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歌の影響を受ける言葉たち

息子は、というか子どもは概してそうなのかもしれないが、歌を聴いたり歌ったりするのが大好きだ。普段家でもよく童謡を流しているし、保育園でも日々いろんな歌に触れている。Eテレにお世話になるようになってからは、昔ながらの童謡だけでなく、いろんなテーマ曲や挿入曲にも親しんでいる。

2歳を過ぎて、日々おしゃべりが進化する中で、たまに単語の言い方に歌の影響が色濃く表れていることがある。歌から覚えた単語や、歌の中に出てくる印象が強い単語が、歌のリズムやメロディーをまとっていたり、歌の中で前後に出てくる言葉を伴っていたりするのだ。

文字でどのくらい伝わるか分からないが、息子が発する言葉の中で、「歌の影響受けててかわいいな~」と思うものをいくつか紹介したい(親バカすみません)。

「きっきっきのこ」

「き き きのこ き き きのこ ノコノコノコノコ あるいたりしない……」で始まる、あの一度聴いたら頭から離れなくなる童謡『きのこ』。息子も大好きなこの歌の影響で、きのこのことを「きっきっきのこ」という名前で覚えている様子。
おかずの中にしめじなどのきのこ類を発見すると「あ、きっきっきのこ はいってるー」。食べたくないときは「きっきっきのこ いらん」。『きのこ』の歌が聴きたいときも、「きっきっきのこ きくー」。

「あめあめ」

雨のことを「あめあめ」と2回繰り返して言う。これも同じく『きのこ』の「ぎんの あめあめ ふったらば」という歌詞の影響。
「あめあめ ふってきた」「あめあめ ふってないね」など。

「あつ〜まれ〜して」

ごはんやおかずを自分で食べられるだけ食べて、あとはごはん粒や細かいおかずの欠片が残っているだけという状態になると、決まって「あつ~まれ~して」とスプーンを差し出してくる。
この「あつ~まれ~」が、Eテレ『いないいないばあ』の『うどんのじかんです!』という歌の中に出てくる、「あつまれ あつまれ ゆげがフワッといいにおい……」の「あつまれ」のメロディーなのだ。
スプーンを渡されたら、こちらも同じメロディーに乗って「あつ~まれ~ あつ~まれ~ ごはーんつぶは あつ~まれ~」などと歌いながら、残ったごはんやおかずをさらって食べさせている。

「お~はな~が~わ~らった~」

童謡『おはながわらった』の影響で、たぶん花のことを「おはながわらった」だと思っている。
本物の花や、花の絵、花っぽい模様などを見たときに、指差しながら「お~はな~が~わ~らった~ あった」などと言うのだ。「おはながわらった」の部分だけ、うっすらメロディー付きで。
家にあるレゴ風ブロックに花のような形のパーツがあるのだが、それを取ってほしいときも「お~はな~が~わ~らった~ とって」。

「トットロ」

となりのトトロは、お祝いでもらったぬいぐるみや大型本が家にあり、映画も一緒にちょっとずつ観たことがあるので、息子にとってすっかり身近な存在なのだが、息子の発音は完全に「トットロ」。
テーマ曲『となりのトトロ』の「となりのトットロ トットロ~ トットロ トットロ~」という歌い方の影響をがっつり受けている。
一緒にお絵描きをしているときに「トットロ かいてー」と言ったり、「トットロ よむー」とトトロ絵本を持ってきたり。

他にももっとありそうだが、ざっと思い付くのはこんなところ。本当なら、「きのこやね~」などと正しい言い方を伝えてあげた方がよいのかもしれないが、なんせかわいいので、こちらもそのまま「きっきっきのこやね~」と返している。いや、むしろこちら側からすすんで「あっほら、お~はな~が~わ~らった さいてるね」とか言ってしまっているか。

すぐに正しい言い方を覚えてしまうんだろうなと思うと、なんとも寂しい。もうしばらく、そのままの愛らしい言葉の響きを味わっていたいなぁと思う。

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