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デイトレ初心者が勝てるようになるためにやるべきこと【4-②.トレード手法の過去検証をしっかりやる(中編) 〜具体的な作業内容〜】

こんにちは。
この記事を開いていただきありがとうございます。

この記事は、僕がデイトレ初心者を卒業し毎月コンスタントに利益を出せるようになった経験から、現在まだ成果を出せていない人がやるべきことをまとめた【デイトレ初心者卒業シリーズ】を構成する6番目の記事です。

まだシリーズ最初の記事を読んでいない方は、そちらから読んでいただくことをおすすめします。

【デイトレ初心者卒業シリーズの記事一覧(暫定)】
0.デイトレで勝てるようになるためにやるべきこと(ざっくりまとめ)
1.リスク管理を学ぶ
2.テクニカル分析を学ぶ
3.トレード手法を学ぶ
4-①.トレード手法の過去検証をしっかりやる(前編)
4-②.トレード手法の過去検証をしっかりやる(中編)  ☜今回はココ
4-③.トレード手法の過去検証をしっかりやる(後編)
5.ファンダメンタルズ(世界経済)の勉強をする ※準備中 m(_ _)m
6.知識やアイデアをアウトプットする ※準備中 m(_ _)m
※今後の執筆状況によりコンテンツが変更になることがあります。


【注意事項】
本記事は、主に日経225先物等をトレードしている投資家向けに、執筆者の経験やトレード技術や経済、政治などを解説する目的で作成されています。
本記事の内容は、実際のトレードでの利益を保証するものではありません。
実際の取引はご自身の判断と責任により行って下さい。


本記事は、「トレード手法の過去検証をしっかりやる」という章の(中編)です。
まだ(前編)を読まれていない方は、そちらから読んでいただくことをオススメします。

前編は、”過去検証の重要性や注意点等”についての解説です。
中編は、”具体的な作業内容”についてです。
後編は、”検証結果の精査”や”ルール補正などの補足事項”についてとなります。


以下、本文です。
よろしくお願いします!


■過去検証の具体的なやり方

本章では、僕が実際にやっている過去検証作業を詳しく解説します。

僕の場合、過去検証作業を3つの段階に分けています。 

①プレ検証
②本検証
③実戦検証


①プレ検証

プレ検証とは、本検証前に、検証対象のルールが “そもそも検証に値するのか“ ということを確かめるための作業です。

本検証の作業では数百ものサンプルを集めることになるので、それなりの時間と労力がかかります。

それだけ頑張って検証したにもかかわらず、「クソ使えないルールだった」という結果に終わってしまうのはなるべく避けたいところです。

【使えないルールの例】
・パフォーマンスが低い(勝率、損益比、破産確率)
・ドローダウンが激しい(単発で極めて大きな損失が発生する、プラスの年もあるが大きなマイナスとなる年もある 等)
・現実には運用できないルール(常にチャートをチェックしないといけない、未来の情報が使われるルール、最大ドローダウンに耐える資金量がないといけない 等)

加えて、検証を始めた後にルールを修正する必要性を感じることも頻繁にあります。

こうした手戻りリスクを低減するためには、本検証の前に、少なめのサンプル数で簡単な事前検証を行うことが有効です。

以下、僕が実践しているプレ検証の手順です。
※あくまで僕のやり方なので、ご自身のやりやすい方法に変えてしまってOKです。

【プレ検証の手順】
①検証するトレードルール(エントリー/エグジットのルール※1)を決める。

②チャートツール(※2)で、検証対象の商品チャートを表示する。

③チャートツールで表示可能な期間のうち最も過去の位置から、チャートを右方向(未来方向)に送りながら、エントリーの条件を満たすシグナルを探す。

④エントリーシグナルを見つけたら、エントリー金額を記録する。

⑤さらにチャートを右(未来方向)にずらしながら、エグジットのシグナルを探す。シグナルを見つけたら、エグジット金額を記録する。(これで1サンプル取得)

⑥同じ手順で、チャートの最過去~直近までの期間から、サンプルを10〜20個くらい集める。
※特定の期間でのサンプルに偏らないよう、半年~1年分くらい間隔を空けながらサンプリングするとよいです。

〜サンプルを集めながら、以下も並行して検討~
・エントリー/エグジットルールの見直し
・エントリー金額以外に、記録して検証したい項目のアイデア

⑦サンプリングを終えたら、勝率や損益比※3を計算し、本検証を行うかどうかを判断する。

※1 初心者の方には、日経先物4時間足での三角保ち合いブレイクやダブルトップ/ボトムといったチャートパターンの検証がオススメです。
※2 証券会社のサイトのチャートは自由度が低く使いづらいです。僕は「Trading View」というチャートツールを使っています。
※3 僕の場合、本検証に進める上での目安として勝率50〜60%以上、損益比1.5以上を基準にしています。これを下回るパフォーマンスだと、頑張ってパラメータを調整しても十分に優位性を高めることができないことが多いです。


②本検証

プレ検証を合格したルール(候補)について、いよいよ本格的に検証を行います。
本検証ではより多くのサンプルを取得するため、途中でルール変更などを行なった場合、出戻りリスクが大きくなります。
重ねての注意となりますが、本検証で検証する前には必ずプレ検証で事前確認をするようにしましょう。

本検証の手順は以下の通りです。

【本検証の手順】
①本検証用のサンプル記録用フォーマットを準備する。
 ※エクセル等の表計算ソフトでよいです。

②フォーマットに記録する項目を決める。
例)エントリー/エグジットの日時・金額、エグジットまでの最高値/最安値の金額、MAからの乖離率、ブレイクワンタッチしたかどうか 等

③チャートツールで表示可能な期間のうち最も過去の位置から、ローソク足を1本ずつ右(未来方向)に送りながら、エントリーの条件を満たすシグナルを探す。
※なるべく実戦に近い状態でチャートを見るため。

④エントリーシグナルを見つけたら、②で決めた項目を記録する。

⑤さらにローソク足を1本ずつ未来方向に送りながら、エグジットのシグナルを探す。シグナルを見つけたら、エグジット金額を記録する。(これで1サンプル取得)

⑥引き続きローソク足を1本ずつ未来方向に送りながら、エントリーとエグジットのシグナルを探し、エントリー/エグジット金額を記録する作業を繰り返す。

⑦サンプルを集め終えたら、勝率と損益比を計算し実用に耐えるかを精査・検討する。※1

⑧記録した各種情報から、よりパフォーマンスが良くなるようルール補正できるか検証する。※2
例)一部玉を分割利食いする条件を入れる、MAからの乖離率が大きいサンプルに絞り込む 等

※1 ,※2 具体的なやり方の解説は、次記事の「4-③.トレード手法の過去検証をしっかりやる(後編)」にて。


本検証では基本的に、検証対象期間中に発生したシグナルを全量記録します。
ここで恣意的にサンプルを選り好みしてしまうと、ルール検証の信頼性が損なわれるためです。
(根本的な部分でルールの信頼性に疑問点があると、実戦で運用できません。)

ただし、全シグナルを抽出するつもりでも、集中力切れ等の要因でシグナルを見逃す可能性があります。
所詮人間のやることですから完璧はあり得ませんが、なるべく見逃しを少なくするため、「ローソク足を1本ずつ動かしていく」という基本動作を徹底しましょう。
これには、なるべく実戦に近いチャートの見え方(未来の値動きが見えない状態)でサンプリングを行う、という意図もあります。

サンプリングの信頼性を高めるうえでは、ルールをやたら複雑にしないことも大切ですね。

また、本検証中にルールの修正の必要性を感じた場合は、残念ながら手戻りする必要があります。
いったんサンプリング検証に戻るか、新ルールで本検証をやり直すかの選択をしなければなりません。
(私も、2,3年分の検証を進めたところでやり直したことは何度もありますwww)

なお「本検証」でのサンプリングを終了したら、「実戦検証」に進む前に、実戦で使って良いかの精査を行う必要があります。
章立ての都合上、詳しい解説は次記事「4-③.トレード手法の過去検証をしっかりやる(後編)」で行っておりますのでご注意ください。


③実戦検証

このフェーズでは、本検証を合格したトレードルールをいよいよ実戦で運用します。
テクニカルトレーダーとして、一番ワクワクする瞬間ですwww

ただし水を差すようですが、本検証をパスしたトレード手法とはいえ、所詮は過去情報に基づいて構築したものであり、現実に通用するかはまた別の問題です。

「ぼくの考えた最強のトレード手法」を信じ切って、いきなり大金を投入するようなマネは絶対にやめてください。

“トレード手法の実戦投入“ではなく、あくまで「実戦検証」としているのには、「まだ実戦で成果をあげていない手法の使い始めは慎重に」という想いがあるのです。

新しい手法を実戦で使い始める際には必ず、少数の建玉数から使い始めましょう。
それこそ、
「氷が張った湖に足を踏み出すように、恐れながら、慎重に」
です。

以下は、僕が実践している実戦検証のやり方です。
リスク管理の参考にしてみてください。

【実戦検証の手順】
①本検証に合格したトレードルールにしたがい、1~3枚程度の建玉数で運用し始める。

②数回~10数回程度トレードしてみて、現実の相場でも大きな問題なく運用できそうであれば、少しずつ建玉数を増やしていく。

③ある程度、実戦でのサンプル数が集まったら勝率や損益比を集計し、本検証の結果とパフォーマンスを比較する。

④大きな乖離が無ければ、引き続き建玉数を増やしながら使い続ける。過去検証結果と比べ無視できないほどパフォーマンスが低い場合は、いったん運用を停止し原因究明を行い、使い続けるかどうかの判断を行う。


実戦でのパフォーマンスが検証結果と乖離することは、十分あり得ます。
よくある原因は次のとおりです。

・実戦では正しく運用できないルールだった
・過去検証において、都合の良いサンプリングをしてしまっていた
・たまたま、検証対象の手法にとって不得意な相場付だった  等

原因が上記の1番目と2番目だった場合は、検証結果の信頼性に疑問符が付くことになります。
その場合は悲しいことですが、ルールを破棄するか、検証し直しするしかないです。

一方で、3番目の場合はもう少し実戦で使い続けてもよいでしょう。
どんなトレードルールにも、得意/不得意があります。
トレンドに強いルールは、横ばいの相場付には弱いものです。
中長期的な実戦でのパフォーマンスを見て、総合的に判断するのが良いでしょう。


具体的な検証作業についての解説は以上です。

次の(後編)では、検証結果が実用に耐えうるものかどうかを判断する精査の方法や、より高いパフォーマンスを得るためのルール補正の方法などについて解説します。


最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
この記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。

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このシリーズをはじめとした各記事は、今後も適宜加筆や修正を行い、内容を増強・改善してまいります。

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>>次の記事「4-③.トレード手法の過去検証をしっかりやる(後編)」


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