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MBA留学を通じて得たことベスト5


2020年8月から始まった1年間のMBAコースが終了し、後は卒業を控えるのみとなったので、「MBA留学を通じて得たものBest5」を書いてみました。これからのキャリア選択の中で、MBA取得、留学という選択肢を考えている方のご参考になれば幸いです。


MBAの目的

私は保険会社(4年)→米国留学(半年)→ITスタートアップ(東京3年, シンガポール4年)を経ようとしていたタイミングで、MBA留学を決意しました。(コロナ勃発の1ヶ月ほど前の事でした)

そもそも私がMBA受験を決意したのは、主に以下の目的でした。

① 視野を広げ、自分が次の5年間で熱中したい事をゼロベースで探すこと
② ①を見つけた時に、助けになる(助け合える)仲間・友人を各分野、各国に作る事
③ 次にどの分野に進んだとしても活かせる学位・知識・経験を短期間で身につける事 (MBAは特に海外で働く事を想定する場合、持っておくメリットは大きい)

MBAを活用する事で、いわゆる3つの変化(ロケーション、ファンクション、インダストリー)をしやすくなると良く言われますが、私の場合も、卒業後の方向性をニュートラルに考え、探す旅として留学を決めていたので、この3つの変化に強いMBAのメリットをある程度期待していました。

1年という短期間のコース、多様な人材バックグラウンドがある点を重視し、スペインのIE, フランスのEDHEC, ロンドンのHultの3校を受験しました。幸いにも全て合格出来たため迷いましたが、卒業後に英語圏で働く事も当時は考えていた事もあり、最終的にHultロンドン校に決めました。

私が留学期間で得たことベスト5

ここでは、MBAプログラムの体験記や内容紹介というよりは、プログラム・生活を終えて、私が実際に得られたと感じることについてご紹介します。

1: 時間と余裕が確保できた
私は前職を退職し、フルタイム学生としてイギリスに滞在していました。去年までの仕事メインの生活だと、どうしても仕事に関係する情報収集やアンテナ貼りが中心となってしまっていて、ゼロベースで何か別の事に没頭したり、まとまった時間を取ったり、リラックスする事がなかなか出来ていなかった気がします(もちろん仕事しながらでも可能な人はいるとは思いますが)。私の場合は、一度仕事から離れ、全く違う環境に変えた事で、今後の事を考える時間と余裕が産まれたのは実際大きなインパクトとなりました。

2:今後の生き方・キャリアについて、ゼロベースで探究出来た
時間・心の余裕・新しい環境という条件が揃った上で、今後の人生・生き方についての模索ができたのも大変貴重な収穫となりました。MBAで学ぶ様々な授業や国際・社会問題に触れる事や、各国から集まるメンバーとの交流を通して、これからの人生観、ライフスタイルへの考え方のアップデートが出来ました。幸い、自分でもコーチングを学んでいたので、手法を自分のライフデザイン・キャリアデザインのワークに取り入れ、今後どういった生き方をしたいのか、幸福な生き方、働き方って何か、といった大きなトピックを自分なりに見つめ、思考を整理していきました。

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↑Miroを使って自分が目指したい生き方、キャリアついて考えを整理しまくりました。

3:各国に多様な友人・ネットワークが出来た
MBAの醍醐味である公私のネットワーク作りができた事は、本当に貴重な財産となりました。私のプログラムでは世界60カ国以上から生徒が集まっていたので、各国に新しい友人・繋がりができました。今年はコロナ禍でロックダウンも長く経験し、途中から授業もオンラインとなってしまいましたが、おかげでHultのボストン、サンフランシスコ、ドバイキャンパスの授業もオンラインで選択できる様になり、その結果他のキャンパスの方との交流・繋がりも同時に持てた事はプラスになりました。今後どのようにこの人脈が活きて来るかはまだわかりませんが、まずはコロナが落ち着いたら、早速各生徒が産まれた土地を訪ね、ガイドをお願いしようと考えています(笑)

4:地球規模の問題への関心と意識が強まった
MBAの授業では、欧米で先行しているサステナビリティ、SDGs, サーキュラーエコノミーなどの概念やケースについて学ぶ機会が多くあり、また各国から集まる生徒たちが自国で起きている様々な社会問題、環境問題についての問題意識を共有し、解決策について議論をする機会に恵まれました。これまでニュースで存在は知っている問題でも、やはり身近な人から直接問題意識を聞いたり、危機感を共有し合ったりする事で、急速に問題が身近に感じる様になり、日本人である自分が今後どうこの問題に貢献できるか、真剣に考えるようになりました。

↑Hult財団が運営する社会課題解決型ビジネスコンペ"Hult Prize"にもチームで出場しました。SDGsへの関心や社会課題への課題意識が強まる良い機会となりました。

5:英語でのコミュニケーション、ディスカッション力に自信がついた
MBAでは全ての授業でグループワークや課題が出され、その都度新しいメンバーでチームを作り、様々なトピックについての議論やプレゼンテーションの準備、レポートの作成などをこなしていきます。MBAではビジネスの前提や交渉・コミュニケーションの仕方、また商習慣も異なる人達が集まり、短期間でアウトプットを協力して出していくプロセスを繰り返していくので、頭と神経フル回転の日々でした。お陰で今は、どの国出身の外国人と仕事する事になっても、とにかく会話を回し、短期間で一定の関係を作り、物事を進めていく事ができる、という謎の自信がつきました(笑)。1年フルコミットで繰り返し実践できた事は本当に良かったと思っています。

まとめ

MBA留学はもちろん費用・受験の準備や時間もかかりますし、今は他にもコスパ・利便性の高い教育サービスの選択肢も増えてきているので、一概に良い選択肢とは言えないかもしれません。私の場合は、上述の通りゼロベースで今後の生き方・働き方を模索したいという目的があったので、会社をやめて留学し、新しい環境下で情報や知識を吸収し、自分の今後の人生を見つめる事にフォーカスできたという意味で、この1年の投資期間は大変有意義だったと感じています。

また余談ですが、同じく留学にきていたMBAの仲間たちの中には、家族やパートナーと一緒に留学にきている人達も結構いた事に驚きました。一方はMBA取得に励みながら、相手も別のプログラムで留学していたり、またはオンラインで仕事をしていて、休日はロンドンでの生活や刺激を家族で楽しむ、的な仲間達を見ていて、留学と家族生活を両立させる方法もあるのだなと感心しました。

留学を終えて、2016年のシンガポール赴任以来長らく日本を離れていましたが、久々に日本での生活が始まります。これまでの社会経験、MBAで得た事を活かしながら、自分なりに社会に貢献できる様頑張っていきたいと決意を新たにしています。


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