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【IQ検査】2万円払ってウェクスラー式知能検査を受けてきた【発達障害】

こんにちは。
社畜デザイナーの小鉄です。

日々仕事に励んでいます。
長年仕事をしていると業務上で難しいことに何度も直面します。

人間できることとできないことがあるのは当たり前のことなので、割り切って仕事をしていましたが、年々苦手分野への苦しみが大きくなってきました。

例えば、大勢でのディスカッションや、クライアントからのヒアリングなどが挙げられます。

さらに今の職場では優秀な社員もとても多いため、業務のたびに無意識に比較してしまい自分の実力不足を痛感します。

その原因を解明すべく精神科で検査を受けることにしました。
本日の目次はこちらです。



ウェクスラー式知能検査とは

「ウェクスラー式知能検査」というものが世間にはあるようです。

ウェクスラー式知能検査は、1939年刊行のウェクスラー・ベルビュー知能検査を起源とする、70年以上の歴史を持つ知能検査です。
この検査は、児童期や成人期において、現在日本でよく使われている知能検査のひとつです。

この検査は知的発達の程度を測る以外にも、対象者の知的発達における得意なこと・苦手なことを知ることができます。

自分の知能を知るというのは少々抵抗があります。
ただ、同じように悩んでいる社会人もいると思うので、僕が人柱となることにします。

検査内容

検査は雑居ビルの個室で行われました。

病院は別の場所にあり、心理検査のみここで行なっているようです。

今回はウェクスラー式知能検査のWAIS-IVと、ADHDやASDを検査するためにAQCAARSも受けることにします。

検査を受ける様子は動画にもしているので、興味のある方ご覧ください。


WAIS-IV検査

最初はWAIS-IVから受けました。
検査内容は下記のようなことが行われました。

  • パズルや図形の問題

  • 算数や言語に関する問題

  • 法則性を見つける問題

  • 脳の作業スピードを問われる問題

こんな感じで心理士さんと対面で試験は行われました。

ざっくり言うと就職活動で行うSPI試験の高度なものでした。
(検査内容を詳しく知りすぎると皆さんが受ける時に正確な数値が測定できなくなるので知らない状態で受けるといいようです)

試験は90分間行われました。
どの項目も前半は簡単で後半になると難易度が格段に高くなっていきました。

AQ検査・CAARS検査

WAIS-IVの後はAQとCAARSの検査を30分間受けました。
これもSPI試験の時によくある性格診断のようなものです。

  • 例:周囲と意見が食い違った時に自分の意見を押し通しますか?

  • 例:同僚が髪型を変えた時に変化に気付くことが多いですか?

こういった項目が大量にあってただひたすら記入していくだけだったのでかなり楽でした。

検査を受けた感想

検査は合計120分かかりました。

日常生活でこれだけ長時間テストを受けることはないので新鮮でした。
実際テストを受けてみると項目によって難易度にかなりばらつきを感じました。

見ただけで一瞬で答えが分かるテストもあれば全くわからず時間内に解けなくなるテストもありました。
この時点で自分の中に何かが潜んでいるのを感じます。

検査結果は1ヶ月後に出るので、そわそわしながら待つとします。

検査結果

1ヶ月後の月日が流れました。
検査結果の共有はビデオ会議でしていただきました。
仕事で忙しい人でも予定を合わせやすくて良かったです。

ビデオ会議で心理士さんから説明を受けます

結果の公開の前に各スコアの説明の前にIQスコアの見方を解説します。
偏差値のようなもので日本人の平均値が100となります。

IQの分布

90〜110は平均
110〜120は平均の上
120〜130は高い
130〜は非常に高い

となります。

逆にそれ以下だと
80〜90は平均の下
70〜80は知的障害境界域
です。

僕の数値の結果を細かく見ていきます。

こちらが僕のIQのスコアです。

言語理解は102(平均)
知覚推理は124(高い)
ワーキングメモリーは82(平均の下)
処理速度は111(平均の上)
全検査IQは108(平均)

という結果でした。

この数値は体調によって±1〜5ほど変動しますがほぼ信頼できる数字です。
全検査IQだけで見れば108と平均もしくは体調によっては平均より上に分類されるようです。

ただ僕の場合は項目によってかなりバラツキがあります。

知覚推理が124
ワーキングメモリーが82
その差は38です。

ここまでスコアが離れている人は全人口の0.2%しかいないようです。
0.2%と聞くとなかなかに衝撃的でした。

落ち込むのは後にしていったん各スコアの詳細の説明も受けます。

言語理解

最初に言語理解です。
こちらの項目は言語による理解力・推理力・思考力に関する指標です。
この力によって言語によるコミュニケーションをとったりそこから推論することができると考えられています。

僕のスコアは102です。

心理士さんからのコメントは、
言葉から連想・類推を働かせることや言葉の意味を相手に分かりやすく伝えるといったことは比較的得意な傾向があると考えられます。
それに対して一般常識的な知識を問われることは苦手な傾向が窺えました。
とのことです。

スコアは102という平均の数字でしたが、一般教養が平均以下で言語の理解力や説明の能力は平均より高かったので相殺されて102という数字になったようです。
(下位検査項目は、20段階評価で10が平均となります)

下位項目(言語理解)

元々コミュニケーションが苦手で言語への苦手意識があったので、もっと低いかなと思っていましたが思っていたよりも高い数字でした。

心理士さん曰く、相手に説明する能力も高く難しい書籍の文章や仕事での相手からのややこしい指示を解釈することも長けているようです。

知覚推理

続いて知覚推理です。

こちらの項目は視覚的な情報を把握し推理する力や視覚的情報にあわせて体を動かす力に関する指標です。
新しい情報に対する解決能力や対応力にも影響すると考えられています。
さらに車の運転したり街で歩いていて人とぶつからないようにするなど何気なく使う能力なので意外と重要のようです。

IQと聞くと文系的な能力が重要で動作的な能力は重要視されてないと思われがちですが生きる上では知覚推理は結構大事なようです。

僕のスコアは124です。

心理士さんからのコメントは
ご本人の中で一番高い指標でした。
形や空間を的確に認識したり(視空間認知)バラバラの要素をまとめ上げること(視覚構成力)は得意分野と考えられます。
また、複数の図形から法則性を見つけ出すようなパターン認識を働かせることも長けていることが窺えました。
とのことです。

他にも

  • 機転を効かせるのが得意

  • 状況を的確に認識する能力も高い

  • 問題解決能力も高い

  • 先を読んだり動向を読むことも長けている

と評価をいただきました。

なのでデザイナーとして働いていたり、マーケティング的な思考をするのも向いているようです。
業務でも世の中の情報から仮説を立てて課題を解決するにはどうすればいいのか?ということを日々考えています。

あとオセロやボードゲームが得意なのも知覚推理が高いからなのかなと思いました。
このテストは解いている最中もかなり余力があって楽しかったです。

下位検査項目の結果を見ても全て平均以上できています。

下位項目(知覚推理)


ワーキングメモリー

続いてワーキングメモリーです。

こちらの項目は一時的に情報を記憶しながら処理する能力に関する指標です。
ワーキングメモリーは読み書きや算数といった学習能力や集中力に大きく関わることが指摘されています。
さらにこの指標が低いと長い話を聞いて理解するのが難しかったり、マルチタスクができなかったりするようです。

僕のスコアは82です。

心理士さんからのコメントは
ご本人の中で一番低い指標でした。
耳から聞いた情報をそのまま記憶したり記憶した情報を頭で整理することは非常に苦手な分野であることが窺えました。
加えて、文章題を聞いて数的な計算を行うことにも同様の傾向が示されました。
とのことです。

このテストは自分にとって一番難しく感じました。
暗算のようなことを行ったのですが頭の中の消しゴムが常に情報を消そうとしてきていました。

いままでSPI試験などでも計算問題はあったのですが、それは問題を視認できて計算も紙に書いていたので難なく解けていました。

頭の中に記憶を残し続けることが難しく感じたのは初めてです。
下位検査の結果を見ても全て平均以下の数値でした。

下位項目(ワーキングメモリー)


処理速度

続いて処理速度です。

こちらの項目は視覚情報を処理するスピードに関する指標です。
形を正確に把握できるか物事を素早く処理できるかなどが問われます。
さらに処理速度は作業のスピードだけでなく実行機能や段取りを組む能力などの高度な機能も持っています。

スコアは111です。

心理士さんからのコメントは
素早く判断して作業を迅速に進めることに長けていると考えられます。
特に事務作業のようなシンプルな課題を反復する作業と関連性が強いです。
ただし、作業内容によってスピードに大きなムラが生じやすいと考えられます。
とのことです。

これも検査内容によってバラツキがあって記号探しがスコアが高く、
符号は少し低かったので相殺されて111になったようです。

下位項目(処理速度)

業務上でスピードが求められたり、複雑なことの段取りを考えたりすることも多いですが、そういうことも問題なくこなせているのも処理速度が高いからなのかもしれません。

得意と不得意

検査結果を踏まえた時の僕の得意なことと不得意なこともまとめていただきました。

得意な分野

得意な分野は
視空間認知と視覚構成力
複数の図形からパターンを見つける力
スピーディに作業を進める力
です。


苦手な分野

反対に苦手な分野は
一般常識的な知識
聞いた情報の記憶と整理
です。

今まで自覚していたことが可視化されました。
僕は視覚優位のタイプで聴覚はかなり苦手とのことです。

AQ・CAARS検査

続いてAQとCAARSの検査です。
結果はこちらです。

AQとCAARSの検査結果

結果を見た感じADHDやASDの傾向はなさそうです。
ただし細かく見ると相手の気持ちを推測しつつコミュニケーションをしたり、注意をうまく切り替えることが苦手といった特徴が強いらしいです。

AQとCAARSの検査に関してはあっさりとした結果でした。
これだけではADHDやASDがないとは断定できないため、さらに詳しく調べる場合はカウンセリングを重ねていく必要があります。

まとめ

WAIS-IVの各数値にここまで差があることに驚きました。

いままで業務上苦手分野は自覚していましたが、そこまで悩んでいなかったのもっと差は少ないと思っていました。

結果には驚きましたが、自分を知る意味でもウェクスラー検査を受けてみて良かったです。
占いを受けるよりもこういった知能検査を受ける方がより正確に自分の適性が分かるので良いなと思いました。

検査費用は2万円と少々値は張りますが、自己理解を深めると働きやすくなると思うので興味ある方はぜひ受けてみてください。

最後に全検査項目と下位検査項目の画像も再度貼っておきます。

全検査項目
下位検査項目

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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