【甘くてまろやか】ヴァイツェンはビールが苦手な人にもおすすめの白ビール!
こんにちは!光太郎です。
この記事ではビアスタイルの1つ「ヴァイツェン」について、詳しく解説していきます。
ビアスタイルとはビールの味や香り、見た目、使用している原料の割合や種類などから、一定のルールにもとづいて名前をつけてジャンル分けしたもの。
ピルスナー
ペールエール
IPA
などは、全てビアスタイルの名称です。
今回ご紹介するヴァイツェンもメジャーなビアスタイルの1つ。
名前は知っているよ、という方も多いと思います。
ご存知の方もそうでない方も、この記事を読んでご理解を深めてくだされば嬉しく思います(^^)
この記事では、
ビアスタイル「ヴァイツェン」とは?
ヴァイツェンビールやヴァイツェンの種類
ヴァイツェンが誕生した背景
などを順番に書いていきます。
ぜひ先をお読みくださいね。
ヴァイツェンはドイツで生まれた白ビール
ヴァイツェンはドイツ南部のバイエルンで生まれたとされるビアスタイルです。
誕生は12世紀頃と言われています。
スタイルはエールで、上面発酵酵母により造られています。
※エール、ラガーの違いやビアスタイルについてはそれぞれ以下の記事をお読みください(^^)
「ヴァイツェン」は「Weizen」と書き、日本語の意味は「小麦」です。
そしてヴァイツェンは「ヴァイスビア」と呼ばれます。
ヴァイスは「Weisw」と書き、こちらの意味は「白」となります。
実際にビールのカラーはやや白っぽい黄色が基本で、「白ビール」なんて呼ばれたりもします。
「黒ビール」は結構よく耳にすると思いますが、白ビールは初耳だという人もいるかも・・・?
※「白ビール」「黒ビール」については以下の記事を参考にどうぞ!
「白ビール」と呼ばれる理由は小麦麦芽の割合から
なぜ白っぽい色になるのかというと、実は使われている原料の比率が大麦より小麦の麦芽が多いからなんです。
基本的にビールの原料として使われる「麦」とは大麦のことなのですが、ヴァイツェンでは50%以上が小麦。
この小麦麦芽がやや白っぽい色味をしていること。
またビールの原料である「酵母」を濾過しておらず、ビールが濁っていて、その濁りがさらに白さを出していることから「白ビール」な見た目になっているということです。
酵母を濾過していないヴァイツェンはヘフェヴァイツェンと言います。
また、黒色のヴァイツェンもありますよ!(詳しくは後述)
ヴァイツェンは苦味の少ない「液体のパン」
ヴァイツェンの特徴は何と言っても特徴的な香りです。
原料に全く使用していないに関わらず、バナナやリンゴのような甘いフルーツのような香りがします。
またそれに加えて、クローブのようなスパイシーな香りもします。
クローブとは「丁子(ちょうじ)」というスパイスの一種で、甘く濃厚な香りと痺れるような刺激的な風味が特徴。
さらに、使用しているホップが他の一般的なビールより少なく、そのため苦味もあまりないんです。
先に解説した小麦麦芽と酵母の存在、バナナやリンゴの甘い香り、クローブのややスパイシーな味わいがミックスし、「液体のパン」などという表現をすることもあります。
実際にフードペアリング(ビールと食べ物の組み合わせ)の1つとして「ヴァイツェンとパン」を合わせるなんてのもアリなんです!
ビールの「アテ」にパンを食べるって、なんだか不思議じゃないですか?(^^)
ヴァイツェンの種類について
「ヴァイツェン」と一言で表しても、実は色々と種類があります。
まずはヴァイツェンの特徴から。
発祥国
→ドイツ発酵方法
→上面発酵ABV
→5%前後味の特徴
→バナナ香、フルーツ感、後味スパイシー適温
→10℃〜12℃くらい合わせたい料理
→ヴァイスブルスト(白ソーセージ)、ポテトサラダ、パン
これが基本的な特徴で、さらに細かなビアスタイルに分かれています(^^)
ここでは代表的な4つのヴァイツェンの違いを簡単にご紹介します。
ヘーフェヴァイツェン(Hefeweizen)
→酵母を濾過していないヴァイツェンで一般的に「ヴァイツェン」と言ったらこれのこと。
ビールの名前に「ヴァイツェン」としか書かれていない場合は、ヘーフェヴァイツェンだと思ってほぼ間違いないです。
クリスタルヴァイツェン(Kristallweizen)
→酵母を濾過しているヴァイツェン。
「クリスタル」の名の通り、透き通った見た目になります。
ドゥンケルヴァイツェン(Dunkels Weizen)
→焙煎した小麦麦芽を使って造られたドゥンケルヴァイツェン。
ドゥンケルは「暗い」という意味で、黒っぽい色味のドゥンケルヴァイツェンってことです。
ヴァイツェンボック(Weizenbock)
→ビアスタイルの1つ「ボック」として造られているヴァイツェン。
ボックはアルコール度数の高い濃厚なビールで、ヴァイツェンボックもABV(アルコール度数)8〜10%あるものが多いです。
個人的に、濃厚で美味しいと思います!
ヴァイツェンにも色々あるんですね〜(^^)
ヴァイツェンスタイルのビールを紹介
ここでヴァイツェンスタイルのビールを3種類ご紹介します。
どれも実際に僕が飲んだ時の写真を添えていますので、ご参考にどうぞ♪
1、銀河高原ビール 小麦のビール
日本の超有名ヴァイツェンといえばこれ。
きっと見たことのある人が多いはずです。
先ほども少し書きましたが、ヘーフェヴァイツェンで、無濾過の酵母独特のまろやかな口当たりが特徴です(^^)
2、ベアレン醸造所 Weizen
岩手県盛岡市にある有名な地ビール醸造所の「ベアレン醸造所」。
こちらではドイツ式のビールを作っていて、ヴァイツェンはまさにドンピシャですね。
ベアレンのヴァイツェンも優しい口当たりと甘く香るバナナ香がありますが、フィニッシュにはピリッとスパイシーさも含んでいます。
3、リーゲレ醸造所 Weizen Doppelbock
ドイツのバイエルン州にあるリーゲレ醸造所で造られるヴァイツェンです。
リーゲレ醸造所は設立が1386年という歴史ある醸造所。
「ドッペル」というのは「2」という意味で、ボックの2倍くらい濃いビール、ということになります。
ブランデーやプルーンのような濃厚な味と香りのするヴァイツェンで、とても美味しいです(^^)
ヴァイツェンは「貴族のビール」という呼び名だった
ヴァイツェンについての豆知識です。
ヴァイツェンは過去には「貴族のビール」と呼ばれていたこともあったそうです。
理由はドイツ王家の専属ブルワリーのみが製造を許されていたビールだから。
ドイツには「ビール純粋令(じゅんすいれい)」という有名なビールの法律があるのですが、そこにはビールに使ってもよい原料が厳格に定められていました。
その原料には小麦は含まれていなかったのです。
よって、法を執行するドイツ王家のみが専属で造っていたビールとなりました。
一般のブルワリーが造れないので「貴族のビール」なんですね(^^;
ただ、ビール純粋令はビールの品質を守ると同時に、食料を無闇にビールに使うことを禁じていた側面もあったそうです。
「小麦をビールに使っても良い。しかもそれで造られたビールが美味しい!」となると、皆こぞって小麦を使っていたでしょう。
小麦はドイツの主食であるパンの原料ですから、言ってしまえば食料確保のために禁じていたんですね。
ただ、18世紀以降は独占が崩れたため、今日のように多くのブルワリーで造ることができるようになりました。
僕たちにとっては、美味しいビールが飲めるのは素直に嬉しいですよね(^^)
ヴァイツェンはビールの苦手な人にもおすすめのビアスタイル
この記事でビアスタイルの1つ「ヴァイツェン」について解説してきました。
ヴァイツェンはドイツ発祥の小麦麦芽を使ったビールです。
ホップの使用は控えめなので、いわゆる「ビールの苦味」が苦手な人でも飲めるビールだと思います(^^)
ドイツの有名ブルワリーのほとんどで造られているイメージですが、日本の多くのクラフトビールブルワリーからもリリースされていますよ。
メジャーなビアスタイルなので、未体験の人はぜひ1度は口にしてほしいと思います!
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