいただいたので、改めて手応えを感じました。
まだ最初の一回しか読んでない、と何度も開いていただけそうな今後を思い、本当に嬉しく思いました。
また、今回お作りしたMさんは、この冊子と一緒にお母様を想ってお土産を買い、一緒に送られたそうで。
お母様が、嬉しさで興奮しながらピーナッツを食べてらっしゃる光景が、目に浮かびます。
小さなことですが、日頃からこうやって心を通わせながら過ごしていくことは、想像を超えるレベルで健康にも寄与すると感じます。
年を取ると、身体的にガタがくるわけですから、生老病死の後ろ3つが特にのしかかってくるなぁ、と感じます。
先を考えると恐くなりますが、身体的には筋トレや運動などの健康貯金、精神的には、仕事や何らかの役割を持つことで得られる自己効力感などの他に、人との繋がりから得られる、自分は受容され愛されているという感覚が、その時に大きな助けになるのでは、と感じています。
また、何となく伝えたというのでなく、互いにしっかり気持ちを噛み合わせることができた、という感覚があると、相手を失った時にも、大きな心の支えとなるのでは、と考えています。
今回、このハート・ハグを作成してみて、言葉にして伝えること、行動に表すことは大切だと改めて思った、と言っていただけて、本望でした。
これからも、丁寧にお気持ちを拾っていきたいと思っています。
ツイッターでこの話を読んでくださった方から、リアルのヴァイオレット・エヴァーガーデンみたいですねと言われました。恥ずかしながら全く知らなかったんですが、代筆屋さんのお話なんですね。いやぁ、とても光栄です(^ー^)
私が行っているハート・ハグのサービスの内容です。
ビデオチャットを利用し、雑談しながら大切な人の人柄や思い出をお伺いします。冊子にまとめて、後日郵送でお送りします。
HEART HUG(材料費・送料として500円いただきます)
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