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溜めロンの気持ち

麻雀の競技性を考えれば、勝負に勝ちたいという気持ちはあると思いますが、それは相手より少しでも順位を上げたいという気持ちに他なりません。

ネットマージャンでも相手があっての麻雀ですので、対戦者を尊重することが大事だと思いますが、勝負に関係なく対戦者を蔑む行為があります。そのうちの1つが溜めロンです。

溜めロンとは、ロン和了の際、すぐにアガリボタンを押さず、不要に数秒置いてからアガリボタンを押す行為です。これをされたプレイヤーは非常に不快な思いをします。

この溜めロンをしてしまう対戦者の心境について考えてみました。

そもそも溜めロンを意図的にやったかということです。もしかしたら、特別な事情があって、どうしても溜めロンせざるを得なかったのかも知れません。何か気になることを考えていた、家族や友人と話していた、たまたま宅急便が届いていた、逆転すべき獲得点数を数えていた、まさかの牌が出てきてガッツポーズをしていた、もともと長考気味だった、一時的な通信不良、押し間違えないように慎重にアガリボタンを押した、手が痺れていてクリックできなかった(体調面)、などなど。

そういった場合であっても、確かに悪意はなかったものの、ネットという環境性と対戦者の素性を知らないということで、その行為は直接的に他の対戦者を不快にして、対戦者からの憎悪を抱かれるかも知れません。それがロンされたプレイヤーだったら、なお一層のことだと思います。溜めロンしたプレイヤーのIDは他の対戦者から速やかに暗記され、一瞬で迷惑プレイヤーになるかも知れません。

例えば、リアルでの麻雀ならば、ヤミ聴牌で複雑な清一色を仕掛けていた際、待ち牌がわからず、「ちょっと待って」みたいなこともあるかも知れません。そのような場合であっても、相手が見えているということで、ある程度、相手に対する良くない心証は緩和されることが期待されますが、ネットでは殆ど考慮されないでしょう。したがって、日頃から溜めロンにならないようなマナーに対する配慮が必要だと思います。具体的には、リーチしたら「自動アガリボタン」を押しておくなどです。

一方、悪意をもって意図的にされる溜めロンは深刻です。

なぜならば、悪意のある溜めロンは、対戦者への良くない心証(嫌な気持ちにさせること)を「目的」にしているからです。

ロンの時点で勝負が決まっていて、相手が抵抗できない状態を認知しているにも関わらず、マウントを取る行為、それが「溜めロン」です。タップしている相手を締め付け続ける時間が「溜めロン」です。溜めロンをオーラスでされたときの気持ちはサイアクでしょう。トップ確定者の溜めロンは勝ち逃げの典型だと思いますが、憎悪の嵐です。

意図的に溜めロンをしたプレイヤーは何を考えていたのでしょうか?

溜めることがカッコいいと思った、面白いと思った、ギャグだった、戦術として精神的な揺さぶりをかけている、もう逆転できない状況だが一時的に優越感に浸りたかった(劣等感の裏返し)、他人が嫌な気持ちになることを想像して快楽を得たかった、などなど。

しかし、殆どの場合は、実はそう相手にされているわけではなく、その行為が直接会わない見ず知らずの人たちからでさえ、単純に呆れられていたり、精神面の幼さに対して、 憐れ、いじましい、情け無い、涙ぐましい、傷ましい、お気の毒、傷々しい、そして、可哀想な人と思われていたりするだけかも知れません。

時には不要に人間性まで疑われることもあるかもしれません。他人の気持ちがわからない人、日頃他人から認められていない人、自己顕示欲が強い人、後先考えない人、自身をコントロールできない人、失敗を繰り返す人、反省しない人、麻雀が強くない人、などなど。

そして、その卑怯な行為の代償として、そのIDは溜めロンプレイヤーとして認知され、みなさんがコミュニケーションするための話のネタとして扱われるでしょう。溜めロンを繰り返している場合は、その界隈で有名なプレイヤーになったりします(ただ、本人は喜んでいるかも知れません)。

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ネットマージャンで知らない他人であっても、溜めロンのようなあなた自身の評価を下げる行為(自身を貶める行為)は慎まないと、日頃の行動にも思わず影響する可能性があるように思います。逆に言えば、日頃からのあなたの他者への接し方が、ネットマージャンの中でも出てしまっているかも知れません。

4人集まらないとできない麻雀なのですから、対戦者へは敬意をもって、楽しくプレイできることを切に願っています。

プレイ中の溜めロンはあおり運転みたいなものですから、私はドライブレコーダーのようにプレイ中の画面を録画して、発見しだいネタにするという気持ちでいますので、溜めロン大歓迎ではいますが^^

中には、そんなに怒られると思っていなかった、マナー違反と知らなかった、という天然がいることも知っておかないといけないかも知れません。

おしまい

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