見出し画像

法人税率引き上げ案!

少し前の既出情報ではありますが。。
今度は法人税引き上げのアドバルーンです。

昨日、先行してTwitterでも取り上げましたね。

記事では、

「併せて、設備投資などに対する減税措置も拡充。増税と減税を組み合わせることで企業にも「貯蓄から投資」を強く促し、日本経済の構造転換を後押しする。」

とのことですが、、、
企業が稼いだ金を貯め込んで、設備投資に回したくない理由、分かってないんでしょうね。

端的にいうと、日本政府は「経済危機において大盤振る舞いしない」「プライマリーバランス黒字化に固執して増税する」という点で信用されていないからです。

日本はずいぶん長いこと官製デフレをやらかしております。
デフレ経済下では需要が減っていくため、投資対効果が期待できません。
そのため、キャッシュは投資せずに貯め込む方が経済合理的なのです。

加えて、日本政府は、経済ショック(リーマン、コロナ等)が発生した際の財政出動がケチケチです。
日銀が大規模な金融緩和を行なっているおかげで、何とか失業率が大幅悪化せずにいる状況ですが、本来は金融緩和と財政出動はセットで行う必要があります。
必然的に、経済の立ち直りは遅れ、企業の業績も不安定な時期が続きます。
政府の支援はしょぼいので、社員の給料や借入金の返済は、貯め込んだキャッシュで手当てする必要があります。
次に同じような経済危機が起こった際も、政府の支援はしょぼそうなので、企業経営者は備えのためにキャッシュを厚くするモチベーションが高まります。

さらには、何やら最近日銀審議委員に緊縮派が増えています。
十分物価安定目標を達成していない状況で金融引き締めを行おうという魂胆が見え見えですよ。
早すぎる引き締めは、経済立ち直りの腰を折ります。

このように、日本政府の経済政策が全く信用されていないため、企業経営者は会社と雇用を守るために、稼いだキャッシュを貯め込むのです。

「稼いだ金を貯め込んでけしからん!」というコメントもよく目にするのですが、自社の業績へのリスクが高い環境下で投資や給料を増やす経営者がいたら、その経営センスが疑われますよ。


今回の検討案については具体的な検討内容は明らかにはなっていないものの、これまでの岸田政権の行動から、全体的には経済に対して緊縮的な効果が働く内容になりそうな予感がプンプンします。
投資に対しては減税を行うといっても、どうせしょぼいんじゃない??っていう疑いを強く持ってしまいます。

しかも、こういう「官僚が考えたイケてる政策」は、たいていルールや手続きが複雑で分かりにくいですよ。
結局、「増税」の方がより強く意識され、株価にとってはマイナス材料と扱われることになりそうですわ。

“インベストインキシダ“とか言っておきながら、その舌の根も乾かぬうちに増税のアドバルーンをあげまくっています。
企業や投資家に対する増税なら、多くの有権者は騒がないと思っているんでしょうね。
でもまぁ、情けないことですが、実際その通りな部分はありますよ。
残念ながら現状では、経済情弱の有権者の割合が高いのが現実です。

ただ、最近は若い人を中心に、投資を行う割合が増えています。
投資を通じて、経済リテラシーを高めた有権者が増えてほしいものです。


さて、今回のケースを踏まえて我々が学ぶべきは、要人や政府のポジショニングは、「何を言ったか」ではなく「何をしたか」で見極めないといけない、ということです。

岸田政権の場合、所得を増やす旨の発言はしていますが、具体的なプランが全く見えてきません。
財政政策の内容は非常にしょぼいです。

一方、増税関連の検討については、かなり具体的で踏み込んだ検討内容が聞こえてきます。(金融所得増税、法人税引き上げ)
また直近の日銀審議員人事では、リフレ派の後釜に非リフレ派を入れました。


これらの行動実績からは、岸田政権は財政出動・現在や金融緩和には否定的で、増税・緊縮財政路線であると判断できます。

参院選に向けては、経済対策や投資推進等について、色々な話が政府から出てくると思います。
しかしながら、財政政策や金融政策についてはかなり具体的なプラン(仕事で上司に説明できるレベルの内容)が出てこなければ、その実現に対する本気度は相当割り引いて受け止める必要があると思っています。
今回の「インベストインキシダ」のくだりで話したような、具体性に乏しい話しか出てこなければ、選挙後にはまたうやむやにされる可能性が高いと考えます。
すでに岸田首相には、総裁選後に「令和の所得倍増」を引っ込めた前科があるのですから。


しかし、これほど何もしない政権の支持率が高いのは、いろいろとやばいですね。。
人が何か新しいことをやると粗探しして叩き、何もしなければ減点されない文化はいい加減卒業したいものです。


最後まで読んでいただきありがとうございました!
もしこの記事を読んで「ためになった」と思っていただけましたら、「♡」ボタンを押していただけると励みになります。
Twitterでは、リアルタイムでのテクニカル分析やニュース解説などを
つぶやいています。
フォローよろしくお願いします!

僕が初心者を卒業することができた経験から重要だと思うことを体系的にまとめたマガジン「デイトレで勝てるようになるためにやるべきこと」も公開していますので、ぜひご覧ください!


#投資
#トレーディング
#デイトレ
#株
#株式投資
#経済
#資産運用
#政治
#無料
#FX
#為替

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?